プレイステーション2の調子が悪い。PS2のゲームはできるがPSのディスクを認識しない。検索してみるとよくあることらしい。そしてメーカーの修理も去年の8月31日で全機種終了していた。
PS2のほとんどの製品は、すでに修理対応を終了しているが、2007年11月発売のSCPH-90000シリーズについてはアフターサービスを行なっていた。8月31日をもってSCPH-90000の受付も完了し、全てのPS2の修理対応が終了となる。
PS2の修理受付が8月31日で終了 - AV Watch
じゃあもう壊してもいいやと考えて、自分でなんとかしよう。幸い、PS2の分解修理にすごく詳しいページがあった。SCPH-30000はこちら。
ちゃんとした解説は上のページをどうぞ。ここではほかに気づいたことをまとめたい。
上の記事には、まず裏側のネジを8本外したら「上側のケースをはずします」と書いてある。つまりネジを外したら本体をひっくり返し、「PS2」のロゴがある側を外すことになる。
裏のネジを外したら「PS2」の「P」の側を持ち上げるようにして外す感じ。
ところが最初、「上側の」というくだりを見落として、本体をひっくり返さず下側のケースを外そうとしてしまった。この段階では下側のケースはまだネジ止めされているところがあり外れない。それを知らずに外そうとして、力を入れたらバキッといってしまった。
修理が終わって元に戻したとき、上の段の下側が見苦しくなってしまった。
一方で光学ドライブのカバー(下の写真の右側)は四隅のネジを外しても少し力を入れないと外れない。ドライブの軸のところが磁石でくっついていた。たぶん挿入されたディスクの固定のためにこうなっているんだろう。
それからこの写真中央と右上のフラットケーブルはロックがなく、ベロを引っぱれば外れる。
こちらのフラットケーブルはコネクタの両脇に黒いロックがあって、これを…
ちょっと上げてあげると外れます。
中身は思いのほかきれいで、ほこりはほとんどついていなかった。
電源スイッチと背面ファンの間のネジは外す必要がなかった。これを外すとファンが外れるが、今回の修理でその必要はない。
こんな感じ。写真では電源スイッチとファンの間のネジを外してあるが、そうしなくてもパネル全体が外れる。
一番肝心な調整用ボリュームは上のページの説明通り、ペンで元の状態がわかるよう線を記入してからほんの少しずらした。
- 元の状態
- 線を記入して調整
あとで写真を見返すと、中央の2か所のネジ止め部はこれだと重ねる順序が間違ってますね。
こう乗せてから…
その上に基板を乗せるのが正しいはず。
分解中の写真は部品どうしの重なり方がどうなっているか、組み上げ時にわからなくならないようにすることを念頭に撮るといいんだな。つまりネジを外す前にその場所の写真を撮っておく。
下は元に戻したときに出た細かいくず。最初にバキッとやってしまった部分だけでなく、細かいネジ穴や突起のブラスチックがけっこう簡単に折れたり割れたりした。一部は瞬間接着剤でくっつけた。
このPS2を買ったのは、下のエントリによると2001年11月11日だそうだ。「Rez」で遊びたくて買ったのだった。
- 今日のニュースから - ただいま村(http://ima.hatenablog.jp/entry/20011126/newscheck)
18年も前なんだ! 若いときの感覚で18年は相当長いが、この年になると18年前でも案外最近だという気がしちゃう。ともかくそのくらい前のプラスチックとなると、案外もろくなっているのかもしれない。
そしてPS2の修理は、1回の調整ではうまくいかなかった。
ピックアップの高さを調整するダイヤルも動かしたせいか、PSのゲームは読み込むようになったが今度はDVDやPS2のゲームを読み込まなくなったりした。ほかにも組み上げるとき、シールドらしき板がずれてネジ穴をふさいでいたのを直したりして何度か分解し直した。
ピックアップの調整ダイヤルは回しすぎるとリセットがかかるというか、時計回りに回してある程度までいくとパチンと音がして元に戻るしくみになっていた。パチンと言ってからどのくらい回すかで調整する感じだった。
先ほどの調整ボリュームとピックアップの調整ダイヤルを少し回して組み上げて、PSとPS2のゲームやDVDを読み込んでテストをするというのを何回か繰り返した。ゲームを起動するのでせっかくだからとちょっとだけ遊んだりして余計に時間がかかる。昼前に始めて夜までかかってしまった。
この状態でも起動させることはできる。
中を開けて元に戻すたびに細かいくずが出た。
テストに使ったのはこのあたり。
(AmazonにはRezのトランスバイブレーター同梱版もあったけど、「警告 アダルト商品」になっちゃってる)
今回の修理でPS2の開け方がわかった。もののしくみがわかるのは楽しいな。
関連記事
- ミニプリンタを分解する(http://ima.hatenablog.jp/entry/20170325/pixusmini260)
関連リンク
- Make: Japan | 僕らが分解する理由 — 分解ワークショップから学んだこと(https://makezine.jp/blog/2019/07/bunkai.html)