設計・製造ソリューション展2014で3Dプリンタを見る

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東京ビッグサイトへ、設計・製造ソリューション展を見に行った。おもな目当ては3Dプリンタである。

まずは3Dシステムズの新機種「Cube 3」。3Dシステムズは去年、「Cube」をAmazonや家電量販店で大々的に売り出した。一般向けへの販売力は突出している。

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(なぜかやる気が感じられない公式サイト)

3D Systems 3Dプリンタ Cube ホワイト

3D Systems 3Dプリンタ Cube ホワイト

  • 発売日: 2013/09/19
  • メディア: Tools & Hardware

この造形は大したものだ。まったくゆがみがなく出力できている。

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融かした樹脂を重ねていく(FDM)3Dプリンタは個人向けの機種に一般的な方式である。FDM方式では家の天井のようなところを造形する場合、中空に樹脂を吐出することになる。そのため垂れないよう「サポート」という支えとともに出力し、出力後に手でサポートを除去することになる。

しかしCube 3で出力した家の天井はサポートなしでほぼ問題なく造形されている。

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ただ3Dシステムズ3Dプリンタは樹脂の素材(フィラメント)に汎用品を使えず、専用のカートリッジを買わなければならない。そしてこれがけっこうお高いのだった。紙のプリンタのインクカートリッジと同じ商売であるね。

3D Systems 3Dプリンタ Cube用ABSフィラメント White 白

3D Systems 3Dプリンタ Cube用ABSフィラメント White 白

  • 発売日: 2013/09/19
  • メディア: Tools & Hardware

純正のフィラメントカートリッジを使わずにすむならこの造形精度は魅力的だ。価格は16万円くらいになるらしい。

3DシステムズのブースにはARTSAT2 Despatchの原寸模型も展示されていた。

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ぐるぐる囲んでいるところを3Dプリンタで出力している。

さて、3DシステムズのCubeと同じくらい有名な3DプリンタMakerbotReplicatorである。

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Makerbotは去年、業務向け3Dプリンタを作っているストラタシスに買収された。

だから上の写真のように「Makerbot」と「Stratasys」のロゴが並んでいるのは当たり前ではある。しかしMakerbotは個人向けの3Dプリンタを長年作ってきて、近年の「個人メイカーズ」ブームをけん引してきた会社である。一方のストラタシスが作っている3Dプリンタは一番安くても150万円、高いと数千万円。3Dプリンタベンチャーを大企業が買収したというていであり、ちょっと複雑な気分にもなるのだった。

設計・製造ソリューション展には3Dプリンタのほかにもたくさんの展示がある。

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FDM方式の3Dプリンタで出力した造形物は積層の跡が目立ちがちである。これは造形物の表面をなめらかにできるというふれこみの「モデリングコート」。

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上の写真はマイクロ波造形機というもの。個人で買って使うようなものではないが、しくみがちょっと面白いと思った。

こういう型ができる。

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マイクロ波成型のしくみ。

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この型でいくつくらい出力できるのかを聞けばよかった。金属のしっかりした金型なら数十万個でも射出成型できる。簡易金型だと数百個だったかな。マイクロ波成型による型はもっと少ないが、全部3Dプリンタで出すには大変という個数がほしいときにいいのかも。

(8月7日記)