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造本について考える〜最近読んだ本『イマイと申します。〜架空請求に挑む、執念の報道記録』

【元記事:造本について考える〜最近読んだ本『イマイと申します。〜架空請求に挑む、執念の報道記録』:d:id:manpukuya:20050829:book

愚直さと執念のリダイヤルで、悪徳(とおぼしき)業者を取材する。番組のことは知らなかった。「イマイ」の手法とキャラクターが面白く、一気に読んでしまった。

しかし造本にはちょっと不満があり、内容と厚さのわりにやや高いと思った。四六判並製、256ページフルカラーという作りで、定価1429円(税込みで1500円になる)という値付けは安いほうだとは思う。でもこの本、内容的にはフルカラーでなくてもよかったような。それに、カラーの本では発色をよくするために白めの紙が使われるが、目に優しいのはもう少しクリームがかった色の紙である。紙が白いぶん、文字主体の本としては少し目にきついと思った。またページあたりの文字量も少なめで、実は「一気に読んでしまった」のは、一気読みが可能なボリュームしかなかったからでもある。1色、1200円だったらもっとよかったなと思う。

それから驚いたのはカバーのデザイン。書影は帯がついているように見えるかもしれないが、実は帯つきのようにデザインされているだけ。カバーのみで帯はついていない。自分としては、帯になら「あのイマイが本になって登場!」のような惹句を書けるけれど、カバーそのものにこういう文言を載せることには強い抵抗がある。しかしこの本はやってのける。そこにしびれる! あこがれるゥ! …というほどではないものの、帯とカバーの関係についてまた考えさせられてしまった。