増井俊之さんは面白い、インターフェースの偉い人

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iPod touchの日本語入力システムを増井俊之さんが作ったという話題の中で、「ところで増井さんってナニモノなの?」という疑問が聞こえてきたような気がする。聞かれてなくても答えちゃう。

増井さんはキーワード「増井俊之」を見るとわかるように、ソニーコンピュータサイエンス研究所(CSL)に在籍した経験があるインターフェース研究者で、今はアップル本社で働いている。

富豪的プログラミング」の提唱やPOBoxの開発を行うなど、研究と開発の両面でさまざまな成果を上げている人だ。

増井さんの最近の文章は、たとえばここで読める。

この人は、ものごとの言い換えやキャッチフレーズ化がとてもうまい。「富豪的プログラミング」のネーミングもそうだし、上の連載ではこんな感じの言葉を使っている。

多くの趣味は、自己満足したい気持ちや自慢したい気持ちが原動力となって成立しているように思われます。山に登るのが楽しい理由はいろいろあるでしょうが、美しい景色を見ることができるという嬉しさに加え、苦労して登りきることに自己満足したり、大変な山に登ったという自慢話ができるのも理由のひとつだと思います。

(中略)

このように、自己満足(自満)や自慢を支援するマンパワーは趣味にとって非常に重要だといえるでしょう。

WIRED VISION / 増井俊之の「界面潮流」 / 第3回 ジマンパワー

マンパワー

インドの学生が発明したという触れ込みのインチキ圧縮ネタが話題になったことがあります。少し考えるとそんな圧縮率が不可能であることは明白なのですが、インドの不思議感、インドといえば数学だ感などによって、多くの人がインドの学生ならありえるかもしれないと思って騙されてしまったようです。

WIRED VISION / 増井俊之の「界面潮流」 / 第5回 気分の問題

インドといえば数学だ感。

下の写真はパソコンの下に体重計を置くことで実装した気合いブックマークシステムです。面白いページを見たとき「おおっ」と身をのり出して体重計に4Kg以上の重みがかかると、現在見ているページがブックマークされるようになっています。このような自然な行動で「これはひどい」などを表現できるセンサを用意すればいいでしょう。

WIRED VISION / 増井俊之の「界面潮流」 / 第7回 受動的インタフェース

気合いブックマークシステム。自然な行動で「これはひどい」などを表現できるセンサ。

こんな調子である。

こういう言葉を操れる人は、たいてい頭がよく回転している。そしてその頭が考えたことを表現するのがまたうまい。佐藤雅彦赤瀬川原平のような、脳の使っていない部分を刺激してくれる心地よさに近いかもしれない。

ということで、増井さんは今は「iPod touchの日本語入力を作った人」かもしれないが、今後もいろいろ面白いことを考えたり面白いものを作ったりしてくれることでしょう。

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