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99/05/19 (Wed.)−着メロに関するよしなしごと(1)〜着メロの仕様を公開してもらいたい

元記事:夜の記憶−99/05/19 (Wed.)−着メロに関するよしなしごと(1)〜着メロの仕様を公開してもらいたい】

まんぷくやの着メロページであるところの「着メロMeMo」、最近は更新がとどこおっている。いや、もちろんほかのページの更新もかなーりとどこおっているのだが、「着メロMeMo」の怠慢の理由はほかのページとはやや違っている。
 「着メロMeMo」は、まんぷくや内では一番人気のようで、たまに着メロがらみでメールをいただいたりする。着メロというネタはほかのページ(赤瀬川原平だのリオのカーニバルだの)よりも一般性が高いし、Yahoo! JAPANにも登録してあるしね。作る側としても着メロというものは実際面白く、アイデアはアレとかコレとかまだまだいろいろたくさんある。じゃあなぜページが更新できないのかといえば、それはひとえに手間がかかりすぎるからなのだった。
 1つ着メロを作るとする。PHSに入力して、Webに載せられる程度のものができあがったとしよう。Webに上げるには、PHSに入力されたデータを1音1音見ながら、HTMLファイルに入力し直さなければならない。ここがネックになっているのだ。入力することそのものが面倒なのではない。PHSに入っている着メロのデータをそのまま取り出せないのが歯がゆいのだ。
 さらに、「着メロMeMo」の着メロを自分のPHSなり携帯電話なりで使ってみたいと思った人がいたとして、この人もページを見ながら自分の電話にメロディを1音1音入力し直さなければならない。この状況は、本を読むために本の内容を読者がすべて書き写さなければならないようなもので、はなはだ効率が悪い。せっかくこちらのPHSには入力済みのデータがあるのに、それを相手の電話にコピーすることができないのだ。これも申し訳ないと思い、ますます更新しようという気が失せてしまう(DoCoMoPHSどうしなら「きゃらメール」に着メロを添付して送信できるが、お互いの電話番号ときゃらメールセンターの電話番号をやりとりせねばならず、不特定多数に着メロを配布するのは事実上不可能といえる)。
 いくつかのメーカから、着メロを編集するソフトウェアが発表されている。中には、作った着メロを携帯電話に転送できるものもあるようだ。これなら、こちらはそのソフトウェアで作成した着メロのデータをWebに上げておけばよいことになる。使う側は、データをダウンロードしてそのソフトを使えば、面倒な打ち込み作業をすることなく、自分の携帯に着メロを転送できるわけだ。
 あいにく、自分が使っているNTT DoCoMoPHSに着メロを転送できるソフトはまだないようだ。しかし、着メロの仕様さえ公開されれば問題はすべて解決する。たとえば、DoCoMoPHSなら「きゃらメール」を契約しておけば、「電話番号@cmchuo.nttpnet.ne.jp」などといったアドレスへ送信された電子メールはPHSで受信できる。これに着メロのデータを添付できるとしたらどうだ。少なくとも、着メロを電話に入力する手間は省くことができる。実際のインターフェースとしては、ページの着メロのリストから希望の曲をチェックし、自分のPHSのメールアドレスを入力して[送信]ボタンをクリック、のようなもので十分。簡単なCGIを通せば、この程度は容易に実現できるはずだ。
 しかし現在のところ、少なくともDoCoMoPHSに関しては、着メロの仕様は公開されていないらしく、具体的にどういう形式のデータを送信すればPHSの側で着メロになるかがわからない。DoCoMoは「公開するようなものじゃない」と考えているのかもしれないが、そんなことはまったくない。「きゃらメール」の受信には1通5円の通信料がかかる。着メロの仕様を公開することで皆が「きゃらメール」を利用するようになれば、確実にDoCoMoの収益に貢献するだろう。こちらとしても、PHSに入力→HTMLファイルに入力→見た人が自分のPHSに入力、という2度手間3度手間がかからず精神衛生上非常によろしい。そうなればあの曲もこの曲も、着メロにして公開しようという気分になるというものだ。DoCoMoには、着メロの仕様公開について前向きに検討してもらいたい。