昇進のためにいいところを見せたい銀行員のクリスティンは、ある老婆からの自宅差し押さえの延長願いをすげなく断ってしまう。「わたしに恥をかかせたね!」彼女は激高する老婆に呪いをかけられてしまった!
というB級ホラー。監督のサム・ライミは、ハリウッド大作である「スパイダーマン」シリーズの監督を務めて大御所になったのに、それでも以前と変わらないB級ホラーを撮っちゃうんだから相当いい人だ。
たとえば物置で、なぜか都合よく天井からつるされているかなとこが悪霊の頭に落ちると目玉がスポ〜ンと飛び出て主人公の顔にポコンと当たる、みたいなアホなことを、今でも大まじめに映像にするのは彼だけだろう。しかもそういう演出は、ストーリーの流れを無視して妙なところで妙にがんばって出てきたりする。生身の人間が襲ってきてるはずの恐怖シーンで、さっそく人間離れしていたり。
主人公の過去とか、せっかく「使える」要素があっても扱いがいまいちでもったいない。でもそういうところがいかにもサム・ライミらしい。
急に大きな音を出して驚かすことが多くて心臓によくないのはさておき、悪霊に襲われたりして必死になった主人公の様子がいちいちおかしくて笑っちゃう。悪霊怖い呪い怖い。だけれど見ているこっちには妙におかしい。そういうのを楽しむ映画です。さすがサム・ライミ!
関連リンク
- 映画『スペル』オフィシャルサイト 11月6日(金)、TOHOシネマズ日劇他全国ロードショー
- http://spell.gaga.ne.jp/index.html
- スペル | Movie Walker(上映館情報)
- http://movie.walkerplus.com/mv45359/
関連記事
- 『スパイダーマン』監督が語る“笑えるスリラー”の魅力とは - MovieWalker
- http://news.walkerplus.com/2009/1106/23/
本作はアメリカではPG-13というレイティングがされた。現在ほとんどのホラー映画はR指定となるがやはりこの映画は冗談だからこそそういうレイティングがされたのだろう。
映画批評『DRAG ME TO HELL』 - livedoor ニュース