取材でまた関西へ行った。夜行バスだと新幹線で行くより1万円安い。車中泊ももう慣れた。寝たり起きたりしているうちに午前8時ごろ三宮に着いた。
- 前回の三宮訪問:三宮、取材、夜行バス(d:id:Imamura:20130228:p1)
今回は午前中はとくに用事はない。ポートライナーに乗ってみた。車載動画を微速度撮影で。
そのあとは三宮の旧居留地をうろうろしていた。ここは歴史的な建築がまばらに残っている。古い建物をどんどん建て直してしまうのが日本の得意技な中、これだけ残ったのはすごい。もっと早く価値に気付けていればもっとよかったがぜいたくは言いません。
途中トイレを借りようとして「神戸地方合同庁舎」に入ったら名前の記帳と一時通行証の発行が必要で、意外なものものしさ。とか言いつつトイレの男女記号がちょっと珍しいデザインだったので撮影しちゃうんですけどね。
旧居留地の建物あれこれ。
↑こういう工事中の写真をわざわざ撮るのは、この状態を見られるのが工事期間中だけだからです。(伏線)
旧居留地の南側、海に面したところはメリケンパークという公園になっている。行ってみると生け垣の向こうに傾いた街灯が。
これは「神戸港震災メモリアルパーク」という一角だった。阪神大震災で被災した岸壁を一部だけ保存している。
人間は忘れっぽいから、被災状況を保存するのはとてもよい趣向だと思う。一方で、岸壁全体を残すのもちょっとやりすぎだろう。一部を保存するというのはいいバランスだ。
今日は東京に帰らず明日も取材である。今日の取材が終わったのは午後3時すぎ。せっかくなので姫路城へ行ってみることに。
姫路城は姫路駅の北口を出ると真正面に見える。はずなのだがなにか雰囲気が違うような。
こっこれは改修中。まさに工事期間中しか見られない貴重な姿。
- 天空の白鷺 [姫路城大天守修理見学施設](http://himejijo-syuri.jp/)
- 姫路城公式ホームページ(姫路城大図鑑)(姫路観光ガイド)(http://www.city.himeji.lg.jp/guide/castle/)
改修中の姫路城は中に入れない代わりに、修復のための素屋根「天空の白鷺」が設けられ、天守閣を同じ視線の高さで外側から見ることができるようになっている。これはすごい。
入城料400円と天空の白鷺入場料200円を払って、エレベーターで8階へ上がるとこんな感じ。
天守閣が近すぎてカメラの画角に入りきらないのでPhotosynthでパノラマ撮影した。
天守閣を見るガラスの反対側は展望台になっていて、天守閣から見るように姫路の街を見下ろせる。
素屋根とその中の姫路城の模型。
「天空の白鷺」内や城内には史料や資料がたくさん展示されていて、いろいろなことがわかった。
- 姫路城が保存されるにあたっては陸軍の中村重遠大佐の働きかけがあった。この人が保存を呼びかけなければ、白鷺城とうたわれ日本最初の世界文化遺産になった姫路城はすっかりなくなってしまっていたかもしれない。
- 姫路城の修理は350年おきの大修理と50年おきの小修理がある。前回初めて行われた大修理は「昭和の大修理」(昭和39年=1964年完了)で、今回の修理は小規模なもの。それでも5年かかる。
- しっくいをここまでたくさん使う建築物は現在姫路城しかない。しっくいの修繕は毎年あり、それでしっくいの職人が育てられる。
城内は桜が満開で、14日まで夜桜のライトアップが行われていた。東京の桜は数日前の強風でだいぶ散っている。こちらのほうが暖かいイメージがあるが、むしろ東京のほうが暖かいようだ。
姫路城をあとにして宿に戻って休んだ。明日は早起きして取材だ。
今日のタイポさんぽ的収穫
途中で見つけたいい感じのフォント。
- 旧居留地内の「けんもつ珈琲店」。「珈琲」のあたりのグルーヴ感がよい
- 旧居留地内の「日本眞珠會館」。いい味出してます
- 日本眞珠會舘の「建て書き」(http://tategaki-yoriyori291.tumblr.com/)がまたいい。こちらは「會館」ではなく「會舘」なのね
- 旧居留地内に神戸本店がある繊維関係の会社「ニッケ」のロゴはインパクトがある
- 元町駅のガード下は「ピアザkobe」。凝ってます
- 元町駅の北側の「かもめ食堂」。「か」の字の最終画がなんといってもよい。「食」のてっぺんにも○がある
- タイポとはちょっと違うけどよく見るとおかしい。油断すると見逃すたくみさ
- 姫路城へ向かう道で「にかいまち」
- 姫路城へ向かう道で「しらさぎビル」
(4月13日記)