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「noughts」の楽しさは、慎重にデザインされたシンプルさのたまもの

【元記事:「noughts」の楽しさは、慎重にデザインされたシンプルさのたまもの:d:id:manpukuya:20070927:noughts

FLASHでお絵かきして、できた絵だけでなくその制作過程も見られるサイト「noughts::」が楽しくて、いろいろ見せてもらっている。

noughts作例

noughtsにはたとえばこんなものがあって…以下は、id:Yuichirouさん提供のGoogleガジェット(d:id:Yuichirou:20070925#1190731554)を使って表示(ありがとうございます)。

絵の上にマウスポインタを置いて(>)をクリックすると、作成手順を見ることができます。

ガチャピンとムック
神奈川沖浪裏
星月夜
踊る点描
卵からアニメーション
バックベアード(これはネタ系。直接見てほしい)
http://noughts.jp/view/?kamio:226

RSSリーダーで読んでいる人は、肝心の絵が表示されなくてわけがわからんかも。たまにはサイトを直接見に来てください(関係ないけど、こういうメッセージをRSSにのみ出力する方法ってあるのだろうか)。

noughtsの作品を見て回る

noughtsのブラウズはこんな感じで。

  • いい絵を見つける→完成するまでを見る→右下のメニューから「アーカイブを開く」→描いた人のほかの作品が一覧表示される→その中からよさげな絵を探して見る→以下くり返し

さらに、noughtsの絵にはユーザーがタグをつけることができるから、こんな回り方も。

  • いい絵を見つける→完成するまでを見る→右下のメニューから「コメントを見る」→タグがついていればクリック→そのタグがついたほかの作品が一覧表示される→その中からよさげな絵を探して見る→以下くり返し

タグには、たとえばこんなものがある。

とにかくたくさんの絵がアップされていて、しかもいい感じの絵が多い。おまけに絵を描く手順を見るのも面白いから、完成した絵を見てすぐにさあ次とはならない。

そんなこんなで、たくさんの絵を見ているうちにどんどん時間がたってしまうのだった。

機能が少ない心地よさ

ゲストユーザーで自分でも絵を描いてみた(トップページの「Try Now!」をクリック)。おおー、楽しい。これはアプリケーションのデザインが秀逸なのだな。

noughtsで使えるツールはペンのみ、太さは固定。色も固定の16色のみ。キャンバスの広さも固定。

だから円などの図形は描けないし、線を消すには上から別の色で塗るしかない。背景色は変更できるけど、特定の範囲の塗りつぶしはとても大変だ。お絵かきソフトとしての機能はきわめてプアである。

しかしそのぶん、気軽に描き始めることができる。ここがポイント。マウスポインタがパレット上に来ると、音がポコポコ鳴るのも楽しい。

またnoughtsのペンは、「ペイントマーカー」や「ユニポスカ」のようなマーカー系の塗り味である。使える色は16色しかなくても、重ね塗りすればある程度バリエーションを出せる(タグ「色見本」から、重ね塗りで出せる色を研究している絵を見ることができる)。それに、デフォルトの16色がそもそもうまく選ばれていると感じる。

noughtsはきわめてシンプルにデザインされている。だから構えることなく、ちょっと描いてみようかなという気分になりやすい。それでいて、どんどん描き込んでいって力作に仕上げられる懐の深さもある。

noughtsのトップページのロゴをよく見ると、「This is only... noughts::」と書いてある。あえて機能を絞り込み、しかし楽しく絵を描けるように作っていることを感じさせる。

noughtsはユーザーに愛されている

noughtsには、「noughts」そのものをモチーフにした作品が多くアップされている。

また作品のコメント欄などを通したユーザー間の交流も盛んで、誰かの作品をもとに別のユーザーが作品をアップしたりしている。

この感じ、どこかの日記サービスに似てませんか。そう、皆さんよくご存じのはてなダイアリー

とすると、どこかでは「noughts村キモイ」とか言われてしまっているのだろうか。

もしそうだとしても、やってる人たちは楽しいんだし、別にいいと思う。それだけnoughtsが愛されているということにもなるだろう。

さて、もっといろいろ描いてみよう。早くユーザー登録が再開されないかな。(noughtsへの要望)