キング・コング

今年の初映画は『キング・コング』。ピーター・ジャクソン監督は、子供の頃これを観て映画監督を志したそうで、感謝と尊敬と愛をこめて作られている。

CGで作られたコングの豊かな表情や演技には、本当に驚かされる。コングと美女は会話をしないのに、ちゃんと感情のやりとりがある。これは、ピクサーのCG映画の品質を思えば、CGによる表現技術として実は珍しくないのかもしれない。でも、実写映画でのCG表現として、CGの生物にここまで情緒を盛り込んだのはすばらしいと感じた。

たくさんの人がふっとぶカットが多いのだが、そこだけ妙に作り物めいて見えるのが興味深い。普段、実写の映像として見ることのない動きは、自分の脳の中に実際の動きのリファレンスがない。そのぶん、「こりゃCGだしね」というある種の興ざめが発生するのかもしれない。

エンパイアステートビルの縮尺が、一般的なキングコングのイメージではないところも面白かった。もちろんこの映画のが正しいんだろう。

細かな表現ではけっこう残酷なところもあって、子供にはトラウマになるかも。いやでもその衝撃的な体験をもとに、映画制作を目指す子供が出たらそれはそれでいいね。

島でのアクションシーンがちょっと長く感じられ、3時間映画にしなくてもという印象もあった。でも、渾身の大作であることは間違いない。