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PS3をめぐる、不幸な会社と広報と

【元記事:PS3をめぐる、不幸な会社と広報と:d:id:manpukuya:20061114:ps3

先週の土曜に発売されたプレイステーション3は、プレイステーション2プレイステーションと互換性がある。PSやPS2のソフトはPS3でも遊べるということだが、一部のPS/PS2ソフトがPS3で遊べないという話が出ている。具体的には、「画像や音声の不具合、ゲームデータの読み込みや保存の失敗、ボタン入力後の反応が遅い、ゲームが止まってしまう―――など」とのこと。

これまでも、プレイステーション2プレイステーションの一部のソフトを遊べないとか、薄型のPS2PS2の一部のソフトを遊べないといったことはあった。ゲーム機の互換性というのは、いろいろ難しいところがあるようだ。

そして、今回の件に関するソニーSCE)の広報担当者のコメントがふるっている。

  • 「音が聞こえない程度であれば、我慢すれば遊べるので問題ないと思う人もいるだろう」
  • 「ハードの進化による非互換の問題は他社(のゲーム機メーカー)を含めて業界として知られていること。当初から互換率は100%ではないと考えていた」
  • PS3発売日の11月11日までにソフトの動作に対する修正をするため、我々は寝ずの作業を続けるなど、最大限の努力をしてきた」
PS3、互換性に不具合のPS2ソフトが200タイトル - レビュー - ZDNet Japan

これは一体。

そして驚いたことに、SCEのコメントには、遊びたかったゲームで遊べなかったユーザーに対する謝罪の言葉がないのだった。実は広報の人は謝罪の言葉を発していたが、記事にする段階で省略されたのだろうか。しかしもし謝罪の言葉があったとしても、上のコメントを発してしまった段階で、ちょっとその態度はどうなのよという印象を与えることに変わりはないだろう。

SCE久夛良木社長はいつも暴走気味で自分勝手なコメントをしている印象があるが、これは名もなき広報の人のコメントだ。SCEは上から下までこの調子なのか。

ソニーはどうなってしまったのかなあ。実は昔からこういうメーカーだったのが、技術力やデザイン力が生むオーラのようなもので覆い隠されていたのだろうか。それとも、創業者の井深大盛田昭夫がいなくなって以降、なにか変質してしまったのだろうか。

SCEはもしかして、「いいものを出せば消費者はついてくる」とか「みんなすごいゲームで遊びたがっている」とか思い込んでいないだろうか。いけない、それは幻想だ!

消費者は自分勝手でわがままで、「じゃあ別にいいよ」とすぐにそっぽを向いてしまう。そもそも人間は、ゲームで遊ばなくても死ぬことはない。

あるいはSCEは、ゲームで遊んでほしくないんだろうか。「こんなひどいことを言えば、みんなゲームで遊ばなくなるだろうイッシッシ」とか考えているのだろうか。任天堂を道連れに、ゲームで遊ぶ人を根絶したいと思っているのか。そうでないとすれば、なぜこんなコメントを言えるのか。

すでにたくさんのブログで、このコメントに対する反応が出ている。この広報の人は、それを読む機会があるだろうか。いろいろと心配になってしまう。

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  • 「TERRAZINE - SCEはトップから広報までバカ」(d:id:TERRAZI:20061116:p1):久夛良木社長の超絶コメントへのリンク集もあり、なにかが変なソニーの様子がよくわかる
  • 「立ち読みでもいいから本や雑誌を読んでください」(d:id:Imamura:20061101:tachiyomi):音楽も本もゲームと同様、「なくても人は死なない」ものだ。だからこそ、音楽を聴いたり本を読んだりする体験の場を狭めてはいけない