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ハイビジョン特集のバイク特集

【元記事:ハイビジョン特集のバイク特集:d:id:manpukuya:20050612:bike

蒸し暑い日曜の午後、NHKハイビジョンでバイクの番組を続けて放送していて、つい全部見てしまった。

  1. 14:00〜15:50:「決定版世界オートバイ大百科・個性と技術の魅力の数々」
  2. 16:00〜17:50:「徹底分解 伝説のレーシングバイク〜世界最小 6気筒エンジンのすべて」

「オートバイ大百科」は、スクーターからレーシングバイクまで、新旧いろいろなバイクをそれぞれなりに楽しんでいる人たちや、それを作っている人たちがたくさん紹介されていた。最高級バイクの「隼」と、格安原付の「チョイノリ」が同じ工場で作られている(ラインの長さ、工員の数は何倍も違う)という話がちょっと面白いと思った。

「徹底分解」はもっとすごくて、ホンダのクラシックレーサーバイク、RC166を紹介するもの(→RC166の紹介記事「Honda歴代ロードレーサーの鼓動 第二話(2)」)。1966年の世界選手権で10戦全勝を果たしたという伝説のマシンを「徹底分解」、というのはテッテ的に紹介するのだと思ったら、スタジオにエンジニアの方を招いて、エンジンのピストンに至るまで本当に分解してしまった。

フレーム周りの大まかな分解は前半で終わらせ、圧巻は後半1時間をたっぷり使ってのエンジンの分解である。部品がどんどん外されていき、オイルに濡れた内部が見えてくる。細かな部品の絶妙な組み合わせは、ただ速く走るために作られている。装飾を考えず機能のみで作られているのに、それゆえの美しさがあると感じた。

40年近く前の車両を全バラシできるのは、動態保存にこだわっているからこそだ。番組内ではエンジンをかけてみていた。吹け上がりの鋭い音は、出演者が「にごりのない音」と表現していたように雑音が少ない。先日の動態確認テストで聞いた、腹の底に空気の振動が突き刺さる感覚を思い出させてくれた。番組では、音響学者の先生が「F1マシンの音に近い」という話をしていた。

ところで実は昔、CBR250R(ハリケーンプレスリリース)に乗っていたことがある。バイクはいいよ。楽しいよ。夏は暑いし冬は寒いけれど、車にはない喜びがある。

そしてもう一つ、当時はただバイクに乗るだけだったけれど、こういう番組を見てRC166というバイクを認識したり、ツインリンクもてぎで動態確認テストを見たりするようになると、なんだか自分が、車やバイクが趣味の人のような気がしてくる(グランツーリスモ4の影響もある)。いや車やバイクのことが気にはなっても雑誌を買ったりはしないから、知識はもう全然ないのだけれど、「興味を持って見る目」ができてきていると感じる。こういう状態は自分の認識を豊かにしてくれて、なかなかいいものだと思う。