BSフジで放送していたのを視聴。戦後国鉄のミステリーの一つ、1949年に起きた松川事件の法廷闘争が描かれる。DVDの紹介では「13年間にわたる闘いによって、被告たちは遂に無罪を勝ち取るのだった。」とあるのだが、実は映画は「高裁への差し戻し審判決がもうすぐ下る」とテロップが出て終わってしまう。映画が作られたのは1961年、最高裁から高裁への差し戻し審で下った無罪判決が、最高裁での上告棄却によって確定するのは1963年。つまりこの映画は、無罪確定の前に作られているのだった。
映画の内容もさることながら、市電、板塀、蚊帳といった当時の風物や、セリフの言葉遣いが面白く、見入ってしまった。宇津井健や名古屋章、宇野重吉などが出ていた。45年前だから若いのなんの。