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サンシェードを窓にかけた

この記事の続きです。

今年は今日サンシェードをかけた。「都心は今シーズン初の真夏日になり日差しが強いでしょう」という天気予報を聞いて。

今までサンシェードをかけたり外したりした記録。

今年はわりと遅めだった。これなら今年のサンシェード生活は1年の半分以下になるかも。

4月や5月はずっと天気が悪かったりしてあまり暑くならなかった。数日前も暑かったけれど湿度が低く、サンシェードはまだいいかなーと思ったのだった。今年も暑くなるのかな。(オリンピックは新型コロナウイルス対策の話ばかりになっているけど、暑さ対策は朝顔とか打ち水、かぶる日傘みたいなものしかなかった気がする。本当に大丈夫だろうか?)

追記:「遮熱クールアップ」という商品があるのね

窓や網戸に貼るメッシュ状のシート。遮熱するだけでなく赤外線や紫外線も60~80パーセントカットするそうだ。マジックテープで取り付けるので、シーズンオフには取り外せるのがいい。値段は100センチ×200センチが2枚で5,000円弱。以前窓に貼ったフィルムより少し高いくらい。

自転車の修理がもう終わる

この記事の続きです。

「パーツが届くのは11月」と言われていたが、先日電話がかかってきて「準備できました」。えっ早いですね。でも早くて困ることはない。よかった。自転車屋へ持っていった。

交換は1日くらいかかるかもというので、ついでにほかにもいろいろ交換をお願いした。

  • 皮が剥がれてきていたサドル
  • 加水分解してべたついていたグリップ
  • そろそろ交換時期かなーと感じていた前輪タイヤ

「できましたー」という電話がかかってきたのは数日後だった。

合わせて2万円ちょっと。交換は油の固着やネジのさびつきで大変だったそうだ。だから案外時間がかかったんですね。「こんなになっているのは初めて見た」と言われてしまった。室内保管できないので9年ものだといろいろ厳しい。お手数をおかけしました。

変速機は後ろのみ3段しか変速できないという、いわゆるシティサイクルの「内装3段」のような状態だった。ペダル側の変速もちゃんとできるようになって、細かく調整できる状態に戻ってうれしい。急な坂もこれで安心。また遠出したりしたいな。

東京都の緊急事態宣言を6月20日に解除するのはやっぱり難しいのでは

東京都の緊急事態宣言が6月20日まで再延長された。ということで下の記事の続きです。

今回も結論は変わらない。今日から6月20日までに新規感染確認者数を十分減らすのは、今の減少率からみると厳しい。

緊急事態宣言の解除には新規感染確認者数を100人程度に減らす必要がある。この目安は「“感染者減らずに宣言解除 経済損失膨らむ” 学者グループ試算 | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース」で示された試算(下)に従っている。

  • 5月第2週に新規感染確認者数500人未満で解除→6月第4週には1000人突破、年内に2回緊急事態宣言を出すレベルに
  • 6月第2週に新規感染確認者数250人未満で解除→8月第3週には1808人まで増加し緊急事態宣言が必要なレベルに
  • 7月第4週に新規感染確認者数100人未満で解除→緊急事態宣言が出るレベルまでは増えず

さて、4月25日に始まった緊急事態宣言は当初5月11日までとされた。しかし新規感染確認者数は横ばいで、5月31日まで延長された。下は5月11日までのグラフである。

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5月11日の時点で、5月31日までに新規感染確認者数を100人程度にするのはまず無理でしょうという話を書いた。それが「東京都の緊急事態宣言は5月31日の解除も難しそう【追記あり】」である。

それでも5月10日を過ぎたあたりから新規の感染者は減り始めた。新規感染確認者数の7日間平均を1週間前と比べた値が1を切ると、新規感染確認者数は減少傾向にあるといえる。5月18日に1を切ったあとは、おおむね0.8倍で推移している。新規感染確認者数の7日間平均は確かに下がってきている。

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この調子で6月20日を迎えるころにはどのくらい減っているだろうか。

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5月31日の新規感染確認者数の7日間平均は547.1人。その7日前との比は0.86倍である。つまり1週間で0.86倍に減るということで、この調子で減っていくと6月20日には353人になると出た。これだと減り方が足りない。

6月20日に新規感染確認者数を100人にするには、1週間の減少率が0.55倍でなければならない。これは1年前、最初の緊急事態宣言の終盤のころの数字だ。あの誰もいない都心のような状態にしてやっと達成できるかもしれない数字である。

2回目の緊急事態宣言が出ていた1月中旬から1か月ほど、7日間平均の前週比が0.7倍だったことがあった。このくらいのペースで減っていくとどうだろう。6月20日には197人。もう一声減ってほしい数字だ。

週0.7倍のペースを維持した場合、いつ新規感染確認者数が100人になるだろうか。グラフを伸ばしてみた。

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7月3日に102人、4日に97人になるという計算になった。

5月27日に東京都医師会の尾崎治夫会長は記者会見でこう述べている。

「今の感染者数の7日間平均は600~650人くらいだが、仮に週の増加率が0.7ぐらいになれば、5週後(引用者註:7月1日ごろ)には大体100に近い数字になるはずだ」

緊急事態宣言の延長「日数で決めるのではなく数値目標で」、東京五輪開催へ「今が最後のチャンス」 都医師会・尾崎会長 【ABEMA TIMES】

この数字は上の計算とも整合する。しかし週0.7倍は今回の緊急事態宣言では達成できていない。

つまり、第3回の緊急事態宣言ではまだ出ていない減り方に今日から突然なったとしても、6月20日までに新規感染確認者数を100人に減らすことはできないということになる。

で、毎回書いているが政府もこういう計算をしていないはずがない。でも最初から無理とわかっている6月20日を期限にしてしまう。これは一体なんなんでしょうね。なにか奇跡が起きて20日に100人に減ってしまうことを期待している? もしそうなら、それこそ「シン・ゴジラ」のこのセリフそのままではないか。

先の戦争では旧日本軍の希望的観測、机上の空論、こうあってほしいという発想などにしがみついたたために国民に300万人以上もの犠牲者が出ています。根拠のない楽観は禁物です。

さて、4月12日に高齢者へのワクチン接種が始まった。早い自治体ではもう高齢者は2回のワクチンを終え、さらに若い人にワクチンを打ち始めている。東京都はどうだろうか。

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東京都新型コロナウイルスワクチン接種ポータルサイト 東京都福祉保健局

高齢者311万人のうち、5月30日時点で1回目を打ったのは474,487人(15.2パーセント)、2回目は17,303人(0.5パーセント)。ワクチンで十分な免疫ができるのは2回目の接種から2週間後とのことなので、今はまだワクチンが新規感染確認者数に変化を及ぼすほどではないようだ。

ワクチンは疫病を抑え込む最終的なゴールである。今はまだ接種者が少ないが、ワクチンの接種状況を気にする段階にようやく来た。この調子なら年内か、遅くとも来年にはほとんどの人がワクチンを打ち終えて、新型コロナウイルスとの戦いはひとまず落ち着くのではないだろうか(ただし戦いが終わることはない)。それまで我々はマスク、手洗い、3密の回避を続けて新型コロナウイルスにかからないようにする生活をがんばろう。

そのためには政府にも今後の感染者を増やさない対策を求めたい。「できることはすべてやる」そうなので、以前できた特別定額給付金をもう一度やって「金は出すから家にいろ」を実行してほしい。ごく一部の困窮世帯向けの条件が厳しい30万円給付(想定対象は20万世帯、予算500億円)でお茶を濁さないでほしい。感染リスクを高めるオリンピックはやめてもらいたい(強引に開催して、終わった後でぬけぬけと「オリンピックが感染者を増やしたというエビデンスはない」とかなんとか言うんだろうけど)。何度も書いているが、自分の命や健康よりオリンピックが大事という人はいない。ワクチンを打ってもまったく感染しなくなるわけではない。世界中から新型コロナウイルスを集めてミックスすることになるから、イギリス株、インド株などに続いて「東京株」と呼ばれる変異株を出しかねない。

追記

続きを書きました。

劉慈欣著『三体Ⅲ 死神永生』の勝手な正誤表

『三体Ⅲ 死神永生[上]』初版(2021年5月25日発行)の勝手な正誤表

73ページ後ろから3行目
閉じこもるようなった→閉じこもるようなった
367ページ3行目
上がりはじめた→上がりはじめた
371ページ最終行
考れば→考れば
427ページ後ろから2行目
デスクには→デスクには

『三体Ⅲ 死神永生[下]』初版(2021年5月25日発行)の勝手な正誤表

16ページ4行目
外からから→外から
294ページ11行目
建てるもの→建てるもの

勝手に正誤表を作る意図について

『三体』について

アプリケーションを再起動するバッチファイル

※前回の「東京都の緊急事態宣言は5月31日の解除も難しそう」に追記しました

親指シフトエミュレータの「やまぶきR」(http://yamakey.seesaa.net/)が最近たびたび動作しなくなってしまう。強制終了したわけではなく、本人はちゃんと動作しているつもりのようだ。こうなるといったん終了させて起動し直すことになる。

  1. 通知領域の∧をクリック
  2. やまぶきRのアイコンを右クリックし「終了」を選択
  3. [Win]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を表示させる
  4. 「shell:startup」と入力し[Enter]
  5. エクスプローラーが起動し「スタートアップ」フォルダが表示される
  6. やまぶきRのアイコンをダブルクリック

たまにしかしないならこれでもいいが、一日に何度もこれはやってられない。「やまぶきR」をスタートメニューに登録して、終了させる→起動させるという2手順になったが、もっと手軽にアプリケーションを再起動させたい。

いろいろ調べて、こういうバッチファイルを作った。

「yamabuki_r.exe」を再起動するバッチファイル
taskkill /IM yamabuki_r.exe /T
timeout 1 /nobreak >nul
start "" C:\~\yamabuki_r.exe

それぞれのコマンドについては検索してください。「timeout」は「やまぶきR」が終了するのを待っている。「C:\~\yamabuki_r.exe」は「yamabuki_r.exe」へのフルパス。

1行目の「yamabuki_r.exe」と3行目の「C:\~\yamabuki_r.exe」は終了/起動させたい実行ファイルに置き換える。またバッチファイルを実行ファイルと同じ場所に置けば、3行目はフルパスでなくてもよい。

このバッチファイルを簡単に実行させるためにショートカットキーを登録しようと思う。バッチファイルのショートカットを作って「ショートカット」タブの「ショートカットキー」欄をマウスでクリックしたら、このショートカットを実行させるショートカットキーを押すと登録される。ほかのアプリケーションのショートカットキーとかぶらないように気をつけて。

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もしショートカットキーの登録がうまくいかなかったら、スタートメニューに登録する。バッチファイルを右クリックしても「スタート画面にピン止め」の項目は出てこない。そこでショートカットをスタートメニューに置くことにした。

「ファイル名を指定して実行」に「shell:Programs」を入力すると、エクスプローラーでスタートメニューの「プログラム」フォルダが開く。ここにバッチファイルのショートカットを入れるとスタートメニュー内に表示されるようになる。

スタートメニューに登録する方法はほかに、ショートカットのプロパティで「ショートカット」タブの「リンク先」の冒頭に「cmd /c 」(「/c」の右には半角スペース)を追加するというやり方もあるそうだ。

ということで、「やまぶきR」が動作しなくなったらショートカットキーを押すか、スタートメニューを開いてバッチファイルのアイコンをクリックすればよくなった。

しかしそもそもこういうバッチファイルを使わなくてもすむ状態にしたい。なぜ「やまぶきR」が動作しなくなるのか、原因はわからない。システムの負荷が上がるとよく止まる気がするものの、「こうなると必ず止まる」を見つけられないでいる。

「やまぶきR」は何年もアップデートされていないから、最近のWindowsと相性が悪くなってきたのだろうか。「やまぶきR」は同時打鍵の判別アルゴリズムが自分に合っているらしくミスタイプが少なくて気に入っているが、ほかの親指シフトエミュレータを試してみるべきかもしれない。

関連記事

東京都の緊急事態宣言は5月31日の解除も難しそう【追記あり】

この記事の続きです。

前回の記事を書いたのは4月30日。そこから5月11日までに新規感染確認者数を1日100人にまで減らすには今までにないほど早い減少ペースになる必要がある、だから11日には宣言を解除できないだろうと予想した。

そのときのグラフはこんな感じ。

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これが今日はこうなった。(新規感染確認者数の7日間平均と、その数の1週間前との比を追加した)

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予想通り、新規感染確認者数を1日100人に減らすことはできず、緊急事態宣言は延長になった。

さて、延長された緊急事態宣言は5月31日までだという。では31日までに1日100人に減るだろうか。上のグラフを5月31日まで広げてみた。

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(※「今日を起点に」の「今日」の数字は、その日の新規感染確認者数ではなくその日の7日間平均に変更した。4月25日を起点にする線は比較のため、その日の7日間平均ではなく新規感染確認者数のままにしてある)

4月25日の新規感染確認者数(635人)から週0.7倍のペースで減っていくと、5月31日には1日101人になることがわかった。つまり4月30日時点で作ったグラフの水色の線を伸ばしていくと、ほぼ100人になるのは5月31日なのだった。これは前回の記事で計算しておけばよかった。

(週0.7倍ペースなのは、1月の緊急事態宣言で1月下旬から2月中旬ごろまでこのペースで新規感染確認者数が減っていったため)

4月25日を起点に、5月31日にぴったり100人になるようにするには、週0.698倍のペースで減っていく必要がある。週0.7倍のペースとほぼ同じで、グラフの線は重なっている。

そして今日の7日間平均(824.3人)から週0.7倍のペースで減っていくと、5月31日までの20日間で298人になるという計算になった。7日間平均の7日前比は、今日はおよそ0.98倍である。これが明日から急に0.7倍で減っていっても、5月31日に298人では十分減るとはいいがたい。

では週0.7倍のペースは維持したまま、新規感染確認者数が100人になるのはいつだろうか。上のグラフの中の「今日の7日間平均を起点に週に0.7倍に減るペース」を100人に減るまで伸ばしていくとこうなった。

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6月21日に102人、22日に97人になるという結果である。今よりずっと早い週0.7倍ペースの減り方でも、新規感染確認者数が100人になるにはこのくらいかかる。

先述の通り、1月から2月にかけては週0.7倍ペースで減らすことができた。しかしそれから3か月経ち、政府は何種類もの変異株の国内侵入を許している。感染力が強いとなれば週0.7倍ペースを維持するのも難しい。この状況で感染者を減らすには、より強い制限をかけた上で経済的な補償をもっと手厚くすべきだろう。

今日はこんなニュースも流れてきた。

目標に向かって力を注ぐのは大事だが、ここまでの計算を見ると達成は難しいのではないかなーと思うと同時に、上のような計算を政府がしていないわけがないと思う。でも月末を期限にしてしまうし、その日に解除したいと言ってしまう。

上の計算では、今日の7日間平均(824.3人)を起点に5月31日に100人まで減らすには、週0.48倍という現状では常識外れの減少ペースになる必要がある。これは前回計算した数字、4月30日の新規感染確認者数698人を5月11日までに100人にするペース(週0.45倍)に近い。「月末で宣言解除」と意気込んでみせるのは結構だが、どうすればそのための数字を達成できるのか教えてもらいたいものだ。

そもそも政府は、なぜ緊急事態宣言の期限を5月31日までとしたのかを説明していない(よね?)。新規感染確認者数がどのくらい減ったら緊急事態宣言を解除するかの目安も示していない(よね?)。やれやれである。感染者が増え続け、大阪や兵庫では治療を受けられないまま亡くなる人がたくさん出ている。ここまで来てもなお、政府はオリンピックをどうしてもやりたいらしいことが国会での答弁から伝わってくる一方、ワクチンの接種はなかなか進まない。これでは国民はますます政府を信頼しなくなり、いろいろ要請されてもばかばかしくて聞いてられるか! になってしまうだろう。そうなれば本当にオリンピックどころではなくなる。政府はそれでいいんでしょうか。

追記:一部訂正します

「新規感染者数の7日間平均の前週比が0.48倍は常識外れのペース」と書いたがそんなことはなかった。もっと前、最初の緊急事態宣言の終盤に2週間ほど、週0.5倍未満というデータが出ていた。当該部分は「現状では常識外れのペース」と修正しました。

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2020年5月10日から25日まで、7日間平均の前週比が0.5倍を切っている。新規感染確認者数が10人を切る日も出てきて、そろそろ緊急事態宣言を解除してもいいんじゃない? という雰囲気のころだ。ニュースで見る都心は行き交う人がほとんどおらずがらんとしていた。家を出る人があのくらい少なくなればこの数字も可能なんだね。

今思えば、5月25日に急いで緊急事態宣言を解除するべきではなかった。新規感染確認者数が10人以下の日をあと2週間、せめて1週間続けていれば第2波はもっと遅くなり、その間に医療提供体制の備えを強化できたかもしれない。しかし25日に緊急事態宣言をあわてて解除したらすぐに数字は上がり始め、28日にはもう7日間平均の前週比が1倍を上回ってしまっている。その後は今年の1月下旬から2月中旬にかけて0.7倍程度だったのが最低で、なかなか数字が下がらない。

もう一度去年の5月の状態にするにはたぶん、人々が仕事のために家を出なくてもすむよう特別定額給付金のおかわりが必須だろう。今の政府はどうしたらそれを決断してくれるだろうか?

追記2:続きを書きました

Twitterもブログのようにお金儲けをしたい人が書くものになってしまうのか

Twitter投げ銭機能が仮実装されたそうだ。今はテスト的に一部の人が使えるようになっているという。

お金を簡単に贈ったりもらったりできるようになると、Twitterはブログのように衰退していく気がする。ユーザーは何を書いてもお金儲けが目的と思われてしまうからだ。

その昔、個人サイトやブログが出てきたころは広告を載せるプラットフォームが発達していなかった。だから書きたいことがある人だけが書いていた。

今はGoogle AdSenseを始めさまざまな広告プラットフォームやアフィリエイトプログラムがあり、ネットになにかを載せるときには手軽に広告をつけられる。その結果、今のブログはお金儲けのために運営する人が増えすぎて、書きたいことがある人の割合が少なくなっている。

いわゆる「いかがでしたかブログ」は収入目的で運営されるブログの最たるものだ。読んでも有益な情報はほぼないが、SEOが強くて検索で上位に出てきてしまう。ブログの広告は誰かが見るだけで収入になるものが多いから中身はどうでもよく、とにかくページを開いてもらうことに特化している。

もちろんTwitterでも、ツイートがきっかけで収入を得られることはある。ツイート内のURLにアフィリエイトのリンクを入れることもできるし、上げたマンガが評判になって書籍化なんてこともある。

でもツイートをたくさんの人が見るだけで即収入にはならない。その点でTwitterは、ブログと比べると商売っ気がありすぎる人はまだ多くない気がする。

ブログはもはや広告が載っていることが当たり前になった。はてなブログ含め、外部のサービスを使ってブログを書くと、多くは運営が広告を載せてくる。広告のないブログにするにはお金がかかる。レンタルサーバでブログを運営するならサーバの使用料金がかかる。いずれにしてもブログは完全に無料で書くことは難しく、たいていお金がからんでくるものとなっている。

言いたいことはTwitterに書き捨てることもできる時代にわざわざブログを書くのは、収入が目的だと受け取られやすくなったと思う。Twitterで話題になっているトピックに「その話は以前ブログにまとめた」とブログのURLをツイートしたとき、「話題に便乗して金儲けしたいんだな」と思われても不思議はないと感じるようになった。そのブログの記事から書き手が収入を得ることがないとしても、そうでないブログが世の中に増えすぎた結果である。

一方、noteは投げ銭の機能や記事の販売機能があるのに、あまりお金にがつがつしている印象がないのが面白い。noteは最初から課金の機能がついていたから、noteを使うことイコールお金儲けというイメージがかえって少ないのかもしれない。

広告つきのブログがそれを主な収入や生活の足しにしてはいけないとは思わない。しかし「いかがでしたかブログ」を量産してネットを汚染していくと、そもそもWebが情報収集に向くメディアであるという信頼がなくなっていく。目先のお金儲けだけを考えていると、長い目で見て自分の首も絞める行為だとは思ってほしいものだ。

Twitter投げ銭機能にはすでにいろいろな懸念が表明されている。いわゆる「パクツイ」で目立って投げ銭を求めるケースや、虐待から逃れるために家出した未成年者を装い援助を求めるケースが出るのではないかといった具合である。

こういった懸念はもっともだと思う。今のTwitterでさえ、耳目を集めようとして強い表現が使われがちなところがある。それが収入に結びつくかもしれないとなれば、より過激になったりデマ寸前のことを書いたりする動機付けになる。UGC(User Generated Contents:一般ユーザーが作るコンテンツでできた)のサービスにユーザー間でお金のやりとりが手間なくできる機能が追加されると、不健全なプラットフォームになっていってしまうのではないだろうか。