- 正解するカド KADO: The Right Answer(http://seikaisuru-kado.com/)
「正解するカド」が終わった。現代の日本に異次元人がやってきて、無限のエネルギーや寝なくてよい体などいいものをいろいろくれちゃうという、「えっえー…それヤバくないですか〜!?」な話。人智を越えた物体が現れ、その正体を探ろうとする流れや政府の対応が描かれる。そしてその物体から出てきた人との交渉。このあたりは本当に面白い。
ファーストコンタクトものは物語に必要な段取りがいろいろある。意思疎通の方法の確認、相手は害意があるのか、こちらへ来た目的は。仮説を立てて検証し、結果を評価して次を考える。それを一つずつクリアしていこうとするとけっこう時間がかかる。そしてその段取りをきちんと見せてくれるとちゃんと面白くなる。「シン・ゴジラ」もそうだったでしょ。
1週間に30分ぶんしか話が進まないので、次回の放送を待つ間「もし本当に人類が無限のエネルギーを手にしたらどうなるかなあ」などと妄想する時間がある。そういうのが楽しかった。だから未見の方は少しずつ見るのをおすすめします。
終わりの展開は正直えー…なんじゃそれ…なんだけれど、終盤までは本当に面白かった。
各話の放送後のツイートでふりかえってみよう。内容に軽くふれています。
第1話「ヤハクィザシュニナ」を見て
(ツイートなし。この時点ではまだどうなるかわからない)
第2話「ノヴォ」を見て
#正解するカド 第2話を見て「ファミチキください」とツイートした方々はこちらです(「ファミチキください (#seikaisurukado OR #正解するカド)」で検索) pic.twitter.com/SQ081q9JMw
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年4月14日
それはさておき、「 #正解するカド 」は直球なファーストコンタクトものでいい感じ。監督は「翠星のガルガンティア」の人でこちらも冒頭はファーストコンタクトものとして上質でした
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年4月14日
※「翠星のガルガンティア」で監督だった村田和也は「正解するカド」では総監督でした
第3話「ワム」を見て
#正解するカド で今回提示されたのはまさに野尻抱介さんが言った「もし電力が湯水のように使えれば、ほとんどの社会問題が解決する」だ。いいなあSFだなあ面白い■電力が湯水のように使えてこそ、未来は明るい - Togetterまとめ https://t.co/ttsOu2Ap7Z
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年4月21日
(「それヤバくないですか〜!?」が出てくる回。ヤバいです)
- 関連リンク:電力が湯水のように使えてこそ、未来は明るい - Togetter(https://togetter.com/li/849513)
- 無限のエネルギーを取り出せる「ワム」があったらどんなことが起きるか、SF作家の野尻抱介さんが2015年にツイートしていた。「もし電力が湯水のように使えれば、ほとんどの社会問題が解決する」。「ワム」が出てきたとき思い出したのはこのことだった
第4話「ロトワ」を見て
#正解するカド は相変わらず面白いがワムの交換条件について触れられたっけ。先方が人間社会に求めることはなくとにかくワムをあげたいのだとしても、もらいっぱなしは恐縮でありこちらがそのことに言及していないなら不自然だ。「国連がワムを人民に行き渡らせないならあげません」になるのかな
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年4月28日
第5話「ナノカ」を見て
#正解するカド 、やっぱりそういう方向へ行きますよねという展開でよしよし。話が通じる首相でよかった
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年5月5日
(第5話の終わりで、それまでの問題を一気に解決する展開がある。今度は見ているこっちが「それヤバくないですか〜!?」と言う番で本当に面白い)
第6話「テトロク」を見て
#正解するカド 、次はよくある「1日が30時間くらいあれば」が実現するんだな。次から次へと人類にとって一方的にうれしい展開だけど、こうまでするどんな利益が異方の側にあるんだろう? 虚淵玄なら絶対あとで電気代とか請求されるパターンだよねー
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年5月12日
第6.5話「エクワリ」(第6話までの総集編)を見て
#正解するカド はヤハクィザシュニナがキュゥべえでない確証が欲しいなー
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年5月19日
(このあたりでちょっと不安になってきている)
第7話「サンサ」を見る前のツイート
「 #正解するカド 」は直球のSFでとても面白い。現代日本に異次元人が来る話。政府の対応など「シン・ゴジラ」を思い出させる。もし本当にこういうことが起きたらどうなるか考えるのが楽しい。今夜0時からのBSフジの放送は総集編なので、気になっていて未見の人は追いつくチャンスですぞ
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年5月23日
(放送後にはツイートしていない)
- 関連記事:「シン・ゴジラ」とそのリンク集(d:id:Imamura:20160801:shin_godzilla)
第8話「タルネル」を見て
優秀な人間がいかに優秀かわからせる描写は難しい。優秀な交渉官なら自分の服や行動が周囲にどう見えるか、ちゃんと理解しているものではないのかなあ。それはさておき次回も楽しみ。ヤハクィザシュニナがいつキュゥべえ化するかなー #正解するカド
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年6月2日
(「自分の服」とは「くり」のこと。雲行きが怪しくなってくる)
第9話「ナノミスハイン」を見て
(ツイートしていないのはこのラストで衝撃の展開があり、あまりのことになにを書いたらいいのかわからなくなったのだと思う)
第10話「トワノサキワ’」を見て
#正解するカド ではこの宇宙の知的生命体は人類だけなのかな。同じ監督の「翠星のガルガンティア」も地球から6000光年をサーベイしてハビタブルな惑星が見つからない話だった。ちょっと独特。さて、うさぎTシャツを…■正解するくり Tシャツ https://t.co/U15tWwOTPp
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年6月16日
(ですから監督ではなく総監督です。そして内容に直接関係ないことをツイートしている)
第11話「ワノラル」を見て
(ツイートしていない)
第12話「■Γ≡」を見て
こういう終わり方かー。沙羅花さんの正体が出たときはどうなるかと思ったけれど面白かった #正解するカド
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年6月30日
(「面白かった」と書いてはいるがとってつけた感というか、前半を面白がっていた自分を否定したくなくて書いた感じ)
#正解するカド が面白かった人には同じファーストコンタクトもので公開中の映画「メッセージ」もいいですよ■公式サイト https://t.co/9cqFfLJPd3 ■上映館 https://t.co/8ZdRZk74E0
— 今村勇輔 (@yimamura) 2017年6月30日
(いいですよ!)
- 関連記事:とろけるような映像で眠りを誘う「メッセージ」(d:id:Imamura:20170628:arrival)
総集編は見てほしいけれど複雑な気分
このダイアリーを書いているちょうど今、2時間の総集編「正解するカド12.5話 KADO:Beyond Information」(http://www.youtube.com/watch?v=lAqqua14Kq8)が公開されている。6月4日午前10時までの期間限定。
ラストの展開がかなり変わって、というかいろいろ省略されて、デウスエクスマキナな展開はかなりマイルドになっている。だから未見の方にもおすすめしやすい。
ただまとめて見てしまうと、「人類がワムを手にしたらどうなるかなー」みたいな妄想を働かせる暇はない。そこが体験としてちょっともったいない感じになる気がする。テレビ放送版を第9話までゆっくり見て、総集編を1時間29分から再生するのがおすすめです。
- 総集編を1時間29分から再生するリンク:https://youtu.be/lAqqua14Kq8?t=1h29m※前半を未見でいきなりここから見るのはダメゼッタイ
関連リンク
- アニメ業界の問題をCGアニメは解決する…「正解するカド」プロデューサーが語る未来(https://www.buzzfeed.com/jp/tatsunoritokushige/seikaisurukado)
(2018年5月27日更新)