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制度と抜け穴のいたちごっこ

【元記事:制度と抜け穴のいたちごっこd:id:manpukuya:20060608:car

今朝のニュースから。

新潟の港から、ロシアへたくさんの自動車が輸出されている。

自動車をそのまま輸出しようとすると盗難車チェックなどが厳しいが、ボディとシャーシ、エンジンなど部品単位に分解すると法制上うるさくない。なので、自動車を解体して輸出するケースが増えているという。解体された自動車は、盗品かどうかもわからないまま輸出されていってしまう。

欧米では、部品にも車台番号をつけるなどして対応しているというが、日本では現状、同じ自動車でも部品ごとにするだけで法の網がゆるくなってしまう、という話。

武器商人を描く映画『ロード・オブ・ウォー』でも、同じくだりがあった。非武装のヘリと、それにつける武器を別にして、同時に輸出しようとする武器商人。そこへICPOの捜査官が来て、「武装ヘリを輸出しようとしているだろう」と詰め寄る。でも制度の上では、武装していないヘリは武装ヘリではないし、武器もそのままでは使えないから部品扱いになる。

輸出した先の国では、ヘリと武器が一緒になって、武装ヘリとして運用されているかもしれない。でもそれは、武器商人が関知することではない。

商売優先で考えれば、これらの行動はまったく正しい。商人を縛るのは法であり、違法でないやり方で商売をしている限り、逆に法が自分たちを守ってくれる。倫理的には問題があるかもしれないが、そこを気にしすぎていては商売にならず、食べていけないだろう。

こういうときこそ、行政にはうまい法を考えてもらいたいものだ。

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