NHKハイビジョン、今月のテーマは「人類の未来」だそうで、科学系の大型番組がまとめて再放送される。
月曜日(26日)「E=mc2 アインシュタインと世界一美しい方程式」
- 放送時間
- 午後11:00〜翌日午前0:50(110分)
- 番組紹介ページ
- http://www.nhk.or.jp/frontier/archives/20070208.html
世界一美しい方程式E=mc2はどのように生まれたのか。若きアインシュタインとそこに至るまでの科学者たちの「発見の旅」をドラマチックに描いていく。
火曜日(27日)「数学者はキノコ狩りの夢を見る〜ポアンカレ予想・100年の格闘」
- 放送時間
- 午後11:00〜翌日午前0:49(109分)
宇宙に果てはあるのか?宇宙は一体どんな形なのか?
人類が長年、問い続けてきた謎に大きく迫るヒントが去年見つかった。百年もの間、誰も解けなかった数学の難問「ポアンカレ予想」が証明され、宇宙がとりうる複数の形が初めて明らかになったのだ。世紀の難問を解いたのはロシアの数学者グレゴリ・ペレリマン(40)。その功績により、数学界最高の栄誉とされるフィールズ賞の受賞が決まったが、彼は受賞を拒否し、数学の表舞台から消え去ってしまった。その真意をめぐってさまざまな憶測を生んでいる。「ポアンカレ予想」にはこれまで、幾多の天才たちが魅了され、人生のすべてを賭けて挑み、そして敗れ去ってきた。ペレリマンがその栄誉に背を向け、失踪したのはなぜか。そもそも数学者はなぜ難問に挑み続けるのか。番組は、ポアンカレ予想が解けるまでの百年にわたる天才たちの格闘のドラマを追い、ともすれば取りつきにくい純粋数学の世界と数学者たちの数奇な人間模様を描いていく。CGと実写の合成を駆使し、“天才の頭の中”を映像化する知的エンターテイメント番組。
- 作者: ドナル・オシア,糸川洋
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2007/06/21
- メディア: 単行本
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水曜日(28日)「アトムの世紀〜夢のロボット開発に挑む科学者たち〜」
- 放送時間
- 午後11:00〜翌日午前0:15(75分)
- 番組紹介ページ
- http://www.nhk.or.jp/frontier/archives/20081218.html
50年以上前、手塚治虫が生み出した「鉄腕アトム」。この究極のロボットには科学の未来が詰まっていた。そして、21世紀。「鉄腕アトム」に影響を受けた子どもは科学者となり、人間と同じような能力を持つ人間型ロボットの開発に挑んでいる。番組ディレクターは、映画「ロスト・チルドレン」「デリカテッセン」で監督を務めたフランスの奇才マルク・キャロ。ざん新な演出で日本のロボット開発最前線に迫る。
木曜日(29日)「宇宙船ウェイクアップコール」
- 放送時間
- 午後11:00〜翌日午前0:25(85分)
宇宙の一日は、ヒューストンの管制センターから送られてくるウェイク・アップ・コールではじまる。宇宙飛行士を起こす目覚めの曲は通常2分あまり、その後管制官が「グッドモーニング」と呼びかけるのが慣例だ。曲は宇宙飛行士自らのリクエストもあれば、家族や友人、地上スタッフからのプレゼントの場合もある。1970年代のアポロ計画から今日まで続くこの伝統には、それぞれの曲にこめられた思いと時代を映す物語がある。
21世紀最初のフライトとなったスペース・シャトルを起こしたのは、スタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」で使われていた「青きドナウ」だった。1968年に公開された映画は、主人公の宇宙飛行士が驚愕の体験を経て進化し、戦いをやめない人間の歴史に終止符を打つという暗示で終わっている。しかし、現実の21世紀は、同時多発テロ、イラクの戦争、深刻化する地球温暖化など、地上の問題は続いている。
人は宇宙空間に出ることによって、地球への意識が変わると言われる。あのとき宇宙飛行士たちは、どのような曲で目覚め、400キロ上空の周回軌道から地上の出来事を見つめていたのだろうか。宇宙飛行士たちや家族へのインタビューに、NASAのオリジナル音源と映像を使って、2001年宇宙の旅「その後」を辿る。
水曜の「アトムの世紀」だけ未見なのだけれど、マルク・キャロがディレクターだとは知らなかった。「デリカテッセン」での共同監督ジュネ&キャロのうち、「ロスト・チルドレン」でも監督をし、「エイリアン4」から一般受けする「アメリ」へ向かったのがジャン・ジュネ。一方マルク・キャロは「ロスト・チルドレン」では脚本と美術を、「ヴィドック」でキャラクターデザインを担当している。
ジュネとキャロはともに、美学的なこだわりを強く持っている。その傾向は、コーエン兄弟よりも強いかもしれない。その上で、ジュネとキャロを単独の仕事で比べてみると、ジュネは奇想担当、キャロはダーク担当という印象もある。
今回放送される「アトムの世紀」はダーク担当のキャロであり、さてどんな演出になっているだろうか。ぜひ見てみたい。