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小惑星探査機はやぶさ2、地球帰還

5日14時半、はやぶさ2小惑星リュウグウのサンプルが入ったカプセルを無事に切り離した。カプセルは翌6日午前2時28分に大気圏に突入、探査機はカプセル切り離しの直後にスラスタを噴射して地球を離脱する軌道へ。11年かける新しい旅へ向かった。イオンエンジン担当の細田先生が「ランドセルを玄関に放り投げてまたすぐ遊びに行った」と表現したのは言い得て妙だ。

現地やJAXA相模原キャンパスの様子は公式のネット中継で見ることができた。いい時代になりました。

はやぶさ2」地球帰還 実況ライブ【カプセル分離・退避マヌーバ】12/5(土)13:30 - YouTube
はやぶさ2」地球帰還 実況ライブ【カプセル再突入・着陸】12/6(日)2:00 - YouTube

プレスセンターではJAXAの久保田孝研究総主幹がプレス向けに状況を説明してくれて、それも中継されていた。

小惑星探査機「はやぶさ2」カプセル再突入・着陸実況 プレスセンターから生中継 - YouTube

オーストラリアでカプセルの大気圏突入を撮影した人も。

はやぶさ2カプセル地球再突入オーストラリア現地中継 - YouTube


JAXA公式の映像もこちらから。

国際宇宙ステーションISS)に滞在している野口聡一宇宙飛行士は、地球を離れようとしているはやぶさ2が太陽の光に照らされているのを観測できたそうです。すごい。

このあたり↓から映像を見ることができる。

5日から6日にかけての公式アカウント(@haya2_jaxa)のツイートをまとめた。

はやぶさ2関連の過去記事ふり返り

はやぶさ2の計画は、初号機が小惑星イトカワにいた2005年に検討が始まっている。

2006年12月1日
はやぶさ2」に向けて、納税者の後押しが求められている(https://ima.hatenablog.jp/entry/20061201/hayabusa

はやぶさの初号機帰還は2010年6月。あれだけ注目されたのに、はやぶさ2は計画がなかなか立ち上がらずどうなるかと心配した。このあたりは松浦晋也さんが「成功した者が罰せられる」と嘆いている。

2011年12月12日
はやぶさ2は今-はやぶさ2予算圧縮による計画実質中止について緊急トーク」内スライド書き起こし(https://ima.hatenablog.jp/entry/2011/12/12/230530
2011年12月23日
ロフトから生放送「はやぶさ2中止の危機、予算内示前最後の解説」(https://ima.hatenablog.jp/entry/20111223/hayabusa2

いろいろあったが探査計画が立ち上がり、急ピッチで探査機の製造が行われた。製造中の機体の報道公開。

2012年12月26日
小惑星探査機「はやぶさ2」報道公開と記者説明会(https://ima.hatenablog.jp/entry/2012/12/26/160000

2020年の東京オリンピックが決まったときには「2020年といえば、はやぶさ2の帰還予定でもある」と書いていた。まさかオリンピックを追い越して、はやぶさ2のほうが先に帰ってくることになるとは。

2013年9月8日
2020年のオリンピックは東京で - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/20130908/olympic

打ち上げを控えた2014年4月の「宇宙科学講演と映画の会」では國中均先生がはやぶさはやぶさ2について語っていた。

2014年4月12日
國中均教授講演「再び宇宙大航海に挑む小惑星探査機『はやぶさ2』」(https://ima.hatenablog.jp/entry/20140412/hayabusa2

探査機が完成したときにも報道公開が。

2014年8月31日
小惑星探査機「はやぶさ2」機体公開(https://ima.hatenablog.jp/entry/2014/08/31/130000

そして12月。はやぶさ2は紆余曲折あったが無事旅立っていった。

2014年12月3日
はやぶさ2、最高の打ち上げ(https://ima.hatenablog.jp/entry/20141203/hayabusa2launch

目的地の小惑星1999JU3」の名前が「リュウグウ」に決まったのは翌年10月。

2015年10月5日
はやぶさ2が目指す小惑星の名前が「リュウグウ」に決定(https://ima.hatenablog.jp/entry/20151005/Ryugu

イオンエンジンは順調ではやぶさ2は往路を完走、リュウグウの姿がとらえられた。今はもう見慣れた画像だけれど、そろばんの駒のような形はなぜこのように? と探究心をかき立てられた。

2018年6月21日
小惑星探査機「はやぶさ2」の取得画像に関する質疑応答機会(https://ima.hatenablog.jp/entry/2018/06/21/140000
2018年6月27日
小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星到着に関する記者会見 - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/2018/06/27/160000

ローバー「MINERVA-II」を分離しリュウグウ表面に着地。ローバーの着地は初号機で果たせなかった悲願だった。

2018年9月21日

さらにローバー「MASCOT」の着地ののち、最初のタッチダウン。サンプル採取する場所がなかなか見つからず数ヶ月かけて検討した結果、完璧な制御で見事にタッチダウンできた。

2019年2月22日

寄付金で追加されたカメラを使って、タッチダウン時の地表の様子が連続撮影された。これは本当にすごい。次のサンプルリターン探査機ではこのアングルのカメラが最初から搭載されるだろう。

2019年3月5日
小惑星探査機「はやぶさ2」の記者説明会(タッチダウン運用の結果)(https://ima.hatenablog.jp/entry/2019/03/05/150000

次は衝突装置を使った人工クレーターの生成。

2019年4月5日

人工クレーターはできた。第2回のタッチダウンを行うリスクを取るか、第1回で採取できたサンプルを確実に持ち帰るべきか、議論ののちにタッチダウンが行われた。

2019年7月11日

リュウグウを出発して一路地球へ。復路もイオンエンジンは順調に作動した。

2020年2月20日
小惑星探査機「はやぶさ2」記者説明会(イオンエンジンの復路第1期運転結果)(https://ima.hatenablog.jp/entry/2020/02/20/140000
2020年6月11日
小惑星探査機「はやぶさ2」記者説明会(第2期イオンエンジンの運転状況、最近発表の論文)(https://ima.hatenablog.jp/entry/2020/06/11/100000

帰還が見えてくると、カプセルを地球に届けたあとの探査機になにをさせるかの話になってくる。拡張ミッションとして選定されたのは2つの小惑星を探査する計画だった。2026年に1つめの小惑星をフライバイ(通過時に観測)し、目的地の小惑星1998KY26に到着するのは2031年

2020年9月15日
小惑星探査機「はやぶさ2」記者説明会(拡張ミッションの選定結果)(https://ima.hatenablog.jp/entry/2020/09/15/153000

そして今日、カプセルは無事に大気圏内へ戻ってきた。夜が明けたらカプセルの回収が行われるだろう。

ふり返ってみると、はやぶさ2は初号機に似てピンチがあっても最後には必ず切り抜けてきた。イオンエンジンは快調で燃料もまだたっぷり残っている。カプセルの玉手箱を開けたらどんな中身が入っているのか楽しみだ。