メインで使うWindows PCを新調したくなってきた。今まで使っていたのは以下のようなマシンである。
- CPU:AMD FX-8350
- マザーボード:ASUS SABERTOOTH 990FX R2.0
- メモリ:Team PC-1600 DDR3 8GB×2:TED316G1600C11DC-AS
- ストレージ:Samsung SSD 840 PRO 128GB→KingFast F9 2710DCS08-256(256GB)→Crucial MX500 CT500MX500SSD1JP(500GB)
- ビデオカード:ZOTAC ZT-50207-10M(GeForce GTX 570Ti)→ASUS PH-GTX1050TI-4G(GeForce GTX 1050Ti)
- 電源:ENERMAX EMD625AWT-II→Corsair RM550x
- これを組んだときの記事
- AMD勉強会のマシンを組む - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/20121129/AMD2)
CPUとマザーボードはAMDから提供してもらったもの。代わりにブログでレビューを書くという企画に応募して選ばれた。
- AMD主催のブロガー向け勉強会 - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/20121121/AMD)
当時としてはハイエンドなマシンだったが消費電力が大きく、夏は机まわりが暑くなる。今回は消費電力が少ないことを重視して組むことにした。
- CPU:Ryzen 5 3600…24,000円(製品情報)
- マザーボード:ASUS PRIME B450-PLUS(B450 AM4 ATX DDR4)…9,500円(製品情報)
- メモリ:G.Skill F4-3600C19D-32GSXWB(DDR4-3600/PC4-28800 16GB×2)…16,000円(製品情報)
- ストレージ:SAMSUNG 970EVO Plus MZ-V7S500B/IT(M.2 2280 500GB)…13,000円(製品情報)
- ビデオカード:ASUS PH-GTX1050TI-4G(GeForce GTX 1050Ti)※そのまま(製品情報)
- 電源:Corsair RM550x※そのまま(製品情報)
CPUについて
- 参考:第3世代Ryzen 普及帯モデルの実力は? Ryzen 5とRyzen 3をベンチマークレビュー (1) 第3世代Ryzen検証【ミドル~ローモデル編】 | マイナビニュース(https://news.mynavi.jp/article/20190925-898879/)
AMD Ryzen 5 3600 with Wraith Stealth cooler 3.6GHz 6コア / 12スレッド 35MB 65W【国内正規代理店品】 100-100000031BOX
- 発売日: 2019/07/07
- メディア: Personal Computers
値段が近いCPUなら、今はインテルよりAMDのほうが性能がいい。検討時、このモデルの上には「3600X」、下には「3400G」があった。
3600Xは3600より5,000円くらい高くてクロック数が少し上がっている。また倍率ロックフリーなどの特徴があるがオーバークロックで性能を追求するつもりはない。なにより3600Xは消費電力が95ワットで、3600の65ワットより高いのでやめた。
3400Gはグラフィックス内蔵で3600より6,000円ほど安い。ビデオカードが手元にあるので3400Gを選ぶメリットは少ないし、プロセスルールが12ナノメートルのままで3600/3600Xの7ナノメートルより見劣りする。
そこで3600を買ったのだが、その後「3500」が出た。
AMD Ryzen 5 3500 with Wraith Stealth cooler3.6GHz 6コア / 6スレッド 19MB 65W【国内正規代理店品】 100-100000050BOX
- 発売日: 2020/02/23
- メディア: Personal Computers
- AMDの6コアCPU「Ryzen 5 3500」が発売、価格は14,680円 - AKIBA PC Hotline!(https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1236756.html、2020年2月22日付)
3600から少し性能を落としてあるが、同じアーキテクチャで8,000円近く安いのは魅力だ。検討時に3500が出ていたらこちらにしただろう。
今までのFX-8350は消費電力が125ワットあった。Ryzen 5 3600は65ワットだから約半分。
マザーボードについて
ASUS AMD B450 搭載 AM4対応 マザーボード PRIME B450-PLUS 【ATX】【 第3世代 AMD Ryzen CPU に対応】
- 発売日: 2018/08/01
- メディア: Personal Computers
- PRIME B450-PLUS | マザーボード | ASUS 日本(https://www.asus.com/jp/Motherboards/PRIME-B450-PLUS/)
せっかくの第3世代Ryzenなのだから最新のチップセットであるX570かなあとも思ったけれど、調べてみたらそこまでハイエンドでなくても十分と考えてB450にした。M.2スロットを使うとSATAコネクタが2つ使えなくなるなど、HDDを積める数が減るがやむを得ない。
B450のマザーボードはたくさん種類があり、同じメーカーから複数出ていたりする。M.2スロットを使うとHDDが4台までになるのはチップセットの制限なのでそこは共通。商品によって違うのは、背面のUSBコネクタの種類や数、音声端子の数などである。
USBコネクタは「3.1 Gen1×2、Type C 3.1 Gen1×1、3.1 Gen2×1」など細かい話で、それぞれコネクタの形状や転送速度が違っている。とはいえ高速なポートに対応した外付けHDDをつなぐとかでなければ、あまり気にしなくてもよさそう。音声端子が少ない製品はリアスピーカーの端子とライン入力端子が共通で、設定ツールで切り替えるようになっていたりする。
ASUSのPRIME B450-PLUSを選んだ理由はなんだっけ? 検討リストを見直してみると、GIGABYTEのB450 Gaming X (rev. 1.0)でもよかった気がする。USB Type-C端子があるのがASUSのほうだったとか、そんな理由だったかも。(今のところUSB Type-C端子が必須の周辺機器は持っていませんが)
PRIME B450-PLUSの音声端子はライン入力とリアスピーカーの端子が共通になっている。手元のカセットテープをデジタル取り込みする遠大な計画を進めるのと、サラウンド対応のゲームを遊ぶときで切り替えて差し替えることになる。どちらもたまにしかやらないので手間ではない。
メモリについて
- F4-3600C19D-32GSXWB-G.SKILL International Enterprise Co., Ltd.(https://www.gskill.com/product/165/169/1536045873/F4-3600C19D-32GSXWB)
今までは16GBで大きな問題はなかった。長期間使えるようにしたいと考えて今回は32GBにした。Ryzenはメモリの性能が大きく効くというのをどこかで聞いたので、標準的なDDR4-3200ではなく少し早いDDR4-3600を選んだ。
それにしても、メモリの値段は2012年からずいぶん高くなったものだ。当時は16GBで5,000円だったのが、今回は倍の容量で値段が3倍になっている。一時期ものすごく高くなったのが下がってなおこの値段である。
ストレージについて
Samsung 970 EVO Plus 500GB PCIe (最大転送速度 3,500MB/秒) NVMe M.2 (2280) 内蔵 SSD MZ-V7S500B/EC 国内正規保証品
- 発売日: 2019/02/01
- メディア: Personal Computers
- Samsung SSD 970 EVO Plus | Samsung コンシューマ SSD | Samsung Semiconductor Global Website(https://www.samsung.com/semiconductor/minisite/jp/ssd/consumer/970evoplus/)
前のマシンのSSDは組んだ当初の容量が128GBだった。その後値段が下がるのに合わせて250GB、500GBへと入れ替えて増量していった。500GBあればアプリケーションをいろいろ入れても、そうそう足りなくはならない。今回は容量は500GBのまま、接続方式がSATAではなくM.2のNVMe SSDを選んだ。NVMeのSSDは、マザーボード上のスロットにメモリのように装着する。
スペック上、SATAのSSDはHDDの3倍くらい早く、NVMeのSSDはSATAのSSDの5倍くらい早い。HDDをSATAのSSDに切り替えたときにアプリケーションの起動がすごく早くなったと感じたが、NVMeにすればさらに早くなるだろう。
ビデオカードについて
ASUS NVIDIA GeForce GTX1050TI搭載ビデオカード オーバークロック メモリ4GB PH-GTX1050TI-4G
- 発売日: 2016/11/18
- メディア: Personal Computers
- PH-GTX1050TI-4G | ビデオカード | ASUS 日本(https://www.asus.com/jp/Graphics-Cards/PH-GTX1050TI-4G/)
旧マシンを組んだ当初のビデオカードはビデオチップがGeForce GTX 570Tiだったが、2017年の暮れにGTX 1050Tiのビデオカードを買った。これを継続使用する。消費電力は219ワットから75ワットへと1/3になった。それでいて安くて性能は上なのだから技術の進歩はすごい。1050TiはパソコンにつなぐVRの用途では最低スペック。VRはこの次にビデオカードを買うころに導入できたらいいな。
電源について
Corsair RM550x 80PLUS GOLD認証取得 550W静音電源ユニット PS592 CP-9020090-JP
- 発売日: 2015/12/19
- メディア: Personal Computers
- RMx Series™ RM550x 80 PLUS Gold 認証完全モジュール式 ATX 電源(https://www.corsair.com/ja/ja/カテゴリー/製品/電源ユニット/上級電源ユニット/RMx-Series/p/CP-9020177-JP)
これも入れ替えずに継続利用。550ワットは今の構成だとオーバースペックになった。
- 購入時の記事:自作PCの電源を交換 - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/2019/03/10/220000)
組んでみた結果
組み立ては特に問題なく完了。
そしてWindowsのインストールがすごく早くなった。プロダクトキーなどを入力してファイルをコピーし始めてから5分ほどでもう国と地域を選ぶ画面が出てきた。もはや放っておいてしばらく待つという感覚ではない。インストールイメージはUHS-I(転送速度10Mbps)のmicroSDに入れていて、USB3.0のカードリーダーからNVMe SSDへインストールしたから早いのだろう。以前このマシンにWindows 8.1をインストールしたときは20分くらいですみ、このときもずいぶん早いと感じた。
- そのときの記事:Windows 8のUEFIインストールでGPT化と「システムが予約」領域に悩まされる - ただいま村(https://ima.hatenablog.jp/entry/20130305/win8reinstall)
上の記事でも書いたように、NVMe SSDからの起動の際に、今後取り外す予定のSATA SSD内にあるシステム予約領域が必要になると具合が悪い。これからシステムをインストールするNVMe SSD以外のストレージをすべて外してからWindowsをインストールすると、そこにシステム予約領域が確保される。そのあとこれまで使っていたSSDやHDDを接続した。すると問題なく認識はされたが、その中のファイルを操作するたびに「管理者の権限が必要です」みたいに言われるようになってしまった。
これはほかのシステムでフォーマットしたHDDをつなぐと起きることがあるらしい。
- ASCII.jp:Windows 10で「フォルダにアクセスする許可がありません」と言われた時の対処法(https://ascii.jp/elem/000/001/461/1461932/)
↑の記事などを検索していろいろやってみたが改善しない。ちょうど手元にあった新品のHDDにいったん中身を全部移し、元のHDDをフォーマットして書き戻した。これでアクセス権の問題は出なくなった。
Ryzen 3600はとても快適。メモリは潤沢でアプリケーションの起動も明らかに早くなった。CPUの消費電力はFX-8350の125ワットから65ワットに半減し、ビデオカードの消費電力も219ワットから75ワットと3分の1になった。ファンがブンブン回ることはなくなり静かでよい。これでまた6~7年は使いたい。