抜けるような秋の空。遠くに見えるのは、青山一丁目に建設中のビルである。
このビルはここ数年ずーっと工事中で、どんどん高くなっていく様子が見えていた。いったいどこまで高くなるのやらと思っていたが、ついにクレーンがなくなり、屋上が完成した様子である。そうか、あの高さを目指して作っていたのか。
と考えたところで、実は高さを決めずに建て始めていたら面白いなとも思った。
「とりあえず建てるとするか、頑張ろう〜」で工事が始まって、「だいぶ高くなったし、このへんでそろそろ屋上作って終わりにするか〜」「おー、そうしよ〜」で完成ということにしたりして。
ビルの形が、六本木ヒルズの森タワーや、東京ミッドタウンプロジェクトの高層ビルなどと違ってわりと普通の直方体であるところも、そういう印象を喚起するのかもしれない。