- 作者: 福満しげゆき
- 出版社/メーカー: 青林工藝舎
- 発売日: 2005/09/25
- メディア: コミック
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まことにすばらしい自伝マンガ。
福満しげゆきは、過剰な自意識とそれがもたらす笑いを描く。その目が自分に向けられたとき、こういうものが出てくるのだな。吾妻ひでおの『失踪日記』(ISBN:4872575334)みたいだ。コメディを描く人の基本姿勢。
ほかの人の感想から。
とっくに30歳を越した私は、外面的には思春期特有のコンプレックスや自己卑下、自己否定、無根拠な不安といったマイナスの精神状態から遠ざかったかのような日々を送っている。しかし、その内面には、いぜんとしてそうしたマイナスの精神がしつこく根差していて、だからこそ本作の主人公が感じたり行なったりする事柄に、いちいち、自分のことが描かれているような感覚を呼び起こされる。
好きと嫌いとその中間‐「僕の小規模な失敗」
「終わり」のあとがまたよい。そうそうその通りといった具合。気に入ったせりふは、「NHK教育に言われるとすごい信憑性を感じるぞ…」と「温和かつ洗練されたトークだ…」(※ほかの部分があるからここが引き立つのであって、これ単体で面白いわけではないです)
はっきり演出と言える部分は、主人公=自分の顔をかわいらしく描いたことだとも伺いました。』