日時
- 2019年7月11日(木)11:30~
中継録画
※朝9時からの中継全体です
久保田氏から
2回目のタッチダウンの報告をしたい。
まずデータをとれた。火工品の温度上昇を示すグラフ。10時6分を境に10度ほど上がっている。コマンドが出たことはすでに確認済みだった。このように温度上昇も確認できたためタッチダウン成功と判断する。
10時6分、タッチダウン時刻に加工品が10度の温度上昇があったことから弾丸発射を確認! pic.twitter.com/yhbDCys2Ej
— Kimiyo Hayashi 林公代🚀 (@payapima) July 11, 2019
はやぶさ2 サンプル採集の弾丸発射に伴う温度センサーのグラフです。 #nvslive pic.twitter.com/AR2bFlZta6
— ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ (@nvslive) July 11, 2019
9時54分ごろ高度30メートルほどでホバリング開始、10時ごろターゲットマーカの捕捉を開始、最速のスケジュール。
降下を開始し10時6分に高度17メートルでLRFからLIDARに切り替え、10時18分ごろ最終降下、10時20分ごろタッチダウン。(それぞれ地上の時刻)
10時20分、ドップラーモニタで上昇を確認。タイムラグは13分ほどなので10時6分ごろタッチダウンとみられる。
10時39分にハイゲインアンテナに切り替えテレメトリの取得を開始。
管制室の中継でVサインがあったのはタッチダウン成功と判断したタイミング。
- ドップラーモニタの数値
- シーケンスが最後まで進む
- 火工品の温度上昇
これらの条件を満たしたためタッチダウン成功、大成功といっていい。
質疑応答
※質問の言葉は聞き取れないため回答のみです
弾丸を発射するのに火工品というのがあって、その温度が上昇したため弾丸が発射されたと判断。
最終的な確認は…百聞は一見にしかずで撮像データで。
タッチダウンしないと起きない変化が起きている。タッチダウンしたならなんらかの物質がカプセルに入っただろう。最終的には地球に戻ってきてカプセルを開けるまでわからないが。
佐伯フライトディレクタからチェックを終わってすべて正常と報告、津田プロマネからタッチダウン成功と宣言、「新たな歴史を作った」とのコメント。
サンプラーホーンの根元に弾丸発射の火工品がある。秒速300メートル。その近くに温度センサがある。
今回は姿勢の変化ではなくLRF-S2というサンプラーホーンのトリガーで判断。
データを見る限り予定の数値内に入っている。詳細は今後の解析、画像データも。
一番早くて10時5分と言っていたのが数分差だった。最後のホバリングでターゲットマーカを捕捉するのがわりと早くできて上空へ行けたものと思う。誘導チームの経験でスムーズに進んだ。いい精度で行っているのではないかと思う。
画像が14時に出てくるかはぎりぎり微妙なところ。我々も早く待っている。
降下開始してから順調、難関は高度45メートルでホバリング、高度を前回から下げて視野が狭くなった。シーケンスは順調に進んだ。ドップラーモニタの情報はリハーサルとほぼ同じで、これはリハーサルのデータではないかと勘違いするくらい。
完璧にできた。上昇後も姿勢安定していてすぐにデータを取れた。
完璧すぎるくらい完璧。はやぶさ2はチームの思いを理解して動いてくれた。すごいという感想がチームから。完璧にこなした。
今回2回目のタッチダウンでプレッシャーもかかっていたと思う。ドップラーモニタが思った通りに動いた。
タッチダウンして浮上するところが緊張する。想定通りに動いた。そこで拍手が出た。握手しあった。タッチダウンしたあとビーコンが来ていて上昇しているので成功と思った。
拍手や握手でざわざわしていたところ「20分後のデータが来るので持ち場に戻ってください」とプロマネやフライトディレクタから。
緊張感が戻ってデータを見て、探査機が正常、シーケンスは最後まで進んだということでVサイン。
関わった方も来ていただいて80人以上。裏では詳細なデータを見ている人もいて100人近く。
(NVSさいとう:サンプラー室を閉じるのはこれから?)→C室の閉鎖を今日行う予定。なんらかのものが取れているだろう。
(初代との違いは? という質問のもよう)→今回は違う場所に2回タッチダウン、内部物質が表面にあるところにタッチダウン。ホバリングしターゲットマーカをとらえて正確なタッチダウンをしたのが初代との違い。
(今後は? という質問のもよう)→タッチダウンした場所を見たいので観測する。イオンエンジンなど帰還の準備も。
1回目のタッチダウンでLRFの光量が半分になるなど条件が変わった。内部物質が表面にあるなども違い。いろいろ考えたがリスクはゼロではない。いろいろ想定して確実にやった。いかに成功させるか、一丸となって。
データの見方など1回目の経験があり、スタッフもはやぶさと同様に進化した。また成長したのかなと思う。
14時からは笑顔のプロマネが見られるだろう。
(以上)
「シミュレーションかと思うくらい、完璧すぎるくらい完璧。チームの思いを理解し汲み取って、自由自在に動いてくれた」(久保田)
— KITA, Mitsunari 喜多充成 (@kitamitsunari) July 11, 2019