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アップル本社で、Windows Vistaのデモを見る

【元記事:アップル本社で、Windows Vistaのデモを見る:d:id:manpukuya:20070205:vista

「Start Mac体験モニター」の座談会のため、土曜日にアップル本社へ。Mac上で動いているWindows Vistaのデモをアップル本社で見るという、なかなかレアな体験をさせてもらった。そのときに感じたことを。

  • 新しい視覚効果「エアロ」は、それこそ「Macのような」軽快さがあってとてもよい。Windowsのウィンドウは今まで「固い」イメージだったのが、たとえばウィンドウを最小化するときにふわっと消えるなどのエフェクトを無理なく(ここ重要)見せてくれるのでうるさくなく、印象がとても変わった
    • 関連記事:「Windows XPは『必死』感、Mac OSは『柔らかい』感」(d:id:Imamura:20070122:win_mac:ここでは「Windowsの視覚効果はすぐに切りたくなる」と書いている。でもVistaの「エアロ」なら、そういうことはなさそうだ
  • Vistaの新機能のうち、ウィンドウがななめに行列を作って入れ替わっていく「フリップ3D」よりは、Mac OS Xでのウィンドウが縮小されて一覧表示される「exposé」(F9キーを押す)のほうがずっと実用的だと思う
    • 「フリップ3D」では奥にあるウィンドウを見るのが比較的難しい。exposéはすべてのウィンドウを一覧表示できる
    • 「フリップ3D」の行列の中に、ウィンドウだけでなく「デスクトップ」もあった。これを選ぶと全ウィンドウが最小化される。この考え方は面白いと思った(なおMacでは、F11キーを押すと全ウィンドウがいったんデスクトップの外側へ出てくれて、デスクトップにアクセスできる)
  • Vistaでデスクトップの右端に時計や各種情報が表示される「サイドバー」と、Mac OS Xの「Dashboard」(F12キーを押す)を比較していたが、これらはそれぞれ目的が違うため、一方が優れているというものではないように感じた
    • サイドバーは、届いたメールのタイトルなど向こうからやってくる(プッシュ的な)情報を知るのに向いている。一方Dashboardは、ちょっとした情報を知りたいときに自分から見に行くもの(プル的)だと思う

これらのVistaの機能に対してアップルは「OS Xは2年前から実現しています、すごいでしょ」という主旨の話をしていた。

でもそれって、ものすごーく深刻な状況ではないか。OS XVistaの新機能を2年前から実装しているのに、そのことがあまりにも知られてない気がしませんか。

アップルの公式サイトでは、これらの「昔から実装されている」OS Xの機能を、ムービーも使って説明している。exposéやDashboardなどは、実際に動きを見ればわかる(そして、見ないと想像しづらい)ので、ムービーを置いてくれるのはとてもよい。

ところがこれらのムービーはQuickTime形式のため、WindowsではまずQuickTimeをインストールしないと見られない。

YouTubeがある今、これってちょっとどうなのか。

たくさんの人に、これらの機能が優れていると心からアピールしたいのなら、他社の形式であってもより普及している、Flash形式にするのがよいと思うのだ。

そういうところに、アップル的な不行き届き感を抱くのだった。