オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ

Maker Faire Tokyo 2020はとてもコンパクトだった

f:id:Imamura:20201004161419j:plain

10月3日~4日に東京ビッグサイトで「Maker Faire Tokyo 2020」が開催された。

今年のMaker Faire Tokyoが10月開催になることは以前から決まっていた。東京オリンピックの影響である。そのあと新型コロナウイルスの蔓延でMaker Faire Tokyoの開催そのものがどうなるかわからなくなったが、規模を縮小して行うことになった。

今回の出展者数は200ほど。去年はオリンピックの影響で会場が狭くなり350だった。2年前は600だったから、1年ごとに6割に減っている。

なにしろ今年はこれで全部ですからね。

(3倍速ですが酔いそうなら動画の再生速度を落としてご覧ください。Shift+,(<)で遅くなりShift+.(>)で早くなります)

Make: Japan | 「Maker Faireを持続可能にするには?」セッションレポート、そして議論の今後の展開について #MMFS2019」にはMake: Tokyo MeetingからMaker Faire Tokyo 2018までの出展者数のグラフがある。

https://makezine.jp/wp-content/uploads/2019/09/Picture3-600x453.jpg

Make: Japan | 「Maker Faireを持続可能にするには?」セッションレポート、そして議論の今後の展開について #MMFS2019

これによると、今年の出展者数は2010年の「Make: Tokyo Meeting」のころと同じということになる。10年前、会場が東工大だったころだね。1日で十分回りきれる、今思えばのどかな時代だった。

当日のツイートと撮影した写真や動画から。

入場待機列もソーシャルディスタンス
f:id:Imamura:20201003114939j:plain
入口で体温測定
f:id:Imamura:20201003120404j:plain
A02-01「ヒゲキタ

立体映像のヒゲキタさんは今回、恐竜になって会場を歩き回り子供に大人気だった。一歩ごとにしっぽが左右に揺れるのがよかった。

B01-07「のるLAB
アクリルの積層で作る立体造形 f:id:Imamura:20201003124757j:plain
B02-03「パンタグラフ

下はアプリを使って16fpsで撮影。

こちらは11fps。作品ごとに最適なフレームレートが違うそうだ。

B03-05「D棟ものづくりクラブ
C01-03「交通デザイン研究所
「着るモビリティ モビルウェア マーク2」。安部公房箱男か、小川一水「天冥の標」のカロリー自決装置か。

こちらはレポート記事もあります。

C03-03「新里 祐教

量子コンピュータそのものではなく、概念を可視化しているとのこと。これもレポート記事が出ました。大内さんの解説が詳しくてためになる。会場でここまで突っ込んで聞くのは難しい。

E02-03「TinkerJP

レポート記事はこちら。

F04-03「いしかわきょーすけ
ずーっとペンプロッタを作り続けている人。継続は力。たくさんの機械の動きが一生懸命に見えてかわいい。
F04-04「ぷらぎあ工房
F06-06「ねくある[NEXT+α]

ここはほかにも、1/5の確率でしか正しい時刻が表示されないスロットマシン型腕時計などを展示していた。

f:id:Imamura:20201003141158j:plain

G01-02「mono2qryの部屋
家庭用ゲーム機を裏側に仕込んでゲームセンターのコンパネ風に仕上げたもの。最近各社から発売されている、懐かしいゲーム機のミニ版が大活躍。 f:id:Imamura:20201004150304j:plain f:id:Imamura:20201004150249j:plain
G02-03「KETT AI 研究会
G03-02「Self Made Keyoboard in Japan
自作キーボードは今年も盛況。「ゆかりキーボードファクトリー」の立体キーボード、Lime40はついに設計がおおむね固まったようで、ベータ版を配布してフィードバックする段階に来ていた。(写真は撮り忘れ…ふだんTwitterなどで本人の開発中写真を見ていると撮らなくていいかと思っちゃう) f:id:Imamura:20201004150329j:plain
G04-04「工研OB河口湖支部
「お手軽燻製プロジェクト」として台所で燻製を作ることを目標にした。一つは無煙化を目指したもの、もう一つは圧力鍋による時短を目指したもの。 f:id:Imamura:20201004160043j:plain f:id:Imamura:20201004160050j:plain
G05-01「エレクトロニコス・ファンタスティコス! (東京・日立・京都 Orchest-Lab)
G07-01「菊水電子工業株式会社
創業70周年を記念して自社製品の外観を持つBluetoothスピーカーを発売。「Raspberry Pi 3A+を使用しています/ということは…?」というパネルがあって、「会社から積極的には言えないけど、言いたいことはわかるでしょ?」というメッセージを発していた。 f:id:Imamura:20201003152906j:plain f:id:Imamura:20201003152927j:plain f:id:Imamura:20201003152949j:plain
G07-05「株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)
G08-02「高エネルギー技術研究室
H01-01「necobit(ねこびっと)

演奏しているのはYMOの「東風」。この曲の「ポエポエ」というくだりが予想以上にちゃんと出てきたのがよかった。

H01-10「大江戸テクニカ
H02-01「タニウラトモフミ
S04-04「AvalonTech株式会社
128×128ピクセルくらいの大きなフルカラー液晶つきリュックでゲームの動画を流していた来場者。右のは「クリプト・オブ・ネクロダンサー」ですね
f:id:Imamura:20201004103526j:plain

オフィシャルのブログにレポートが上がっている。

今年は「ソリッド編み機」の記事を執筆した。これは今回初めての出展で、今後の展開が楽しみだ。

今は新型コロナウイルスの影響で、人と人がなるべく対面しない社会になっている。そんな中、感染対策とともに開催されたMaker Faire Tokyoを取材してみて改めて思ったのは、出展者に作った理由や今後どうしたいかなどを直接聞けるのは貴重な機会なんだなということだった。出展者の方からも、来場者からアイデアやアドバイスをもらったりしてとても有益だったという話を聞いた。

来年のMaker Faire Tokyoはまたオリンピックの影響でこの時期になるのだろうか。そもそもオリンピックもMFTも来年開催できるだろうか。ワクチンの開発が思ったより早く進んでいるから、新型コロナウイルスが今より蔓延していることはたぶんないと思うが先のことはわからない。

過去のMaker Faire Tokyoのリンク集はこちらです。