ただいま村

今村勇輔です。

2012-04-13

宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)の説明会

登壇者

  • 小鑓幸雄:JAXA/HTVプロジェクトチーム プロジェクトマネージャ(写真左)
  • 上垣内茂樹:JAXA/宇宙環境利用センター技術領域総括(写真右)

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※1分10秒くらいに始まります

配付資料

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配布画像

AQH(C)JAXA

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AQH2(C)JAXA

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魚輸送容器(C)JAXA

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触媒反応器の輸送(C)JAXA

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水処理装置(C)NASA

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HRRラック(C)JAXA

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トランスポンダ(C)JAXA

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国産RCSスラスタ(C)JAXA

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国産メインエンジン(C)JAXA

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曝露パレット(C)JAXA

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i-Ball(C)IHIエアロスペース

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REBR(C)NASA

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質疑応答

毎日新聞のだ:こうのとり3号機の容積は
小鑓:持ち合わせていないが直径4メートル長さ3メートルくらいの円筒。
のだ:世界唯一の、とはなにが?
小鑓:船内の実験装置として共通ラックを運ぶ。これはけっこう大きくて1.2メートル立方。これを運べる。ATVやソユーズのドッキングベイは80センチくらいでこのような大きさのものは運べない。
のだ:NASAの依頼で運ぶ物資があるとのことだが他国のものもあるのか
小鑓:運ぶものはNASAが言ってくる。ヨーロッパのものもある。
のだ:ロシアのものは?
HTVフライトディレクターあそう:ロシアのものはない。
のだ:国産化技術について。通信機は従来どこのものを?
JAXA:カナダMDA社のトランスポンダ。
のだ:コマンド、テレメトリなどをやり取りする?
小鑓:その通り。
のだ:i-Ballはどこの写真を撮るのか
小鑓:与圧時と、放り出されたとき後方でHTVがリエントリしバラバラになるところを撮影。どういう壊れ方をするかを調べる。
のだ:緊急輸送について。8ページに触媒反応器の予備品とあるが
小鑓:軌道上にあったが故障したため運ぶということ。
のだ:いま軌道上にある人には大丈夫?
小鑓:はい。

NHKこぐれ:p1。物資搭載能力の改善について具体的に。またコストダウンは具体的にいくらか、また効果的だったところを。
小鑓:ユーザーフレンドリにしたのは、あとになって「これも運んでくれ」ということがありそういう対応力を上げた。30個から80個に。コストは開発費はかかっているが国産化が終わった時点で3億円ほど安くなって140億円になった。これに一部開発費がかかったためそのぶん上乗せされて2号機までと変わらなくなっている。

読売新聞ほんま:国産化について。スラスタはすでに使われているものか、初物か。
小鑓:通信装置そのものはいろいろあり近傍通信装置を新たに開発。
ほんま:スラスタについては
小鑓:エンジンは500Nと大きく、衛星で必要な推力は20N程度なのでHTVのものを使うことはない。使おうという手が上がったのは海外のコマーシャルな輸送機。
ほんま:新型エンジンの搭載は初めて?
小鑓:その通り。

時事通信まつだ:i-Ballなどの耐熱は何度まで
小鑓:アブレータですね
JAXA:1000度以上とはわかるがJAXAが開発したものではなく具体的な数字は持ち合わせていない。
まつだ:小型衛星はISSからはやったことはない?
上垣内:はい
まつだ:ミールやスカイラブの時代は?
JAXA:ミールでやっています。学生のバスケットボール大の衛星を船外活動で放り投げた。
まつだ:HTVの離脱時に放り出すという方法は
小鑓:そういう方法もあるかもしれない。与圧部に搭載できるのは打ち上げる側にとって打ち上げ環境がよい。

共同通信たけおか:SIMPLEはどのくらいの期間出しておくのか。
上垣内:MCEが3年間ついている間ずっとふくらませておく。ちゃんとふくらむか、どの程度もつかという話。
たけおか:素材は
上垣内:あとでお答えします。
たけおか:海外でも同じような実験をしているか?
上垣内:しているはず。
たけおか:日本独自の発想というより海外もということ?
上垣内:こういうものを使うという発想は各国持っている。具体的な技術をここから詰めていく。
たけおか:日本では初めて?
上垣内:こういう形では。
たけおか:月面タワーについて
上垣内:軽くても最低限耐えられればよく、いかに軽く小さく持っていくかが月面では重要。
たけおか:発電衛星について
上垣内:発生した電力を地球に送ったり月で使ったり。そういうことをするときにインフレータブル構造が重要。
たけおか:三角になっているのはどういう構造?
上垣内:宇宙ではいろいろな形の大きな構造物を作る。インフレータブル構造にしてあれば梁として使えることを示している。太陽電池パネルの支柱などに使える。
たけおか:テラリウムについて。入れたあとに循環処理が必要になるか
上垣内:はい。そういう使い方も考えられるということ。
たけおか:右下の写真はどうふくらむか
上垣内:これがふくらんだ状態。ふくらむことで支柱を伸ばしている。

(つくばにマイクを移動)

NVSかねこ:HTV3号機がISSに到着するとき星出さんがキャプチャする可能性はあるのか。緊急荷物で除外されたものは
小鑓:星出のフライトは各局間で調整中。仮に乗った場合星出がつかむかは今のところ未確定。NASAの緊急輸送ではNASAのものを外しているしJAXAも同様。

(東京事務所にマイク戻る)

あそう:HTVの容積について。内側の容積は35m3。荷物を積む部分は12m3の容積がある。標準サイズのバッグ224個ぶん。
のだ:そこに3.5トンが入るということ?
小鑓:その通り。

NHK水野:i-Ballについて。HTVが破壊される高度は。HTVが壊れると自然に出てくるという考えか。またどのくらい撮影するのか、伝送は
小鑓:破壊高度は78キロを想定。2号機のデータから予測。データは下りてからイリジウムで伝送。写真の枚数は…。
JAXA:伝送量が限られているが1秒おきに40枚程度撮ることにしている。
小鑓:回収はしない。南太平洋に落下し回収コストがかかるため。また与圧部が壊れたとき自然に出てくる。
JAXA:タイミングは飛行経路によって変わるがHTVはだんだん加熱されていく。どこが熱くなってくるかの温度状態を調べる。たぶんハッチから。
水野:それはどうやってわかるのか。
JAXA:タイミングをとる。センサーはない。放出後飛散している状態をまた一定間隔で撮る。安定せず回転もするのでどれかは撮れるだろうという期待で。

赤旗しんぶんなかむら:インフレータブル構造のふくらむしくみについて
上垣内:圧縮したものをボンベから入れている。軌道上で高圧のガスを入れることによってふくらむ。まず1本マストをつくってもつかどうか。次に何本か持って行って構造物を作れるかを検証。

時事通信まつだ:i-Ballなどについて。撮れた写真の扱いは
小鑓:データの扱い…知財や企業秘密、軍事方面もあるかと思うがJAXAは基本的にデータを出すものと考えている。i-BallはIHIエアロスペースが行い、商業につながる部分もあるだろうから公表できないこともあるのでは。特に温度。加速度などは公表できるだろう
まつだ:写真は公開されるか
小鑓:公開します。しかし初めてなので撮れるかどうかはわからない。外に出てからたまたま視界になにかが入ってくるかどうかという話。

毎日新聞のだ:i-Ballでどういう写真を撮れるのか。燃え尽きるときの写真はないのか
小鑓:ない。NASAは飛行機を飛ばしてコストをかけて観測している。JAXAはコストの問題などあり断念している。
のだ:i-Ballの由来は
JAXA:命名はIHIエアロスペースなのでちょっとわかりません。
のだ:大きさや重量は
小鑓:15ページに。(i-Ballは15.5キロカバーこみで17キロ、REBRは4キロカバーこみで8.6キロ)

NVSかねこ:再突入でタンブリングは
小鑓:姿勢制御をしての再突入でタンブリングは行わない。
かねこ:新エンジンの性能について
小鑓:基本的に同等。熱的安定性は向上している。

NHKたなか:HTVとATV、コスト的にどの程度の差があるか。開発が終わったことを想定してどうか
小鑓:ATVのコストはちゃんとしたものは出ていない。
JAXA:ユーロは為替相場でだいぶ変わるが以前の換算では打ち上げも含めた全体で450億円程度と。
小鑓:HTVは40億、ロケットの値段は輸送サービスとしてコストを申し上げにくい

(終了)

関連記事

2012-04-09

第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)、小型副衛星、H-IIAロケット21号機の記者説明会

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左から平子敬一氏、中川敬三氏、込山立人氏、秋山勝彦
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※1分40秒くらいに始まります

配布資料の概要

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GCOM-W1(しずく)



配付資料

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画像データ

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SDS-4

配付資料

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画像データ

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公募副衛星

配付資料

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画像データ

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H-IIAロケット21号機

配付資料

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画像データ

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質疑応答

NHK室山:しずくについて。しずくで初めて可能になることは。なにがどのように変わるのか。うまい言い方があれば。
中川:基本的な機能は変わらず性能向上。たとえばAMSR-Eから7.9GHzというチャンネルを追加。地上からの電波干渉を除去するため。画像を見るとよくわかるが大都市圏では6.9GHzはノイズで状況を見られない。7.9GHzならそれが解消できる。土壌成分などを観測する精度が上がる。アンテナが大きくなることで空間分解能が2〜3割向上。
新しく画期的になにかが見えるというより、精度を上げて観測できるようになるのがポイント。

時事通信松田:韓国の衛星からの要望はあったか。また打ち上げが延びた場合時刻はどう変化するか。
秋山:相乗り衛星なのでGCOMと同じ軌道に乗ることになる。通常の打ち上げにかかわる作業ということでじゅうぶんできていると評価いただいていると認識。
打ち上げ時刻は日々変わるが…あとでお答えします。
松田:契約先はKARIが契約先か
秋山:三菱重工としてはKARIが契約先

毎日新聞のだ:白色塗装について。どこが白くなるのか。色が変化する場所の長さは。
秋山:今までフェアリングから白、ベージュ、黒だったのがベージュ部分が白くなる。その部分は4メートル程度。
節約は全体の総量からするとわずか。
44dncというフェアリングは4、5、12号機で使っている。
のだ:KOMPSAT-3の総量は
秋山:約1トン。
のだ:画像がほしい
秋山:宇宙開発委員会に報告した資料に。

NHK水野:初めての海外衛星の商業打ち上げ。打ち上げ費用は? また延期による三菱側のコストアップはあるか。打ち上げ当日、韓国側の人は招待しているのか
秋山:費用は非公開。延期でのコスト上昇分も非公開。韓国から来る人は調整中。
水野:相手側の事情で延期した場合費用は相手持ち?
秋山:相互でもつものと認識。

フリーランス大塚:2段の白い塗装について。軌道上の寿命を1時間から5時間延ばしたいと聞いていたが
秋山:アイドル燃焼する。
大塚:デブリにしない目的?
秋山:軌道に影響しないよう実験するもの。
大塚:2段目の改良で分離時の衝撃緩和もあったがスケジュール的にはどうか。今回はやらないのか
秋山:衝撃緩和は基幹ロケットで。いつごろかは公表できる段階ではない。
大塚:相乗り衛星は営利目的では使えないそうだがお金を出して使えないか?
込山:そういう要望があることは認識している。当初は応募者から打ち上げ費をもらわずやっている。だから営利目的ではダメということ。お金をもらうばあいいくらもらえばいいのか、詳細に計算できるレベルではない。今回や次回以降の過程で見えてくれば数字を出せるようになっていくのでは。制度的に準備していないということ。

朝日新聞はたなか?:小型衛星の管制体勢についてなにを要求しているのか
込山:とくに要求はない。デブリの発生防止における要求はあるが回避要求はない。同時打ち上げのほかの衛星にぶつからないようにという点では要求はある。
朝日新聞:なんらかの制御は要求するのか
込山:選定の時完全に無制御で衛星として成り立つかは見ている。それで衛星としてのミッションが成立するならOK。今回のは磁気で自動的に制御している。

秋山:打ち上げ延期のとき39分ほど前後する。一律で時刻が繰り上げや繰り下げになるわけではない。

産経新聞おの:打ち上げ費用は毎回100億程度と出ている。今回の費用は
秋山:くり返しになるが控えたい。
おの:今回は答えられないという理由は
秋山:受注活動上の問題、お客さんもあることなので。基本は契約関係のこととしてJAXAほかさまざまな事情がある。
おの:韓国の衛星のからみがあることが大きい?
秋山:それもあるが全体に値段のことなので。
おの:契約はどこまで?
秋山:契約的には衛星分離までが契約。目的の軌道に投入することが前提。
おの:フェアリングの外し方について。
秋山:まず上部フェアリングが割れる。下部フェアリングはまず前方側に分離、次にシリンダー部分を左右に割って分離。外側のフェアリングを開いた段階でKOMPSAT-3がむき出しになる。

読売新聞:コストについて。JAXAの受注分については公表しているのか。
広報:込みの金額なので公表していない。JAXA単独の衛星としては予算として公表している。のちほど回答。

読売新聞木村:フェアリングが2段になっていると上段のほうが有利に思える。どちらを上にするかなどはどう決めたのか
秋山:必ずしも上が有利とは限らない。振動環境は下の方がよい。上は分離は早いが収納などの関係で今回このような位置関係になった。
中川:下部フェアリングのほうが直胴部が長い。AMSR2を収納するために下部に入れている。下部のほうが振動環境がよいという事情もある。
木村:どちらからも文句はない?
秋山:KARIからも文句は出ていません。

日経新聞やまもと:KOMPSAT-3の地球の地理情報解析とはもう少し詳しく
秋山:地上を撮影し地理情報や環境情報を観測する。資料の通りで我々が知っているのはその程度
やまもと:偵察衛星ではという意見については
秋山:普通の光学衛星という認識。
やまもと:偵察目的でないと理解しているのか
秋山:コメントできる立場にない。

時事通信松田:KOMPSATの分離機構は
秋山:ロケット側が提供する。
松田:2段のエンジンが停止したら慣性飛行? 分離後にKOMPSATが自分で調整するのか
秋山:その通り。KOMPSATについてはわからない。
松田:しずくは分離後調整は
中川:目標軌道の20キロほど下に入る。そこからA-TRAINへ上昇する。これはロケットの誤差が出たときA-TRAINに入ってしまわないようにするため。

(終了)

関連リンク

2012-03-09

サイドバーに再度ブァーッといろいろ追加

サイドバーモジュールにいろいろ使えるようになった。

最新記事5件、月別アーカイブ、記事のカテゴリを追加。まったくもう、これくらい最初から用意しといてくださいよ。無精ひげを剃るとすごくさっぱりするけれど、毎日きちんとひげを剃ってる人のほうがいいでしょ。つまりそういうことですよ。わかりにくいですかそうですか。

2012-02-22

大西卓哉宇宙飛行士NEEMO15ミッション資料

2011年10月25日に開催されたプレス向け共同インタビューの際に配布された資料です。
JAXAISSサイト内に見つからなかったのでアップしました。

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取材時のメモ

  • NEEMO(NASA Extreme Environment Mission Operations:NASA極限環境ミッション運用訓練)
  • フロリダの約10キロ沖合、水深20メートル程度にある海底実験施設「アクエリアス」での訓練
  • 閉鎖環境での異文化対応、自己管理、チームワークやリーダーシップの向上などを目的
  • 0.1天文単位程度の小惑星への友人探査活動を想定
  • 船外活動を模したダイビングなども行う
  • NEEMOは若田、古川飛行士が経験
  • 日程は10月21日から11月1日、天候不順のためスケジュールが3日遅れ

質疑応答

NHKはるの:自身の環境変化について
大西:耳の圧迫感がある。ちょっとものの聞こえが悪くなっている。さらに英語なので苦労しているところ。体調はおおむねよいが漠然とした違和感、声が少し高めになる。気圧の関係だろうか。ほかの人も同じことを言っている

時事通信いまい:将来宇宙へ行く実感がわいてくるものだろうか
大西:若田飛行士もNEEMOの経験がある、宇宙環境にとても近くよい経験になるとのこと。窓の外に一歩へだてて人が暮らせない環境にいることで宇宙の実感に近い

ニッポン放送はたの:食事も宇宙に即しているのか。味覚の変化はあるか
大西:食べているものはフリーズドライのものが中心。お湯を入れて10分ほど待つと食べられる。新鮮なものもある。味覚はそれほど変わらないが満腹になるのが早くまた長持ちすると感じる

読売新聞きむら:今回の訓練で身につけたいことは。同期の方からはどういう言葉をかけられているか
大西:身につけたいのは閉鎖空間でチームの一員としてミッションをこなし貢献していくスキル。他国の人とうまくやっていきたい。油井、金井飛行士からは激励を受けた

フリーライター林:ミッションが始まってから想定外のことは起きたか
大西:今日は5日目。EVは予定されておらず「行動心理学」となっていたが急にシナリオを与えられ影響を見るという訓練になった。クラゲに刺されたと言っていたクルーが急に倒れた。そういうシナリオにもとづく訓練。順調にこなした

共同通信たけおか:ISS滞在に向けた期待と訓練中の生活にたえられそうか
大西:長期滞在に向けた抱負は、若田さんも言っていたように実際の宇宙ミッションに近い訓練なので一日も早く自分のミッションを獲得できるようにしたい。閉鎖環境についてはほとんどプライバシーがない中5日間だがそのあたり鈍感だしにおいも気にしないほうなのでISSへ行っても大きなストレスはないだろう

読売新聞きむら:こういう閉鎖環境でのコミュニケーションで重視しているものは
大西:相手の文化を尊重することに気をつけている。日本人とコミュニケーションのとり方、距離感が違う。相手の距離感に合わせるよう工夫している。アメリカ人は自分のことを話すことが好き。自分の中に話せることがあれば合わせるなど

毎日新聞のだ:今回のミッションでの役割は。また今日このあとはどう過ごすのか
大西:今回は搭乗員役。船外活動などの技術検証。コマンダーはチーム全体を指揮する。その指揮下に入っている。こちらは20時過ぎ。23時ごろ就寝。一人起きていてもほかのクルーに迷惑がかかるので寝る。写真の整理をしていたりツイッターに書き込んだり。わたしはJAXAに掲載する日記を書いてから寝るだろう

NHKはるの:このミッションに入ることになった経緯
大西:選抜されたときからNEEMOをしたいと思っていた。若田さんが上司だが力強くバックアップして宇宙飛行士室長にかけあってくれた

フリーライター林:NORS(野外)訓練と今回のNEEMOの違いは
大西:大きく違うのは野外訓練ではチームがメンバーだけで完結していたがNEEMOでは100人くらいのバックアップクルーがいる。地上とこちらでどう連携をとっていくかが重要。大きな範囲でのチームワークが求められるミッション

科学新聞社:大学の先生にEVAでのアドバイスなどはあるか
大西:クルーのSteve Squyresはコーネル大学の惑星科学の教授。火星探査車の主任科学者。面白い話や苦労話をいろいろ聞かせてくれる。小惑星と火星ミッションではいろいろ条件も違うが実際にミッションに関わった人の話を聞けて貴重。ここから火星チームと話をしたりしている

(質疑応答は以上)

大西:まだ5日目でやりたいことや検証もあるが体調に気をつけてこなしていきたい。これが自分の、ひいては日本の宇宙活動の発展に寄与するようにしたい

今村の所感

NASAはいろいろな訓練プログラムを用意しているものだ。この訓練は誰でも自由に参加できるものではない由。大西宇宙飛行士はこの訓練に推薦されるよういろいろ活動したということだった。

2012-02-01

あかつき金星周回軌道投入失敗からの改善事項とあかつきの現状および今後の運用

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質疑応答

読売新聞きむら:逆止弁が今後不具合が起きても大丈夫ということについて。補加圧で
2015年は逆噴射しない?
中村:そういう運用も考えられる(RCSを使わずスイングバイだけする)。検討中。
きむら:最悪2015年は少し逆噴射しそのまま逆止弁が閉じてしまったときは?
中村:それでも大丈夫。
稲谷:CV-Fが動作不良を起こした逆止弁。CV-Fが完全に閉塞した場合ここにある有効な体積に圧力がかかっている状態になる。有効なかたちで
CV-Fが詰まっても大丈夫ということ。
きむら:2015年や2016年というと大ざっぱなので、いずれも日付を知りたい。
稲谷:1回目の会合は決まっている。2015年11月。2回目の会合は2015年の運用次第。約200日後。スイングバイしたら2016年6月。
きむら:遠金点、近金点の距離は
中村:300キロ/■。
稲谷:どの作戦をとるかによって変わる。いろいろなオプションがある。2015年に探査機がどの状態にあるかによる。今これが確実にできると申し上げるより今後アップデートしていきたい。
きむら:気持ちとしては2015年より2016?
稲谷:一回回した方がいい軌道に入れることは間違いない。

共同通信きくち:2016年以降とあるが期待の劣化で条件は悪くなっていくのだろう。
稲谷:スイングバイするたびによい軌道に入れる。無限にスイングバイできるならよりよい軌道に入れる。しかし時間をかけると探査機が劣化していくということ。その意味で2回目、3回目のスイングバイはありうるが、そこばかりに頼って永遠にいい軌道を探すということはしない。
きくち:今と同じ状態なら2016年と言っていたが、2015年のスイングバイのあとよろしくないとわかったら2016年を狙うということ?
稲谷:2016年に投入するなら2015年はこういうスイングバイをする、といった計画をあらかじめ立てる。そのあとうまくいかなかったらどうするかということはあるかもしれないが。
きくち:2015年のスイングバイで2016年に適した軌道をとれるかわからない?
稲谷:少しの修正は必要かもしれない。

産経新聞おの:事故の原因はシールド部分の蒸発した酸化剤が通ってしまったということだが設計ミスか
稲谷:設計ミスの言葉の定義にもよるが…想定していなかったことではある。あらゆる可能性がゼロになることはないが、ここまで透過するとは今回の設計では想定していなかった。
おの:製造ミスということではない?
稲谷:設計通りに作られているかどうかという意味では製造ミスではない。
おの:バルブを作ることに関する経験不足が原因?
稲谷:一般に部品を調達する場合にどこまで情報が開示されるかがある。どんな試験をしておかないと危ないなどがある。たとえば外国のメーカーから買う場合情報開示がどこまでされるか。今後の改善事項を参照。
おの:今回またバルブが原因で計画が狂ってしまったことについて
稲谷:たいへん残念。このことを設計段階で想定できていれば防げたかもしれない。一方でこのバルブは一定の実績がありまったく否定されるべきものでもない。衛星がどういう運用をするかを考えれば想定できたかもしれない。今後このようなことがないように改善事項をまとめた。

ライター青木:いつ軌道に乗せるかと設計寿命がかかわってくるが、観測装置の中でどれが寿命が早く来そうか。ある軌道に乗せてからでないとわからないのか。
中村:比較的危ないのはCCDなど撮像素子の部分。CCDのカメラは白飛びができてくる。(宇宙放射線で)放射線をどの程度浴びるか、太陽活動にもより不定。星を見て撮像することは可能なので事前にある程度チェックしていく。
青木:様子を見ていつ軌道に乗せるかを決めるのか
中村:判断材料にする。なにを観測するかいまから考えておき準備をしておく。総合的に判断していく。
青木:当初予定で軌道に乗らなかったことで太陽活動が極大期を迎える。想定外だったか。
中村:想定していたより多くの放射線を浴びることは確か。しかし根性で。

NHKはるの:再投入の時期について。現時点のターゲットは2015年11月、2016年6月、オプションとして2017年以降?
中村:その通り。
はるの:RCSの推進能力がわかれば軌道もという話が以前あった。一番いい軌道に乗れた場合の軌道要素は。
中村:RCSは期待通りの能力を出している。計算している最中。ここの図が2つしかないのはそこまでしか計算していないため。今後金星に接触しないよう軌道計画は微調整が必要。

フリーランス大塚:2015年と2016年の判断はいつまでに。
中村:少し前でよい。考える時間は2014年くらいまである。
大塚:近日点マヌーバのときRCSの正確な比推力はまだわからないとあったが
稲谷:だいたい予想通りだった。ΔVがこれだけあるならこのくらいという数字は出せる。今後の計画がひっくり返らない程度に予想通りだったといえる。
必要な燃料消費量で必要なΔVを出せることが大切。

読売新聞きむら:逆止弁の運用方法によって透過がある/ないとのことだが
稲谷:透過とはある物質の前後にガスがあるとき突き抜けること。今も状態によっては透過が起き続けている。酸化剤は捨てたのでごく少ない。バルブの不良と、透過が起きるかどうかは別。2010年12月は逆止弁が閉塞していたようだ。詰まり方が運用状態で変わることを示している。バルブが今後一切ガスを通さなかったとしても大丈夫とはわかっている。軌道変更は可能。
きむら:今までも使ってきて詰まることはなかったということは、これまでとどういう使い方の違いがあったか
稲谷:あかつき前はなかったが、地上での再現実験で塩が生成したため逆止弁が閉塞したと判断。推進系の配管やコンフィギュレーションはさまざまなためバルブ単体で今回どうだったから塩が生成したとはいいにくい。
きむら:2015年の会合までに観測を行う予定はあるか。
中村:金星に近づくときは予定している。太陽を通して通信するとき太陽大気を通る影響を調べるなども観測計画に含まれている。

朝日新聞たなか:透過による塩の生成は想定されていなかったのか。
稲谷:資料1の4-5ページ参照。CV-F以外にもさまざまな弁がある。シールをすり抜けていくのが透過。2種類のガスがどこで混じるか。
たなか:透過を想定しなくてもうまくいっていたということか。
稲谷:透過するほど酸化剤が来なかったか、大量に透過しなかったか。のぞみでも(これが不具合の原因ではないが)
バルブそのものはのぞみとあかつきで使った。外国でいくつかの宇宙機で使われた。そこから透過の不具合は報告されていない。ただ運用時間の違いなどさまざまな条件を考えなければならない。
一般に透過は少ないと考えられているのはバルブの内部構造がすべて開示されるかがさまざまであることもある。
たなか:今後はDB化していくと
稲谷:これまでの知見から防げたかどうかはなんともいえない

NVSさいとう:太陽フレアの影響は
中村:すごくドキドキしたが幸い大丈夫だった。
さいとう:磁気圏を回っている宇宙機より一般的に影響が大きい?
中村:大きなフレアが出たときは磁気圏が小さくなり地球近傍でも影響が出ることもある。必ずしも惑星探査機が不利であるとは限らない。ただ違う影響を受ける。
さいとう:フレアに備える姿勢などはあるのか
中村:危なそうな素子を守るためにこの姿勢を取るなどはある。

NHKはるの:今後の抱負を。
中村:みなさんの期待を担って打ち上げさせていただいた衛星が時間がかかるとはいえ軌道に入れる可能性が出てきたことはうれしい。サイエンス的にも国民の皆さんの期待にこたえるという意味でも。国民の皆さんにはここまで支援をしていただいて心から感謝している。

配付資料

※2月1日追記:以下のJAXAサイトに掲載されました。PDFは概観に不適と思うので、以下のスキャンはこのまま掲載しておきます

f:id:Imamura:20120201011349j:plainf:id:Imamura:20120201011350j:plainf:id:Imamura:20120201011351j:plainf:id:Imamura:20120201011352j:plainf:id:Imamura:20120201011353j:plainf:id:Imamura:20120201011354j:plainf:id:Imamura:20120201011355j:plainf:id:Imamura:20120201011356j:plainf:id:Imamura:20120201011357j:plainf:id:Imamura:20120201011358j:plainf:id:Imamura:20120201011359j:plainf:id:Imamura:20120201011400j:plainf:id:Imamura:20120201011401j:plainf:id:Imamura:20120201011402j:plainf:id:Imamura:20120201011403j:plainf:id:Imamura:20120201011404j:plainf:id:Imamura:20120201011405j:plainf:id:Imamura:20120201011406j:plain

2012-01-18

サイドバーに記事一覧へのリンクを追加

ということで、なかなか追加されない記事一覧へのリンクを作ることにした。記事一覧のURLは「{ブログのURL}/archive」だから、入力内容はとりあえず簡単にこんな感じで。

<a href="http://ima.hatenablog.jp/archive">記事一覧</a>

サイドバーにリンクが追加された。しかしリンク先を見てみるとこれですよ。

f:id:Imamura:20120118214019p:plain

2012年に入ってからの記事しか一覧されないという謎の仕様。しかたなくこうした。

<a href="http://ima.hatenablog.jp/archive">2012年記事一覧</a>

追記

この記事を教えてもらった。

「?year=yyyy」というパラメータを使えるとのこと。じゃあこうしよう。

<ul>
<li><a href="http://ima.hatenablog.jp/archive">今年の記事一覧</a>
<li><a href="http://ima.hatenablog.jp/archive?year=2011">2011年記事一覧</a>
</ul>

これで年ごとの記事一覧にリンクできた。(ありがとうございました)

でも各ユーザーがこういうことをしなくてもいいように、はてなダイアリーのcalendarモジュールのようなものを早く実装してほしいなあ。(フィードバック済み)