NHK教育で先ほど放送。とても面白かった。
今までと全く違う映像が生まれてきている。
この番組は、若者に向けて新しい美しさをもった映像をいち早く紹介し、数学の概念を含めた「考える」ことを考える知的エンターテインメント番組である。
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これまでCGやアニメーションは、作家的感性・感情を基に作られてきた。しかし佐藤雅彦研究室(慶応大学)の作品が従来の映像作品と全く違う点は、作家性や情念を基にせず、ある「概念」を原動力に作品を作っている点である。ある「概念」とは、数学的な概念やある論理であり、今までの映像表現とは明らかに一線を画しゆらぎのないクールな美しさ・新たな魅力を秘めている。
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番組では、彼らの作品紹介を中心に、基になっている概念・原理の解説や映像制作の様子、脳科学の実験の様子等をはさみつつ新しい美しさを伝える。
今週の主な番組/NHK
複数の正方形や立方体や点を組み合わせるミニマルな作りなど、いつもの佐藤雅彦が存分に展開されていて気持ちがいい。
アニメーション作品は、当たったり落ちたりするときの音がとても心地よく作られていた。それから、フィルムの映像は味わいがあっていいね。ホンマタカシが撮影していた模様。もう一つ、下の感想が面白いと思った。
数学的な概念や論理が、映像としてはある種の「けなげさ」を感じさせるってのが良いな。クラフトワーク的だ。
トボフアンカル・ミニ・メディア(T:M:M) - 「佐藤雅彦研究室のアニメーション・スタディ」
佐藤雅彦の映像作品といえば、映画「kino」(ASIN:B00005G6C6)。佐藤雅彦研究室の本といえば、アンケート本『日本のスイッチ』(ISBN:4620316768)と、立体視本『任意の点P』(ISBN:456850256X)などがある。
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