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3Dプリンタのキットにヒーテッドベッドを組み込む

個人向け3Dプリンタで一般的なFDM(熱溶解積層)方式では、材料となる樹脂としてABSとPLAがよく使われる。ABSは出力後に冷えるときの収縮が大きいため、造形テーブルを熱して出力することで造形物の反りやはがれを防ぐ。熱くなる造形テーブルがヒーテッドベッドである。

ヒートしないベッドでもPLAなら出力できる。自分が買ったK800のキットにはヒーテッドベッドがついていたが、PLAだけでもとりあえず出力したかったのでヒーテッドベッドの配線は後回しにしていた。ABSで大きなものを出力するにはヒーテッドベッドが必須である。大電流を扱うので怖いががんばって組み込んだ。

組み込み方法はこちらを参考に
デルタ型3Dプリンター出来るかな ヒートベッド編 | Cafe Cappuccinohttp://nefastudio.net/2015/07/06/4272.html

上の記事ではヒーテッドベッドの配線がすんでいるものを購入している。こちらのキットに入っていたヒーテッドベッドは配線がされておらず単なる丸い板だった。自分ではんだ付けしなければならない。

LEDは取り付けなくてもよいが、ヒーターが加熱されているかどうかがわかりやすいので取り付けることにした。(本体付属のLCDコントローラがフルグラフィックタイプなら、熱しているときヒーテッドベッドのアイコンの中央部分が点滅するのでわかる。またLEDを取り付けないなら抵抗も不要)

LEDの取り付け方について、本家reprap.orgを見るとこんなことが書いてある。

Mount the LEDs in different directions (polarity) so that one of the LEDs will light up regardless of the board's polarity. You can use a single LED if you are certain of the polarity.

PCB Heatbed - RepRapWiki

「2つある電極に正極/負極を違う向きにしてそれぞれLEDを取り付けるとどちらかが光るからね」みたいなことが書いてある。そういうのはちょっとなーと思い、実際の配線の例を探してここを見つけた。

デルタ型3Dプリンターパーツセット 配線材加工

これを参考にして下のようにはんだ付けした。抵抗はどちら向きにはんだ付けしてもよい。抵抗、LEDとも秋葉原の千石通商で購入。抵抗は5円、LEDは15円だった。

LEDには電線をはんだ付け
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ヒーテッドベッドへのはんだ付け例
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上の配線でLEDはちゃんと点灯した。よかったよかった。ヒーテッドベッドの裏にはダイソーのコルクボードを挟んだ。

K800の電源のマウンタをABSで出力
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うん、いい感じ。

(しかし上のマウンタは寸法がわずかに間違っていてちゃんと取り付けられなかった。とほほ)

(2月18日記)