あさって金曜の朝、日テレ系の「ラジかるッ」で『ポール・スローンのウミガメのスープ(4)』が採り上げられます(→d:id:Imamura:20070313:LTP)。そこでここでも、LTP紹介の特集をしています。
たとえば、こんな問題はいかがでしょうか。
シリーズ第2弾『ポール・スローンの腕を送る男』(ASIN:4767804647)から
- Q12「うれしい? 悲しい?」
- 水着の女性が3人立っている。二人は悲しんでいて、一人は幸せの絶頂にある。なのに表情は正反対で、悲しんでいる二人は満面の笑みを浮かべており、幸せな一人が泣いている。いったい何があったのだろうか?
まったく奇妙な状況で、普通では考えられない光景です。
しかし、これにはきちんと合理的な説明ができるのです。さて、いったいどういう状況なのでしょうか。
- 「うれしい? 悲しい?」のヒント
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- 3人の女性が水着姿であることが、状況を説明するポイント
- 3人は海岸やプールなどにいたわけではない
- 悲しんでいる二人は、本心を隠して笑っている
解答は、『ポール・スローンの腕を送る男』の32ページにあります。
これは彼女たちが置かれた状況が特別で、そこに思い至るかがカギになります。そこさえわかれば、解答にたどり着くことができるでしょう。
- Q86「橋を渡る女」
- 国境の橋に、ある女性がやっとたどり着いた。橋を見張る小屋には警備兵がいて、3分おきに橋を確かめる。しかし橋を渡りきるには、どんなに急いでも5分かかる。女性はどうやって、橋を渡って国境を越えたのだろうか。
この問題には、ミステリのトリックにも似たアイデアが使われています。普通に考えれば、橋を渡っている途中で警備兵に見つかってしまうでしょう。ではどうすれば、橋を渡りきることができるでしょうか。
- 「橋を渡る女」のヒント
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- 橋を渡る以外に、国境を抜ける方法はなかった
- 橋を渡るのに、特殊な道具などは使わなかったし、誰の助けも借りなかった
- 警備兵はこのときも任務に忠実で、きちんと3分おきに橋に人がいないか確かめた
- 女性は、警備兵に身分証明を求められればすぐに密出国とばれてしまう
- 橋に隠れるところはなく、渡っている途中で警備兵が橋を見れば、人がいるとわかってしまう
この問題は、解答は比較的シンプルです。しかしその解答に至るのは、なかなか難しいと思います。それだけに、解答がわかったときの喜びは大きくなるでしょう。
解答は、『腕を送る男』の180ページにあります。
- Q87「庭に埋めた銃」
- 男が妻に宛てて手紙を書いた。「庭に銃を埋めてある」。しかし実際には、銃は埋められていなかった。ではなぜこんな手紙を書いたのだろう?
この問題は『ポール・スローンの腕を送る男』の中で、標題の「腕を送る男」の次に気に入っています。
「ウミガメのスープ」も「腕を送る男」も有名な問題ですが、ちょっとグロテスクなところがあります。でもこの「庭に埋めた銃」は、それらとは違った味わいがあるのです。
- 「庭に埋めた銃」のヒント
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- 庭には本当に、銃は埋まっていなかった
- 男は妻を思いやって、嘘の手紙を書いた
- 男と妻は、今は別々に暮らしている
解答は、『腕を送る男』の181ページに掲載されています。
「ウミガメのスープ」は、出題者に対して3人から8人くらいの解答者がいるときにとても楽しくなります。自分が考えもしなかった質問が別の人から出されたりして、意外な発想に刺激を受けるからです。旅行へ行く車の中など、ある程度の長時間を過ごすときに出題してみると、退屈な道中も一変するでしょう。ぜひお試しを。
- →『ポール・スローンの腕を送る男』発売時の記事…d:id:Imamura:20051004:umigame2
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