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99/04/08 (Thu.)−速いマシンの悩ましさ

元記事:夜の記憶−99/04/08 (Thu.)−速いマシンの悩ましさ】

ThinkPad535Xを手に入れて数日。なかなかなかなかいい感じである。なにより、机につかなくてもパソコンを使えるというお手軽さがたまらない。ルータにつながっているLANカードをちょいとThinkPadに差し込めば、布団の中からネットに接続もできちゃう。
 では問題点はあるかといえば…残念ながらあるんです。このThinkPad535X、CPUがMMX Pentium 200MHzなのだが、会社のマシンのCPUはPentium 150MHz。会社のマシンの方が少ーし遅いのだ。今まで会社のマシンを遅いと思ったことはほとんどなかったし、実際これで会社での用途には十分な速さなのだが、これよりも少ーし速いThinkPadを使い始めたら、ちょっとした操作――フォルダを開く、ソフトウェアを起動するなど――のわずかな速度差が気になり始めた。ほんの少しとはいえ、遅いことは遅い。今まで知らなかった速さに触れてしまったために、今まで平気だった速さが平気でなくなってしまったのだった。速さは毒である。
 ときどき、「パソコンを買おうと思うのだが、どんなのがいいか」という相談をもちかけられることがある。一番いいのは、普段使うパソコンの速度に合わせることなのではないかと思う。家と会社でマシンの速度が違いすぎると、遅いほうのマシンを使っていてイヤになってしまうだろう。もちろんパソコンは基本的に速いにこしたことはないから、もしパソコンそのものが初めてなら好きなだけ速いマシンを買えばいいのだが。
 では速いパソコンを買ったらどうすればいいか。それは、SETI@homeのプロジェクトに参加すればよろしい。SETIとはthe Search of ExtraTerrestrial Intelligence−地球外知的生命探査のこと。SETI@homeは、インターネットに接続しているパソコンの余力を宇宙探査に使おうというものである。宇宙から届く電波の解析には、途方もない量の計算が必要になる。そこで、スクリーンセーバーの代わりに動作する計算用のプログラムを配布し、世界中のコンピュータで少しづつ計算された結果を集めて宇宙人からの信号を見つけようというわけだ。チリもつもればヤマトなる。現在のところプログラムの配布は始まっていないようだが、壮大な計画を考えるものである。