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『プラネタリウムを作りました。』新オビ登場

【元記事:『プラネタリウムを作りました。』新オビ登場:d:id:manpukuya:20060131:megastar

[書影:『プラネタリウムを作りました。』]メガスター」の大平貴之さんが、子供時代に夜光塗料で作った星空に始まり、メガスターIIを制作するまでの半生をつづった本『プラネタリウムを作りました。』、おかげさまで7刷を数えるまでになりました。

今回の増刷では、帯(本に巻いてある細い紙)を新しくしました。今までは、宇宙飛行士の毛利衛さんにいただいたコメントを掲載していましたが、新しい帯では大平さんの写真と、「メガスター」の名前を大きくフィーチャーしています。

今後出荷される本にはこの帯が巻かれるほか、すでに流通しているぶんについてもある程度手作業で交換していきます。

この本が出たのは、メガスターIIの完成とほぼ同時の2003年6月でした。大平さんが、メガスターIIを初公開する東急文化会館での第2回「スローライフギャラリー」を準備していたころです。

当時は知る人ぞ知るメガスターと大平さんでしたが、あれから2年半を経た今ではメガスターIIを万博で投影したり、本人はCMに出たりドラマになったり、さらに大平さんが監修したプラネタリウムホームスター」や『大人の科学』が発売されるなど、すっかり有名人になってしまいました。嬉しいと同時に感慨があります。

そういえば、本の中にも同じようなエピソードがありました。かつて大平さんは、大学祭でのプラネタリウム投影を宣伝するため、手書きのポスターを近所の商店街に貼らせてもらった、けれどメガスターの国内初公開ではテレビCMまで作られた…というような話です。

私自身、この本を作らせてもらえたおかげで世界が大きく広がりました。「プラネタリウムを自作している方の本を作った者です」と言うと「ああ、あの本を作ったんですか」と言っていただくようになり、一般書の版元としては無名だった弊社が知られていく嬉しさを感じるとともに、これが仕事の「実績」なのだなあと思ったものです。そして今では「メガスターというプラネタリウムを作っていて、ネスカフェのCMに出ている大平貴之さんの本です」という説明で通じるようにまでなりました。

私はこの本を作ったのがきっかけで、宇宙作家クラブに参加させていただいたり、キューブサットの本やスペースシャトルの本といった仕事につながったりしました。「自分が面白いと思うことについての本を作らせてもらえる」という、編集者として非常に幸運な環境に導いてくれたわけです。いくら感謝してもしたりない、思い出深い仕事です。