役に立たないダイエット情報

ちょっとこのグラフを見てみてほしい。半年前からの体重を記録したものである。実際の体重は内緒にしたいので標準体重(BMI22相当)との差を表している。

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半年で標準体重+22キロから+8キロまで、14キロほど減った。これは嬉しい。

どうやって減らしたのか。運動は以前と変わらず、ほぼしていない。ふだんは家で仕事していて通勤はなく、買い物に自転車で出かけるくらいである。

食生活は変わった。お菓子をほぼ食べなくなった。変化はこれだけである。朝昼晩の食事はずっと変わらない。食事はもともと食べすぎずにすんでいる。問題はお菓子だった。

以前はお菓子をついつい食べてしまっていた。特に夜が危ない。もちろん食べない方がいいとはわかっている。ところが恐ろしいことに、そのときだけはほとんど本能のような心境でお菓子に手が出てしまう。あとでふり返ると、自分でない誰かに操られているような気すらしてくる。そして食べても満腹感はそれほどない。まずいなー、今日も食べてしまったと思いながらもうちょっと食べたりしていた。

そういう生活がここ10年弱続き、それ以前は現在よりさらに体重が軽かったのだがどんどん重くなってきていた。

お菓子を食べなくなったのは薬の効果である。といっても食べずにすむ薬を飲むようになったのではなく、つい食べてしまう薬をやめたのだった。もちろんそれはそういう効能の薬ではない。ずっと飲んでいるメンタルの薬の一つが食欲昂進の副作用を持っていて、その力でお菓子を食べていたのだった。

「薬の副作用で太ってしまった」という人をテレビで見たりすることがある。自分がそれと同じことになっていたのだが、そういう自覚はまったくなかった。お菓子を食べるのが自分にとって不自然なことではないと思っていたからかもしれない。

先生に「最近かなり体重が増えてしまってマズイ」という話をしたところ、薬を変えてみましょうということになった。薬の本来の効果は実感できていたので、安定している状態から薬を変えるのは抵抗がある。しかし当時の体重は自分としても不本意で、改善できるならしたい。「この薬なら変えても本来の治療に悪影響は出ないでしょう」という先生の見立てで飲む薬が変わった。

長いこと飲んでいた薬を急にやめると、それはそれで体に影響が出ることがある。問題の薬は去年の12月から減らし始め、今年の2月にはストップした。食欲が増進してしまう副作用はその後も残っていたが、3月の末になったら急にお菓子を食べなくなった。お菓子に関する食欲が消え失せた感じ。お菓子を食べなくてもまったく問題がなく、見ても食べたいと思わない。お菓子を食べないことに関して意思の力がいらなくなった。今までの「食べちゃだめだ、食べちゃだめだ…」と思いつつ食べてしまっていた心境とはまったく違う、なにかお菓子に対する悟りを開いたような心境になった。

そして体重はするする減り始めた。摂取カロリーが減ったのだから当たり前である。その傾向は今も続いている。この調子で標準体重に近づけていきたい。どうしても減らなくなったら運動することも考えよう。考えよう! 考えるかなあ。たぶん考えるんじゃないかな。

多くの現代人は食べすぎで、食べる量を減らすだけで体重を落とせる。「いま食べた量と同じだけ食べられると感じているときに食べるのをやめるのが健康の秘訣」という、腹八分目どころか腹五分目的な意見もある。しかしストレスが多いのも現代社会なので、つい食べすぎてしまう人が多いのだろう。たくさん食べるのはなんとなくよいことのような文化もある。大食いの人がテレビで紹介されたり、定食屋で普通でないボリュームに挑戦するコースが用意されていたりする。過食症ほどでもない食べすぎも精神疾患の一種と考えるようになれば、メンタルがよくなって肥満の人を減らすことができるかもしれない。そうすれば国民が健康になって医療費も削減できそう。

メンタルの薬を飲むと、自分の感情に変化が出てくる。苦しい気持ちが緩和されたり、焦ってなにも手につかない状態から落ち着いて仕事をこなせるようになったりする。これは実に不思議な作用で、自分という人間の内側から自然に出てきて変えられないと思っている思考形態や感情ですら、薬で脳内物質の出方を調整すると簡単に変わってしまう。

だいぶ前にメンタルの薬を飲むようになって以来、そういう変化は何度も経験してきた。だから今回のように急にお菓子に対する感覚が変わっても恐ろしくなったりはしない。確固たる自分があると思っていても案外柔軟で変化しやすい。そう思って暮らしていくほうが心身両面で健康に近づくのではないだろうか。

なので、ストレスがたまって心身に不調があると思う人はあまり構えずに心療内科などを受診してみてほしい。眠れない、仕事に身が入らない、涙が出るなど。メンタルのクリニックは今どこも混雑していて、初診の予約は1か月後だったりする。のっぴきならない状態になるまでがまんしていると初診までの期間にもっと悪くなってしまうかもしれない。薬でちょっと気持ちを切り替えるくらいの感覚で受診を考えてみてはいかがだろうか。

マイナポイントをやっと申し込む

マイナンバーカードの発行を4月30日までに申し込んでいた人は、マイナンバーカード受け取り後に申請すると一人最大5,000円分のマイナポイント(=キャッシュバック)をもらえちゃう。お金につられてマイナンバーカードを作った。

マイナポイントの手続きは特設サイトから。

マイナポイントの対象になるのは以下のサービス。

PASMOが入ってないのねと思ったら申し込み期限が過ぎていた。期限が早いサービスの一覧は以下。

メルペイも今月末までに申し込まないとポイントを受け取れない。しかもポイントがつくのは今月末までに使った分だけだそうだ。厳しい。

Suicaはカードが手元にあれば申し込みを完了でき、チャージさえすればその分のポイントが付与される。つまり年末の期限までに使い切らなくてもよい。Suicaにチャージできるのは2万円までという制限があるので、今Suicaに入っているぶんはいったん空っぽになるまで使う必要があるが、たとえばマイナポイントの申し込み後に1万円チャージして使い、残高が1万円を切ったらまた1万円チャージすればもうポイントを全額受け取れる。しかもSuicaをマイナポイントの対象として申し込むだけで1,000円のボーナスをもらえちゃう。お金につられてSuicaで申し込むことにした。

申し込みの際にはマイナンバーカードの読み取りが必要になる。NFCカードを読み取れるスマートフォンの場合、マイナポイントアプリから手続きを行う。パソコンにICカードリーダーをつけて読み取ってもいいし、コンビニでも申し込みができる。

iPhone XNFCカード読み取り機能があるのでここから申し込んだ。マイナポイントアプリのレビューに「カードがなかなか読み取られない」というのがあり、ちょっと気をつけながら読み取らせた。

マイナンバーカードの読み取りでは、まずこの画面になる。ここではまだカードにiPhoneを当てない。よく見ると画面にも「パスワード入力後、動画の通りマイナンバーカードの上にiPhoneを乗せてください」と出ている。
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「読み取り開始」ボタンをタップしパスワードを入力する。
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「スキャンの準備ができました/マイナンバーカードをセットしてください」と出る。ここでiPhoneをカードにつける。
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無事にカードが読み取られた。
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そのあとサービスごとに異なる入力方法で情報を入力し、申し込みが完了した。あとは年末までにSuicaに2万円チャージすればいい。マイナポイントはJREポイントとして付与されるのでSuicaにチャージすれば完了だ。

さて、作ったマイナンバーカードであるが次はいつ使うだろうか。保険証として使えますよと言われても、マイナンバーカードをふだん持ち歩くのは怖い。確定申告のe-Taxに使えますよと言われても、当面はIDとパスワードで代用できることになっている。なんかもっと目が覚めるような、おおっそれは使ってみたい! となるような使い道が出てきてほしい。

ところでこういうカードを持っていない子供のマイナポイントは受け取れるのだろうか。こんなFAQがあった。

Q.子どものマイナポイントは誰の決済サービスで申し込めば良いか。

A.規約上、本人名義のキャッシュレス決済サービスへのマイナポイント付与を本人が申し込む必要がありますが、未成年者のマイナポイントについては、法定代理人名義のキャッシュレス決済サービスをポイント付与対象として申込みすることができます。(マイナポイント利用規約第5条)
ただし、この場合、同じキャッシュレス決済サービスに複数人のマイナポイントを合算して付与することはできないため、法定代理人名義の異なるキャッシュレス決済サービスを選択する必要があります。

子どものマイナポイントは誰の決済サービスで申し込めば良いか。 | よくあるご質問 | マイナポイント事業

「ルックバック」が単行本での再修正でとてもいい感じになった

この記事の続きです。

藤本タツキの「ルックバック」の単行本が発売された。

これにともない、「少年ジャンプ+」の作品ページは途中までの公開になっている。

「ルックバック」は7月19日に公開されたあと、8月2日に一部のセリフなどが修正された。そして単行本ではさらに修正するという告知があった。

単行本を買って読んでみた。幻聴を示唆するセリフがなくなり、自分の作品が「パクられた」と思い込んだ人による理不尽な暴力という流れになった。印象は初出のバージョンに近くなっている。それでいて特定の病気の人への誤ったステレオタイプを強化する描き方ではない。いいですね。

人気マンガ家になると、知らない人から「自分の作品のアイデアを無断で使ったのでは」と言われるのはよくあることらしい。本作のモチーフになったと思われる京都アニメーションの放火殺人事件でも、犯人は自分の作品が盗用されていると考えて現地へ向かったとされている。言う側にも言われる側にも不幸な話である。

そして改めて読んでみて、藤本タツキは実にいいマンガを描いたものだと思う。創作に対する止められない思いが伝わってくる。打ち込めるものを見つけられた人生は幸せだ…と言いたくなるが、作中の犯人もまた創作者である。自分の作品があったからこそ、それを他人に盗用されたと思い込むことになった。そこがこの作品のままならないところだと思う。

この作品では動きを表す線が1コマを除き出てこない。擬音の書き文字(「ガチャ」「ドカッ」など)はまったく使われていない。多田由美だ。『ルックバック』がよく映画的といわれるのは、こういったマンガならではの表現を封印していることも一因だろう。

9月30日には東京都の新規感染確認者数はかなり減りそう

これまでの記事

案の定、9月12日に緊急事態宣言を解除することはできなかった。9月8日には、30日まで宣言を延長するという話になった。

前回の記事を書いた8月22日時点のグラフはこんな感じ。

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8月22日は、新規感染確認者数の7日間平均の前週比は1倍より少し大きかった。これが1倍を切れば新規感染確認者数は減少傾向にあるといえる。

その後、9月12日にはこうなった。

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7日間平均の前週比は8月25日に1倍を切った。そのあともどんどん下がっていき、9月12日には0.54倍まで来ている。この水準まで下がったのは2020年5月、1回目の緊急事態宣言の終盤以来である。都が発表する陽性率も最大約25パーセントから10パーセント程度まで下がった。どうやら第5波は乗り切ったようだ。

ここまで下がると毎日の新規感染確認者数はぐんぐん減っていく。とてもいい傾向だ。とはいえ12日の新規感染確認者数の7日間平均は1,384人で、緊急事態宣言を解除するにはまだ多かった。今回の第5波は1日の新規感染確認者が5,000人以上と今までになく上がってしまったため、減るのにも時間がかかっている。

6月16日に新規感染確認者数の7日間平均が上がり始めてから9月12日まで、感染者数の累計は約20万人である(166,915人→366,553人)。1日の新規感染確認者がこれまでで一番増えた第3波の始まりを去年の10月26日、終わりを今年3月8日とすると、この期間の感染者数の累計は約83,000人だった(30,013人→113,571人)。第5波の3か月間の感染者は、第3波の4か月半の2.4倍にもなった計算となる。

9月30日までに、新規感染確認者数の7日間平均はどのくらい減るだろうか。下のようなグラフができた。

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これは右の軸の一番上が6,000人と高いので、最近の数字に合わせて一番上を1,500人にしてみると下のようになる。

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この中の赤い線、7日間平均の前週比が9月12日の0.53倍を維持したまま減っていくとどうなるか。下のような計算になった。

  • 9月17日に新規感染確認者数の7日間平均が1,000人を下回る
  • 9月24日に新規感染確認者数の7日間平均が500人を下回る
  • 9月30日に新規感染確認者数の7日間平均は277人になる

7日間平均の前週比が今後さらに下がっていけばこれらはもっと早まるし、30日の予想人数も小さくなる。そしてそれはあり得ない話でもなさそうだ。

ところで、そもそもなぜ第5波ではここまで数字が上がり、そして急激に下がっていったのだろうか。すべては緊急事態宣言下で起きたことなので、もはや宣言そのものに感染者を増やしたり減らしたりする効果はないように思える。

今までと異なり、1日の新規感染確認者数が5,000人になるまで増え続けた理由はなんだろうか。やっぱりオリンピックがかもし出すゆるみの雰囲気があったからか。政府がどれだけ自粛を要請しても、オリンピック開催が「私は好きにした、君らも好きにしろ」というメッセージになっていたことはまず間違いがないだろう。それに開会式のために祝日を移動した結果の4連休や閉会式の3連休も外出を後押ししただろうから、これも間接的にオリンピックが原因といえる。本当は自粛なんてしたくない人たちに「オリンピックもやっているのだから」と口実を与えてしまったのではないだろうか。

一方急激に減った理由についてはこちらの記事で考察されている。

この記事で減少の原因としてありそうなのは、「リスク認識による自粛と緊急事態宣言での接触減」および「ワクチンの普及」とされている。

つまり感染者が増えるとびっくりして感染対策を思い出すのと、ワクチン接種が進んできたからというもの。リスク認識の話は個人的な感覚でも思い当たるものがある。お店の入口で手にアルコールをシュッとやる人が7月ごろは減っていたが、8月以降はまた増えてきたと感じる。こういう細かいことの積み重ねとワクチン接種によって、感染者が減ってきたという話は納得がいく。

一方デルタ株は子供に感染しやすいから、9月の新学期でまた増えるのではないかという意見もあった。しかし今のところ減少傾向は続いている。新学期での増加分は減少傾向をひっくり返すほどではなかったようだ。

ワクチンの効果は、亡くなる人の数が減っていることでもわかる。先ほど第5波の感染者数は第3波よりずっと多いと書いた。一方で同じ期間の死亡者数を見ると、第3波が1,032人(447人→1,479人)だったのに対し、第5波は495人だった(2,171人→2,666人)。これは高齢者から順にワクチン接種が進んだ結果ではないだろうか。

この調子で9月30日に緊急事態宣言は解除されるだろうか。少なくとも新規感染確認者数は100人とまではいかなくてもだいぶ少なくなりそうだ。でも今回は「減ったから解除しまーす」と単純なことにはならない。新型コロナウイルス感染症対策分科会は9月8日、緊急事態宣言の解除を新規感染確認者数ではなく医療負荷から判断するよう変更するとした。

医療負荷については以下の指標を確認する。

  • 病床使用率:50%未満
  • 重症病床使用率:50%未満
  • 入院率:改善傾向にあること
  • 重症者数:継続して減少傾向にあること
  • 中等症者数:継続して減少傾向にあること
  • 自宅療養者数及び療養等調整中の数の合計値:大都市圏では60人/10万人程度に向かって確実に減少していること

また、救急搬送困難事案が、大都市圏で減少傾向にあることも確認する。

新規陽性者数については、「2週間ほど継続して安定的に下降傾向にあること」を前提とする。

緊急事態宣言の解除基準は「医療負荷」重視に - Impress Watch

(上の指針は「新型インフルエンザ等対策推進会議|内閣官房ホームページ」の「第16回資料(PDF/15.98MB)」内、185ページにある)

ワクチンの接種率が上がると感染確認者数は減っていく。でもそこが減ったからといって医療提供体制が厳しいまま緊急事態宣言を解除するわけにもいかない。病床の使用率から判断するよう変更するのは妥当に思える。

ワクチンの接種は毎日進んでいる。「新型コロナワクチンの接種状況(一般接種(高齢者含む)) | 政府CIOポータル」によると9月12日現在で2回接種した人は44.64パーセントだそうだ。そろそろ半数がワクチン接種済みということになる。

追記
今日「ワクチン2回接種 人口の50%超に 接種開始から7か月 政府公表 | 新型コロナ ワクチン(日本国内) | NHKニュース」という記事が出ました

ただしワクチンの接種率が上がっても、それだけではデルタ株を克服できないらしいという話は前回も書いた。これがいよいよはっきりしてきたようだ。

デルタ株の感染力が思った以上に強いことと、ワクチンの効果が案外早く落ちてくるとわかってきた。もちろん、だからワクチンを打っても意味がないということはない。ワクチンでつく抗体はとても強いから、それが半分や1/4になってもワクチン未接種よりはずっといい。

感染後の後遺症について、ちょうど忽那医師が記事を書いた。

生活への影響が大きい後遺症としては、息苦しさや倦怠感、意識障害(ブレインフォグ)、味覚障害、そして脱毛などがある。いわゆる慢性疲労症候群になったという報告もある。注射が怖いとか副反応がいやだという人もいるようだが、そんなことを言っている場合ではない。注射は一瞬、副反応は長くても数日だけだ。一方後遺症はいつまで続くかわからない。ワクチンを打たない選択肢はないと考えてほしいものだ。

それにしても、新型コロナウイルスが出てきてどうなるかと思ったらmRNAワクチンが爆速で開発された、しかし今度はデルタ株が出てきた、という具合でなかなか抑え込むことができない。人間と新型コロナウイルスのせめぎ合いはまだ続くようだ。

私は、そういった流行対策を続けていけば、数年から(長くて)5年くらいの時間をかけて次第に未来が切り開かれていくものと見込んでいる。どこかで頓挫して流行が大きくなるリスクもあるかもしれない。どこかで新しい展開が生じるかもしれない。それでも、大枠は変わらないものと考えている。

西浦博教授が考える「ワクチン接種が進む日本」でこれから先に見込まれる“展開”(西浦 博) | 現代ビジネス | 講談社

長くて5年か。でもわかったことははっきり言ってくれたほうがいい。

あとそうそう、これは書いておかないと。田村厚生労働大臣は10日、この調子なら9月30日に緊急事態宣言を解除できそうと話したそうだ。

「感染者数は減少傾向に入っているので、順調に減っていけば、多くの地域で解除できる水準まで下がってくることが見えてきている」だそうだ。これ自体は悪い話ではない。当然そうだろうと思っていたが、やっぱり上で出したグラフのようなのを作って傾向を見ているんだなと確証を得られた。

ここで以前の記事から引用しよう。

ところで、こういう試算は東京都や政府も行っているはずである。5月11日に緊急事態宣言を解除するのはまず無理と最初からわかっているだろう。ではなぜ期限を5月11日までとしたのか。

東京都の緊急事態宣言は5月11日には解除できないでしょう - ただいま村

ここまでの計算を見ると達成は難しいのではないかなーと思うと同時に、上のような計算を政府がしていないわけがないと思う。でも月末を期限にしてしまうし、その日に解除したいと言ってしまう。

東京都の緊急事態宣言は5月31日の解除も難しそう【追記あり】 - ただいま村

で、毎回書いているが政府もこういう計算をしていないはずがない。でも最初から無理とわかっている6月20日を期限にしてしまう。これは一体なんなんでしょうね。

東京都の緊急事態宣言を6月20日に解除するのはやっぱり難しいのでは - ただいま村

毎回書いているが、上のようなグラフを政府関係者が作っていないわけがない。これを見れば緊急事態宣言を解除できるタイミングではないのは明らかだ。にもかかわらず知らんぷりして解除してしまう。

東京都の新規感染確認者数を7月11日までに100人程度に減らすのはまず無理 - ただいま村

毎回書いているが今回も、政府が設定した期限までに新規感染確認者数が十分減ることはなさそうだ。そしてこれも毎回書いているが政府がこういうグラフを作っていないわけがない。でも8月22日を期限にしてしまうんだな。

東京都の緊急事態宣言を8月22日に解除するにはどうしたらいいだろうか - ただいま村

今まで緊急事態宣言の期限と設定された日付に納得がいったことはない。感染者数の傾向を見ていれば、期限とされた日が解除できるタイミングでないことはすぐにわかる。でもとりあえずその日にしてしまい、案の定解除できず延長する。テレビではお店の人が「また延長か、もうもたない」と話している。緊急事態宣言の期限は、ちゃんと解除できると見込んでいる日にしてほしい。

緊急事態宣言をいよいよ解除できそうになったら傾向の話をするが、まず解除できないとわかっているときは傾向の話などおくびにも出さず、恣意的な期限を設定してしまう。そういう姿勢が政府の信用をなくすんですよ。

関連リンク

毎日の新規感染確認者数をもとにしたグラフのツイート

画像だけを見るなら:id:Imamuraのはてなフォトライフにある「covid-19」フォルダ(CC-BYにしてありますのでルール内でどうぞご利用ください)

アメリカの同時多発テロから20年

もう20年も経ってしまったのか。思えば遠くへ来たものだ。年を取ると本当に時の流れが早くなっていく。1秒の長さは変わらないはずなのに。

このブログにはいわゆる個人サイト時代の日記も転記してある。2001年9月11日はどんなことを書いただろうか。

2001年9月11日の記事
https://ima.hatenablog.jp/entry/20010911/newscheck

当時はニュースのリンクを紹介して短いコメントをつけるという、個人はてなブックマークのようなことをしていた。その前は普通のウェブ日記を書いていたが、転職で忙しくなり更新しやすい体裁にした。このページのオリジナルはプロバイダから提供されている掲示CGIを利用して、タイトルやURL、コメントをフォームに入力するとページが生成されるようにしていた。原始的なブログである。HTMLを手打ちしてFTPでアップロードする必要がなくて便利。そういう時代だった。

さて、この日は富士通の2足歩行ロボットと、ソニーPDACLIE」の新機種というニュースについて書いていた。ソニーのPEG-N750Cはたしか3代目じゃないかな。PDAという商品ジャンルはすっかり消えてしまった。

2001年9月11日の記事なのに同時多発テロとは関係がない。テロがあった時刻は日本では夜だった。その前に更新したのかもしれない。じゃあ次の日はどんなことを書いているかな。

2001年9月12日の記事
https://ima.hatenablog.jp/entry/20010912/newscheck

あっ、Rezの紹介記事だ。これを遊びたくてプレイステーション2を買ったんだった。これもつまり20年前か。なつかしい。でも同時多発テロとは関係がない。

2001年9月13日の記事
https://ima.hatenablog.jp/entry/20010913/newscheck

9月13日になるとようやく、同時多発テロ関連のニュースを紹介している。

残念ながらリンク先はNot Foundだった。「アメリカで発生した連続テロでニュースサイトへのトラフィックが激増し、サイトにほとんどつながらなくなったという話と、関連のリンクを多数紹介している記事」だそうだ。

2001年9月26日の記事
https://ima.hatenablog.jp/entry/20010926/newscheck

ちょっと飛んで9月26日になると、「WingDing」フォントに同時多発テロにからむ絵文字が仕込まれているのでは、という噂についてWIREDが書いていたのを紹介している。

こういうやつです
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でも同時多発テロの直後に書いた関連記事というとそのくらいだ。

日記とは別につけていたメモを読み返したらこんな記述があった。当時はNHKで23時くらいからドラマ「アリーmyラブ」が放送されていたのだが、9月10日は台風で放送されずテロップは「『アリーmyラブ』は11日の×時×分から放送します」。

9月11日は同時多発テロが起きてニュースに差し替えられ、テロップは「『アリーmyラブ』は12日の×時×分から放送します」。

9月12日になってもニュースは続いていて「『アリーmyラブ』は明日放送します」。

9月13日もたぶんニュースで「『アリーmyラブ』はお休みです」。

9月14日になると「『アリーmyラブ』は日を改めて放送します」。

アリーmyラブ」はたぶん、翌週の9月17日まで放送されなかったのではなかろうか。

同時多発テロアメリカは大変なことになったし世界の様相が一変したのは確かだが、日本に住んでいる個人の生活がそう急に変わるわけではない。事情がまだ判明しておらず、ことが大きすぎて書きようがなかったのだと思う。仕事に影響がないか気にはしつつ、普通に働いていた。仕事どころではなくなる体験というと10年後の東日本大震災だろう。

その後、同時多発テロ関連の記事として9月11日にこんなことを書いていた。

それから10年。同時多発テロから20年、東日本大震災から10年経ったら世界は新型コロナウイルスの脅威に立ち向かっていた。こんな未来が来るとはね。仕事している場合じゃないというほどではないが、外出は最低限だし感染者が増えていくとどこまで行くのかわからず不安になり、ものごとへの意欲がなくなりがちだ。

今はワクチンを2回打って2週間経っているので少し安心ではあるし、東京都の感染者数も減少傾向なので気分がやや上向いている。でもまたそのうち第6波が来るのだろう。次はワクチン効果で軽く済んでほしい。

2021年はそんな世の中だ。10年後にはどんなことが起きているだろうか。2031年にこれを読み返すときは平穏な社会になっていてほしい。

勝手な正誤表を6冊分追加

『三体』については下に書いた。おすすめです。

『三体』は尻上がりに面白くなっていった

(ネタバレ全開ではありませんが内容には触れています)

『三体Ⅲ しんえいせい』を読み終わった。最終巻はいろいろな方向へスケールが大きくなり、予想外の終わり方だった。とてもSF的で満足。

1巻が出たときは反響が大きくて、10年に一度の傑作が出てきたという雰囲気を感じた。

なので楽しみに読んでみたのだが……むむむ……これはちょっとむむむのむ。

面白くなかったわけではないのだが、そもそもあのような世界で知的生命体が誕生するだろうか。そこがどうしても引っかかる。地球の歴史を見る限り、十億年単位で安定した環境が続かない限り無理じゃなかろうか。そうでないと、もし運よく生命が誕生しても、知的生命体に進化して過酷な世界の処世術を身につける前に簡単に絶滅してしまうだろう。

物語は現代の謎の事件と、文革の時代から極秘のSETI計画の時代という過去の物語が語られる。特に過去の話は人間の感情が細かく描かれていて好ましい。そしてVR内のコンピュータや表紙の船が登場するシーン、謎の種明かしなどはダイナミックなアイデアで面白い。でももうちょっとこう、もうちょっとなにかがほしかった。期待が大きすぎたのだろうか。こちらの感受性が弱っていたのだろうか。

第1巻がそんな感じだったので、やや身構えながら第2部「黒暗森林」(上下巻)を読み始めた。

第2部は1巻で明らかになった状況をもとに異星文明との戦いが始まる。1巻で明かされた謎によって、人類が圧倒的に不利とわかる。敵の侵略にどう対抗するか? さまざまな方策が立てられる中、第2部では奇策ともいえる「面壁計画」が描かれる。人類と敵の違いをもとに、人類が有利かもしれない方法で対抗していく。「面壁計画」以外にもさまざまなアイデアがどんどん出てきて楽しい。でもそれぞれのアイデアはわりと単発で、それぞれが有機的にからんで大きなうねりを作り出す感じではないなあとも思った。上巻ラストのすさまじいピンポイント攻撃が、下巻になるとあっさり解決していたり。

とはいえ第2部は1巻より面白かった。「暗黒森林理論」は中国では一般的な考えとなり、それまでのファーストコンタクトものの常識がくつがえったそうだ。この調子で完結編はどうなるか? と読み始めたのだった。

第3部「死神永生」(上下巻)を読む前に第2部までの話を思い出したい人のために、早川書房が「これまでのあらすじ」を公開した。もちろんネタバレ全開、閲覧注意である。

  • 【第一部・二部ネタバレ注意!】これで発売前の予習は万全! 『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』これまでのあらすじ|Hayakawa Books & Magazines(β)(https://www.hayakawabooks.com/n/n1337352e1a34

第3部はさらにスケールアップし、人類のさらなる未来が描かれる。ちょっと面白いと思ったのが、大変なことが起きる→意外な解決→また大変なことが起きる→意外な解決、というくり返しがあること。これが『よかったねネッドくん』という絵本を思い出させた。

あるひ、ネッドくんに てがみが きた。「びっくりパーティーに いらっしゃい。」よかったね。

でも、たいへん! パーティーは とおい とおい フロリダで やるんだって……。

よかった! ともだちが ひこうき かしてくれて。

でも、たいへん! ひこうきが とちゅうで ばくはつ。

よかった! ひこうきに パラシュートが あって。

こんな調子で、ページをめくるたびに「でも、たいへん!」と「よかった!」がくり返される楽しい話である。「三体」の第3部はわりとこういう感じだった。そして意外で面白いアイデアが次々に出てきて、ダイナミックなことが起きるたびにスケールが上がっていった。すごい。特に終盤のスペクタクル描写は大したものだ。これこそSFだ。よかった。満足しました。

早川書房のnoteには、『三体Ⅲ 死神永生』から以下も掲載されている。どちらも第2部までは読んでいることを前提にし、第3部の内容もにおわせている。

著者の劉慈欣によるエッセイが紹介されていて、第1部と第2部はSFファン以外にも読んでもらえるよう「現代もしくはそれに近い時代を背景とすることで物語の現実感を高め、SF的要素を現代的なリアリティに立脚させようとした」とのこと。しかし純粋なSF小説として書いた第3部がシリーズ全体の人気につながったのだそうだ。いいですね。

『三体』の内容紹介に入るまでは、藤井氏が『三体』と著者の劉慈欣をどのように知っていったかが書かれている。『三体』を未読の方もそのあたりまでは読んで大丈夫なのではないでしょうか。

第1部は自分にはいまいち合わないと感じたが、第2部と第3部はとても楽しめた。皆さんもぜひ読んでみてください。

勝手な正誤表

例によって勝手な正誤表を作りました。増刷時修正の参考になればと思います。