オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ

五十肩はつらいよ

鎮まれッ……俺の肩(の炎症)……ッ!

去年の7月くらいから、左腕を動かすと肩に痛みが出るようになっていた。これは五十肩ですね。9年前の前回は四十肩だったが今はもう五十肩だ。

今回も時間はかかってもそのうち治るだろうと思っていたら痛みが強くなってきて、左腕で左の脇腹を触ろうとするくらいでも激痛が走るようになった。さすがにちょっとまずい気がして11月から整形外科へ通っていた。

四十肩や五十肩は正式には「肩関節周囲炎」というそうだ。根治する方法はなく、半年から2年ほどでおさまるのを待つ。その間できるのは炎症を抑える注射や投薬、そしてリハビリテーションということになる。

まずヒアルロン酸を注射された。1週間に1回のペースで計6回注射するそうだ。注射はそのあともペースを落として何回か行った。最初に処方された飲み薬と貼り薬は以下。調子がよくなってきたら処方を減らした。

ロキソプロフェンNa錠60mg(毎食後1錠服用)
炎症を和らげ、痛みを抑えたり、熱を下げる薬です。炎症や痛み、発熱の原因であるプロスタグランジンの生成を抑えることにより、抗炎症作用や鎮痛、解熱作用を示します。
レバミピド錠100mg(毎食後1錠服用)
胃粘膜を保護修復する薬です。胃の粘膜を保護する物質(プロスタグランジン)を増やしたり、胃の粘液の増加を促して、潰瘍や胃炎の治癒を促します。
ロキソプロフェンNaテープ100mg(10×14cm非温)(1日1枚14日分)
炎症を和らげたり、痛みを抑える貼り薬です。炎症や痛みの原因であるプロスタグランジンの生成を抑えることにより、抗炎症作用や鎮痛作用を示します。

リハビリテーションでは理学療法士さんが30分ほどかけて肩の周囲をほぐしていく。「手のひらをこの向きにして、こちらへ腕を動かしてください」のように細かく指示をされ、その通りにしていると腕の可動範囲が少し広くなって面白い。骨や筋肉、腱の構造を熟知しているのだな。

それから「肩がぜんぜん凝ってませんね」と言われた。肩が凝らない自覚はあっても実は凝っているのではないかと疑っていたがお墨付きをもらえた。「凝っていないと言いつつ凝っている人もいるんですけど違いますね」と言うのだから間違いないだろう。

そんな具合で4か月ほど通い、痛みはずいぶん出にくくなった。治療を始めたころは左腕を横から水平に上げるだけでイテテテテだったのが、今はほぼ右腕と変わらない動きができる。上着を脱ごうとしたときや、シャツの背中側の裾をズボンに入れようとしたときは少し痛むが、それももうイテテテテではない。

治療を始めて少し経ったら、二の腕のひじ寄りが痛むようになったことがあった。先生によるとそれは筋肉痛だそうだ。「左肩が痛いから無意識に左腕をかばってあまり使わなくなる。治療で回復してきて左腕をまた使うようになると、使わなくなっていた筋肉が筋肉痛になることがある」とのこと。へぇー、そんなことがあるんだ。宇宙飛行士が宇宙ステーションで体がなまらないよう、運動をたくさんしているのを思い浮かべた。

保険診療リハビリテーションを受けられるのは150日間までと決まっているそうで、期限が近くなってきた。次は1か月後くらいに予約を取ってまた様子を見るか、いったん治療を終了して、痛みがまた強くなったら改めて電話で予約を取るかという話になった。ここまで順調に痛みが引けば、あとは自然に痛みがなくなるのを待つのでもいいだろう。次の予約は取らなかった。

五十肩は治療法がないという知識だけがあったので、医者にかかっても仕方がないと痛みが増す中で思い込んでいた。しかし根治はできなくても対症療法はある。肩が痛み始めたらひどくなる前に整形外科にかかればよかった。