鹿児島県の内之浦(現・肝属町)には、「銀河アリーナ」なる建物がある。
- →「天体望遠鏡、天体ドームの西村製作所」(外観はこちらに)
- →「内之浦町情報」(「落成記念の冊子をpdf書類にしています」とあって、ダウンロードできるようになっている)
銀河アリーナは体育館とホールがある施設で、その中に「宇宙科学展示コーナー」という一室もある。
去年の9月、M-Vロケットの最後の打ち上げを見に行ったとき、宇宙研の方から「銀河アリーナはご覧になりました?」と聞かれたのだった。「あそこはぜひ一度行ってみるといいですよ。ロケットの模型なんかが展示されていますよ」。それはつまり、とてもりっぱなものが…と思ったらそうではなく、「M-Vの模型があって、そのペイロードがすごいんですよ」とのこと。なにか含みがある感じ。
日本最初の人工衛星「おおすみ」? いやそれはM-Vで打ち上げたわけではない。じゃあ我らが「はやぶさ」? それはありそうだ。でも直球すぎて、意味ありげな勧め方とはちょっとずれを感じる。
そして、SOLAR-B(ひので)が無事打ち上がった翌日、銀河アリーナに行ってみた。そこで見たのがこれ。
「はやぶさ」と「おおすみ」は、ドームの天井からぶら下がっている。立っているのが噂のM-Vロケットの模型。そしてその先端部、フェアリングの中におさまっているのは…これは…。
「LUNAR-A」だ! 先日、ついに計画中止が決まった月探査機である。ペネトレータがはっきり見える。いやしかし、よりによって。
「一見の価値がありますよ」とか言っていたのはそういうことか。
このコーナーを作ったときは、たぶん「次はLUNAR-Aでしょう」みたいな話になっていたのだろう。それが延期につぐ延期で、ついに幻のペイロードになってしまった。ナンマイダ〜。
- →「第17号科学衛星(LUNAR-A)プロジェクトの状況について | JAXA」(公式の情報…ってこれ、PDFをダウンロードさせるのか! 気持ちもなんとなくわかるけど、HTMLで概要を示してほしい)
- →「はやぶさまとめニュース - LUNAR-A 計画中止」(d:id:hayabusafan:20070115:p2:報道などへのリンク集とまとめ)
- →「やっと決まったLUNAR-A中止 徹底した原因・経緯の調査が必要 - ビジネススタイル - nikkei BPnet」(松浦晋也さんの記事)
ちなみに先の冊子PDFによると、銀河アリーナのホールの緞帳は「セドナ」をイメージしてデザインされた由。「冥王星の発見よりおよそ70年を経て、太陽系10番目に発見された惑星」なんて書いてある。
- →関連記事:「冥王星はそこにいるよ」(d:id:Imamura:20060825:pluto)
今となっては、いろいろと間が悪くなってしまった銀河アリーナ、はてなMapだとここにあります。