編集でお手伝いをしたオライリーの『デザイニング・ウェブインターフェース』が発売されています。

デザイニング・ウェブインターフェース ―リッチなウェブアプリケーションを実現する原則とパターン
- 作者: Bill Scott,Theresa Neil,浅野紀予(監訳),高橋信夫
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/12/28
- メディア: 大型本
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本書『デザイニング・ウェブインターフェース』はウェブのインタラクションをよりリッチにするためのパターン、ベストプラクティスをまとめた書籍です。ドラッグアンドドロップ、オーバーレイ、展開/折りたたみ、アニメーション、ライブプレビューなど、75以上の重要なパターンが「直接的なインターフェースを作ろう」から「すばやく反応しよう」まで、6つの原則のもとに整理され、操作の概要、利用すべき状況、そしてアンチパターンまで、丁寧に解説されています。すべての解説例が、Yahoo!、Google(Gmail、Google Maps)、Flickrなど実際のサイトを例にしていることも大きな特徴です。エンジニア、デザイナー、マーケティング担当者などウェブに関わるすべての人が共通の基盤を築くために欠かせない一冊となることでしょう。本文オールカラー。
O'Reilly Japan - デザイニング・ウェブインターフェース![]()
ウェブのインターフェースは、アプリケーションのインターフェースと比べて自由に設計できます。しかしそのぶん、作り手側の都合でデザインされてしまい使いづらくなることもあります。
この本は、ウェブ上のインターフェースをさまざまな種類に分け、それぞれにこうすると使いやすい、わかりやすいという実例を示しています。同時に使いづらい、わかりにくいインターフェースも実例が挙げられており、非常に参考になります。
本書ではたとえば、iGoogle(http://www.google.com/ig)で各ガジェットを配置し直すインターフェースが紹介されます。ひとつのガジェットをドラッグしていき、どこまで移動したらほかのウィジェットと場所が交代するか。こんなささいな部分も、実はよく考えて作られていることが本書を読むとわかります。
具体的にどうコーディングするかには踏み込まず、あくまでインターフェース設計のための指針となる本です。
この操作のボタンはそれができることを知らせるため、常に表示しておくべきか。それとも、見た目にうるさくないようマウスポインタが特定の領域に入ったときだけ表示すべきか。それとも小さく表示だけはしておくべきか。これらを考えていく過程は、自分のウェブサイトがなにを提供しているのか、なにを便利と感じてほしいのかを自覚する過程でもあります。
直感的なインターフェースのウェブサイトを目指す上で、考えるべきヒントがたくさん詰まっている実用的な一冊です。そういう方面の方はぜひ手にとってみていただければと思います。
関連リンク
- 復氷: 新刊紹介『デザイニング・ウェブインターフェース』
- http://www.nobuotakahashi.com/regelation/2009/12/post-ffd3.html
《翻訳者の方のブログ》
- IA Spectrum: 監訳書『デザイニング・ウェブインターフェース』が発売されます
- http://blog.iaspectrum.net/2009/12/post-91b2.html
《監訳者の方のブログ》