「いったいいつまでこの書籍流通システムは続くのだろう?」(未公認なんですぅ)
書籍流通に関して、不可解、不公平と感じることについて。具体的には、店頭で売られている本の扱いと、売り上げのやり取りのタイミング。面白いです。いや当事者としては面白がってるだけじゃいけませんが。
関係ないけれどこれの隣の記事、「だって漢字苦手なんだもん」では表記の統一について書かれている。キューブサット本の原稿を見ているところなのでとても共感。こういう、「本を作るときには実はこういうところで苦労しているのだ」という話は楽しい。なにか思いついたら書こう(そう、「これを記事にしたらよさそう」と思いつくかどうかがポイントなのだ。それはもちろん、「これを本にしたらよさそう」という発想につながる)。
『キューブサット物語(仮)』、春先に出版
ついでに、今作っている本についてです。
東大と東工大の学生が10センチ立方、重さ約1キログラムの超小型人工衛星を作って、2003年6月に宇宙へ打ち上げました。人工衛星の名前は「キューブサット」といい、打ち上げ後1年半たった現在も、地球の周りを回ってデータを送ってきています。この話を、本にしているところです。
キューブサットの製作と打ち上げには、並々ならぬ苦労がありました。ジュース缶サイズの人工衛星「カンサット」プロジェクトの経験があったとはいえ、今回は実際に宇宙で長期運用することになりますから難易度は桁違いです。しかも、衛星ができ上がっても当初打ち上げに使うはずだったロケットには乗せられなくなってしまい、やっと見つけたロケットで、最初の予定から2年遅れてやっと打ち上げられたのでした。
本は、すでに公開されている「CubeSat物語」をもとに、新たな取材も加えます。
著者は川島レイさん。上の「CubeSat物語」をまとめており、『上がれ!空き缶衛星』(ISBN:4104684015)というカンサットプロジェクトの本を書いた方でもあります。
発売は3月末を予定しています。ご期待ください。
なお、東大のキューブサット「XI-IV」(サイ・フォー)のカメラが撮影した地球の画像は、誰でもメールで受け取れます(→「さいメールステーション」)。学生が作った衛星が宇宙から映像を送ってくるなんて、すごいと思いませんか。
人工衛星:旧ソ連ICBMでお安く 「廃物」利用し打ち上げ−−日本商社が積極受注(MSN-Mainichi INTERACTIVE・05/01/06付)
「ドニエプルロケット」を上げるコスモトラス社の日本代理店は住友商事、ユーロコット社のロケットを手がけるのは三井物産エアロスペース、と。メモメモ。
「東大、東工大の研究衛星2基を500万円で打ち上げた」とあるのはキューブサットのことだろう。となればユーロコット社のロケットは「ロコット」のことか。記事中、キューブサットの打ち上げは「昨年6月」とあるが、実際は2003年6月なので「一昨年6月」が正しい。去年書かれた記事が年明けに配信されたのかな。
晴れ
- 2005年1月17日の記事をまとめ読み:http://ima.hatenablog.jp/entries/2005/01/17