オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ

Google PageRank的な「お受験2.0」

【元記事:Google PageRank的な「お受験2.0」:d:id:manpukuya:20061002:juken

とても面白い思考実験。

前提条件として以下のことを想定した場合の、新しい入学試験形態の提案。

  • 格差社会という現象が今後も続く
  • 「勝ち組み」といわれた人も、先のことが全然読めない状態は続く
  • 少子化は進み、大手学校法人でも、生徒を集めるのに苦労するようになる

こんな前提が続くのならば、「入学希望者を試験で選抜する」という従来の制度を止めて、 「受験を本人にやらせるのではなく、その子供の推薦人を試験で選抜する」という 試験制度を提案する大手私学が出てくるんじゃないか、という話。

レジデント初期研修用資料: お受験 2.0

推薦人の資質や社会的な地位をもとに合否を決めるという方法。きわめて不公平で非常にラジカルだけれど、個人的な経験からも一定の効果がありそうな気がする。

昔からある大手私学で、いわゆる「ブランド力」のあるところであれば、結構うまく行くような気がする。

根拠になっている理屈は2つ。

  • 優秀な人の友達は、やはり優秀である可能性が高い
  • 頭の中身に関係なく、優秀なネットワークに接続されている人は、社会的に成功する確率が高い
レジデント初期研修用資料: お受験 2.0

あれ、これってGoogleの「PageRank」にそっくりだ!

Googleは、検索結果の上位に表示するWebページを決める方法として、以下のようなロジックを採用している。

  • 多数のページからリンクされているページは、有用なページである
  • 有用なページからリンクされているページもまた、有用なページである

この独自の格付けによって、コンピュータが自動的に作る検索データベースは革命的に便利になったのだった。

上の受験システムは、個人よりも、その個人が持っているネットワークを評価する。その点で「PageRank」に似ている。

そう考えると、この考え方はほかの選抜システムにも応用できるのかもしれない。