はてなブログライターを試してみる

(以下は「はてなブログライター」で投稿しようとした内容)

以前からときどき「google:はてなブログ はてダラ」を検索していて今回ついにヒットした。

これだ。すばらしい。さっそくダウンロードした。rubyはインストールされているからatomutilをインストール。

gem install atomutil

Macでは「sudo gem install atomutil」→Macのアカウントのパスワードを入力)

これで使えるようになった。このエントリはさっそく「はてなブログライター」を試してみているところ。いったんここでアップしてみよう。

ダメだった。

ruby hbw.rb new」で生成されるテキストファイルがShift_JISだった。UTF-8に変更して保存。

(追記:生成されたテキストファイルに日本語が含まれていなかったためにデフォルトのテキストエンコードで読み込まれたようだ。v0.5で変更された→「fix: Mac, Windows で動作しない #1 · rnanba/HatenaBlogWriter@a98353e」https://github.com/rnanba/HatenaBlogWriter/commit/a98353ee650719faa1bba9a031c4683138bddfa7

またダメだった。

C:\hbw>hbw.rb
新規エントリファイルが 1 件あります。
C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:118:in `match': invalid byte sequence in Windows-31J (ArgumentError)
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:118:in `block in parse_file'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:115:in `each_line'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:115:in `parse_file'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:106:in `initialize'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:228:in `new'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:228:in `post'
        from C:/hbw/hbw.rb:109:in `block in<main>'
        from C:/hbw/hbw.rb:105:in `each'
        from C:/hbw/hbw.rb:105:in `<main>'

「invalid byte sequence in Windows-31J (ArgumentError)」は文字コードのエラーみたい。生成されたテキストファイルの文字コードは確かにUTF-8なんだけれど。(複数のテキストエディタで確認)

Macだとエラーメッセージが違う。

mymac:hbw$ ruby hbw.rb
新規エントリファイルが 1 件あります。
/Library/Ruby/Gems/2.0.0/gems/atomutil-0.1.4/lib/atomutil.rb:1523:in `block in get_contents_except_resources': Failed to get contents. 404 (Atompub::RequestError)
	from /System/Library/Frameworks/Ruby.framework/Versions/2.0/usr/lib/ruby/2.0.0/net/http.rb:852:in `start'
	from /System/Library/Frameworks/Ruby.framework/Versions/2.0/usr/lib/ruby/2.0.0/net/http.rb:582:in `start'
	from /Library/Ruby/Gems/2.0.0/gems/atomutil-0.1.4/lib/atomutil.rb:1517:in `get_contents_except_resources'
	from /Library/Ruby/Gems/2.0.0/gems/atomutil-0.1.4/lib/atomutil.rb:1350:in `get_service'
	from /Users/hoge/hbw/HatenaBlogWriter.rb:216:in `ensure_get_service'
	from /Users/hoge/hbw/HatenaBlogWriter.rb:236:in `post'
	from hbw.rb:109:in `block in <main>'
	from hbw.rb:105:in `each'
	from hbw.rb:105:in `<main>'

Windows/Macとも「ruby hbw.rb post 2017-06-06_01.txt」でも同じエラーになる。「ruby hbw.rb check」は動作する。

はてなブログライターでの投稿はいったんあきらめ、ブラウザから直接投稿しよう。

ところで「はてなブログライター」は長いので、「はてダラ」のような略称を考えたい。ここはやっぱり「はてブラ」ですよね?

追記

Windowsのほうはすかさず対応していただきました。ありがとうございます。

この追記は更新されたはてブラで投稿できるでしょうか?

→やっぱりダメでした。新しいエラーメッセージは以下です。

C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:933:in `connect_nonblock': SSL_connect returned=1 errno=0 state=SSLv3 read server certificate B: certificate verify failed (OpenSSL::SSL::SSLError)
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:933:in `connect'
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:863:in `do_start'
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:852:in `start'
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:584:in `start'
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/gems/2.3.0/gems/atomutil-0.1.4/lib/atomutil.rb:1517:in `get_contents_except_resources'
        from C:/Ruby23-x64/lib/ruby/gems/2.3.0/gems/atomutil-0.1.4/lib/atomutil.rb:1350:in `get_service'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:222:in `ensure_get_service'
        from C:/hbw/HatenaBlogWriter.rb:242:in `post'
        from C:/hbw/hbw.rb:111:in `block in <main>'
        from C:/hbw/hbw.rb:107:in `each'
        from C:/hbw/hbw.rb:107:in `<main>'

1行目のエラーメッセージを検索して以下を発見。

「システムの詳細設定」から環境変数SSL_CERT_FILE」に「cacert.pem」のフルパスを設定するも変わりませんでした。

なおWindows(8.1)で使っているテキストエディタWZ Editor 5.02Dです。rubyのバージョンは「ruby 2.3.0p0 (2015-12-25 revision 53290) [x64-mingw32]」でした。

Mac(10.11.6)はテキストエディタがmi 2.1.12r5、rubyは「ruby 2.0.0p648 (2015-12-16 revision 53162) [universal.x86_64-darwin15]」です。

ここでいったんブラウザから更新します。

追記2

Windows/Macともできました!

Windows

「システムの詳細設定」から「ユーザー環境変数」への環境変数の追加後、コマンドプロンプトを起動し直すのを忘れていました! 失礼しました。

コマンドプロンプトから「set SSL_CERT_FILE=C:\hbw\cacert.pem」といった指定をする方法では、コマンドプロンプトを開き直したら環境変数も指定し直す必要があります。

tips:
コマンドプロンプトから「SET S[Enter]」で、Sで始まる現在の環境変数がアルファベット順に表示されます。

Mac

config.yml で blog_domain の値をあり得ない値に設定すると同じエラーが再現しました。config.yml の設定を(改行コード等も)確認してみてください。

「はてなブログライター」が Mac/Windows で動かない(追記あり) - 児童小銃

「blog_domain: ima.hatenablog.jp」と指定するところを「blog_domain: http://ima.hatenablog.jp/」になっていました。失礼しました。

これでひとまず、テキストファイルからはてなブログを更新できるようになりました。ありがとうございます>id:rnaさん

あとは1つのテキストファイルから更新分を切り出す「はてダラスプリッタ」を使えるようになって、はてなブログ長年日記の閲覧機能が追加されれば、自分としてははてなブログを今のはてなダイアリーと同じように更新/利用できるようになります。(長年日記の要望はフィードバック済み)

はてなブログライターを試してみる2

こちらははてなブログライターのテストです。(できました!)

H3ロケットに関する記者説明会

日時

  • 2016年7月20日10:30~

登壇者

(image credit:JAXA

  • JAXA 第一宇宙技術部門 H3プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 岡田匡史(おかだ まさし)
  • サブマネージャ 有田誠(ありた まこと)

配付資料PDF

H3ロケットに関する記者説明会 | ファン!ファン!JAXA!」(http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/detail/8034.html)より

中継録画

2:20くらいに始まります

H3ロケットについて

H3ロケット基本設計結果について

岡田:私はあがり症で、今日は演台を用意していただいた。
昨年7月8日、基本設計開始について記者説明会。それから1年間、各メーカと基本設計を進めてきた。今日はその結果をお知らせできる。
1年前は今日ここに立てるか不安もあったがなんとかやってこれた。
基本設計はロケットの設計にとても重要。家でいえば間取り図(コンセプト)ができてどんな道具をそこに並べるか、寸法や配置をどうするか決める。
このあと詳細設計に入っていく。家でいえばおさまる道具を配置していく。
ロケットも同様でアビオニクスなど機能を定義。
大きな試験をしていないため山場はこれから。

ここからの説明では、初めての方もいらっしゃると思うので前回と重複するところもある件ご了解を。

2014年5月24日だいち2号打上げ

この写真が大好き。種子島は世界一美しい射場と言われる。
仕事に疲れるとこの写真を出してぼんやり眺めたりする。

「日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ。」

H3ロケットのキーメッセージを考えた。「技術」はかなり広い意味でとらえてほしい。技といったニュアンスを含む。

リード文も加えた。宇宙輸送という言葉は一般にはなじみがないと思う。そのイメージをふくらませていただきたいと考えた。

世界最高水準の信頼性

H-IIAロケットは世界最高水準の信頼性。30機中29機成功。96.6%。オンタイム打ち上げについては90%を超えて群を抜いている。

基幹ロケットで輸送した宇宙機の一例


基幹ロケットの課題

よいロケットならそのまま使えばいいのかというとそうではない。課題もある。
20年前のものを使い続けるわけにはいかない。

  • 衛星の大型化:H-IIAではサイズが合わなくなってきている
  • 国際的な価格競争:海外で低コストなロケットが出てきている
  • 設備の老朽化:設備が古くなれば手間がかかる
  • 開発機械の不足:ロケットの部分的な開発はこれまでも取り組んでいるがフル開発はない。コンセプトから考える機会がない。
  • 打ち上げ機数の不足:

H-IIAと世界のロケット

このあたりは飛ばして…

現在運用中のロケット


将来運用予定のロケット


ロケット技術の継承


新型ロケットが目指す世界

インフラの維持費、政府やJAXAのミッションに使う予算を減らしていくと維持できなくなる

「日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ。」

次のリード文。

H3ロケットの特長

日本の優れた技術を集めて使うことが大事。

  • 柔軟性
  • 高信頼性
  • 低価格

注文がなくても淡々と作るライン生産(今まではタクト生産)

H3ロケットのシステム概要

H3にはSRBのないバージョンがある。強いコアロケットに、必要な能力に応じてSRBを追加。

フェアリングは大型衛星を載せられるよう大型化。

2段はH-IIA/Bの改良型。燃焼時間を長く、寿命を延ばす。

SRBの組み付けは結合・分離機構を簡素化。

1段エンジンは新規開発のLE-9。3基ないし2基の切り替え型。

開発体制

H3プロジェクトチームはJAXA。プライムコントラクタは三菱でロケットシステム全体をまとめる。

開発そのものは別の企業、インテグレーションは三菱重工の役割。

基本設計結果

20年間の運用、年間6機の打ち上げが可能であることを条件に基本設計を進めてきた。

H3-30S(一番シンプルなシングルスティック)で太陽同期軌道(高度500km)へ4トン以上、約50億円で上げられるようにする

静止トランスファ軌道GTO)への打上げ能力

機体のバリエーションはH3-30S、32L、24Lなど。

1桁目は1段目エンジンの数、2桁目はSRBの数、3文字目はフェアリングの長さ(S/L)。30Sは1段目エンジン3基、SRBなし、短いフェアリング

右側は需要予測のデータ(2社の推定が異なる)

機体諸元

PAFは衛星を結合する継手のようなもの。

LE-9はLE-7Aの1.4倍

カスタマ・インタフェース

ロングフェアリングはかなり大きいサイズ。フェアリング包絡域は世界最大級。

第1段エンジン(LE-9)基本仕様

ここ1年はパーツごとの基礎的な試験を行ってきた。

実機型エンジンは実際に飛ぶのではなくエンジニアリングモデル。技術試験用モデルということ。

エキスパンダブリードサイクルは予備の燃焼室が不要になる。比推力は落ちるがロケット全体でカバー。

システムの圧力を下げることで安全性向上、技術的にも容易になる。

バルブはヘリウム駆動から電動へ。

固体ロケットブースタ(SRB-3)基本仕様

コア機体との取り付け部をシンプルに。おそらく種子島での取り付け作業時間はたぶん半分以下になるだろう。
H-IIAのストラットは電柱くらいの大きさがあった。

ノズルは固定式にして簡素化。

現在各種の要素試験を終え詳細設計に入っている。

射点系施設設備 基本構想

発射地点は第2射座を改修して使用。

新移動発射台(ML)

ロケットの立つ位置が変わる。今は発射台の上に立っているが、新しいのは発射台の真ん中まで刺さっており横から指示棒で支えている。ごちゃごちゃしたところの打ち上げ後の修繕がなくなり楽になる。

イプシロンロケットとのシナジー

イプシロンはノズルが可動式、ここは新規開発。そのほか共通化を検討中。

コスト半減への取り組み

基本設計での時間はまだ半ば。考え方としては設計・製造・運用のあらゆる面を見直す。

部品を買う、作る、運用するといった側面からコスト削減に取り組んでいる。

システム構成の簡素化の例


低コストの製造・運用コンセプトの作り込み例

ロケットを1年で作るとすると最初の4か月で部品を取り付け。それを組み立てて点検・出荷。3つのセクションに区切って順繰りに進め、ロケットの工場がいつもロケットで満たされた状態になる。人も常に動くようになる。効率的な生産。

(3)はモジュール化と機体バリエーション増加の関係。あるところまでエンジン3基形態で作り途中で2基形態に変えるなどを検討中

低コストの製造・運用コンセプトの作り込み例(2)


目指す運用コンセプト

「大幅に短縮」はそれぞれ半分くらいに。

自分でこれ(H3がずらりと並ぶ図)を描いていて震えがきた。

4.プロジェクト計画


開発スケジュール

現在基本設計が終わったところ。

エンジンやSRBはそれぞれのペースで進んでいる。「終わりました」はかなり上位のレベルでひと区切りということ。

詳細設計に入っており来年半ばにはCDR(詳細設計の審査)に入り、物作り、試験に持ち込みたい。

実機の一部を使い地上相互試験。実際の打ち上げさながらの試験。

試験機1号機は2020年度、2号機は2021年度を狙う。

今後の予定


日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ。


質疑応答(41:45くらいから)

NHKすずき:基本設計と詳細設計の違いについて。基本設計でなにが固まったのか。詳細設計に入ったというのは具体的に今後何をするのか

岡田:説明しづらいが…詳細設計はひとつひとつの機器を設計して図面を描くこと。基本設計はその手前、詳細設計ができる状態にする。機器に役割や配置を与える。それで環境条件なども決まる。
機器への要求や機器そのものの設計条件が固まった状況が「基本設計の完了」。
それぞれの機器の役割を決めるだけでは基本設計は終わらない。機器が与えられた機能を実現できるかを見る。
いま固まっているのは機器に対して厳密な、詳細設計ができるところまで追い込んだということ。

読売新聞ちの:H3の開発目標は打ち上げ価格の半額化。シングルスティック、年間6機の条件でなければ実現できないものか

岡田:年間3機4機が定常的に続くようだと50億は無理だろう。今までとはまったく違う世界を考えなければならない。
状況を常にウォッチしながら進めていく。

ちの:目標の半額というより、半額以上ということか。シングル、年6機という条件が整って初めて50億になるのか

岡田:機体が大きくなっていけば値段も上がるのが当然で、市場とのバランスで考える。

ちの:シングルスティックで打ち上げる本数の割合はどの程度を見込んでいるか

岡田:1/3強ではないか。

時事通信かんだ:機体バリエーションについて「22S」と「32L」の違いが小さく見える。なぜこのバリエーションがあるのか。バリエーションを増やしすぎないのがよいように思うが

岡田:すばらしい質問。ロケットの性能は分離したものをどこに落下させるか、どこで追尾するかなどの条件でも決まる。
機体のバリエーションはなるべく減らした方がコストは減る方向に行く。一方でコストへの影響が少ない範囲ならバリエーションを多く持っていたほうがよいことも。
22Sでぎりぎり打ち上げられないから24Lにとなるとコストが一気に上がってしまう。
32Lの引き合いが少なければプライオリティを落とすこともあるかもしれない。

かんだ:現在の射場設備で2機同時整備などは可能なのか

岡田:可能です。整備期間を短縮している。今までの半分くらいの期間で整備できる。VABにいる時間はぐっと短くなる。
年間の打ち上げがもっと増えてきたときのために発展性を考えておくのがよいかも。
VABにひとつ空きはあるので将来利用することになるかも。

フリーランス村沢:試験機1号機のペイロード

岡田:宇宙基本計画に沿って調整する。いま考えているのは先進レーダ衛星。

読売新聞さいとう:昨年のH-IIA29号機で2段目を再々着火したがH3は

岡田:標準搭載機能です。技術を積み上げて使うのがロケットの開発の姿。

sorae大貫:(1)HTV-Xが2021年に上がるとのことでH-IIBロケットの第2段をHTV-X向けに改修するそうだがそれをH3の標準にするのか。(2)「ひとみ2」の打ち上げは2020年とある。打ち上げ直しでコストを下げたいだろう。これをH3で打ち上げるのか

有田:HTV-XについてはH3の標準仕様で打ち上げ可能。特別なバリエーションは用意しない。インターフェースの直径がだいぶ大きいのでそこだけは開発が必要。ロケット本体はとくに変えない。

岡田:ひとみ2を搭載するのは技術的には可能。H-IIAとH3は技術的にはコンパチ。打ち上げ計画はこれからなので今はなんとも申し上げられない。

宇宙作家クラブ松浦:30Sの打ち上げで太陽同期軌道へ4トンとあるがどんな衛星を想定しているか。種子島からはドッグレッグ(途中で方向を変える)打ち上げが必要で不利だがそれを小さくするようなこと(種子島沿岸の用地買収など)は考えているか

岡田:ほぼ従来と同じ考え方。今までと同じ条件で上げられる。

松浦:すると現行のH-IIAと同様、低軌道10トンを30Sで実現できるか

岡田:H3はドンガラは大きいのだが基本能力はH-IIAの202からひと回り落ちる能力なので少し落ちるのでは

松浦:宇宙輸送系の中でアッパーステージが重要という印象を持っている。中国は新しいアッパーステージを試験している。アメリカのバルカンは新エンジンを開発中。日本ではHTV-Xの話が出てきているがアッパーステージ、地球低軌道から軌道間輸送を担うエンジンの開発は考えているか

岡田:軌道間輸送というならHTV-Xの話かなと。H3では再々着火ができるのでその芸当の範囲で、たとえば将来的には静止軌道への直接投入(2段で)などもメリットがあれば考えてもよいかもしれないが現在のところ具体的な計画はない。

産経新聞くさか:打ち上げ間隔について。打ち上げ間隔が2か月で整備が1か月というのはどういうことか。組み立てや打ち上げ準備に1か月となればがんばれば年間12機ということになるのか。今まででも最短53日という記録がある。打ち上げ間隔が2か月というのはそれとあまり変わらないのでは

岡田:年間6機は整備期間だけで決まるものではない目安。H-IIAのアタマからカウントダウンまでが53日というのが最短記録。

組み立て~カウントダウンと、打ち上げ後の補修や点検がそれぞれだいたい同じ期間。53日の間隔が半分になる。
製造設備などでも決まってくるのでひとまず年間6機とし、運用しながら調整していく。

有田:28ページ目を見ていると思う。現状のH-IIAの姿を大幅に短縮して組み立てを0.5か月などとする。
打ち上げ間隔は最短で1か月にできるが単純に12か月に12本とはいかないのが現状。

岡田:打ち上げ間隔が2か月になるわけではなく最短1か月になる。詰めて打ち上げることも可能になる。

くさか:打ち上げるのが年6機でも、お客さんの要望に合わせて前後できるということか

岡田:その通り。一方工場では淡々と作り続ける。

くさか:VABをひとつ休止するのは運用費を下げるためか

岡田:その通り。

くさか:繁盛してきたらもう一つを使うということも?

岡田:はい。そうなってくる日を願っています。

くさか:H3で第2射点を使うのはなぜか

有田:第2射点はH-IIAの増強型向けに建設した。今はここからH-IIBを打っている。H3に対応できるのが第2射点。

くさか:SRBのノズルの首振りをやめるというのはやめて大丈夫なのか。今までなぜ首振りをしているのか

有田:機能を集中させてコスト削減したい。LE-9の首の振り幅を広げることで対応。

NHKみずの:メインエンジンとSRBの関係。固体ロケットを減らせばコストダウンとのことだが今までその形態がなかったのはメインエンジンが1つしかなかったから? 2つの役割の違いを知りたい

岡田:補助ロケットは力持ち。しかし性能は液体ロケット、特に水素ロケットと比べると落ちるので補助ロケットを大きくすればいいというものではない。シングルスティックがトータルコストが一番安いのでその形態を設けた。50億を目標にしたとき1段目は液体エンジン3基の構成が一番よかった。
LE-9は推力が大きい割にコストを抑えることができた。

みずの:メインエンジンを3基から2基にするときどうするのか。

岡田:2基のときエンジンがロケットの中心から偏ったりはしない。エンジンをつけられる構造を3基から2基に変えるような感じ。

みずの:年間6機は海外から何機とってくることで実現か。H-IIAはいつフェードアウトするか

有田:並行運用期間は2022年までの3年間と考えている。事業の件は詳しくは三菱重工に問い合わせてほしいが宇宙基本計画に記されている政府衛星だけで年6機は確かに埋まらない。足りない分は商業衛星を取っていくことをベースに三菱重工で考えている。

岡田:宇宙基本計画の政府衛星は、ならすと年間3機のペース。残りは商業衛星を受注しなければならない。

日経新聞はなふさ:24Lの価格と打ち上げ能力、また需要は

岡田:価格は商業衛星の受注との兼ね合いがあり申し上げづらい。打ち上げ能力としては6.5トン以上を目指す(16ページ)。7トンに届くかどうかという能力が出る。

岡田:価格は同程度の能力が出るH-IIBロケットと比べれば半減かな?

有田:打ち上げ能力は24LのほうがH-IIBより大きい。ターゲットとしてはそのあたりかなと。ともかく商業衛星を受注できる価格にしたい。

はなふさ:30Sの打ち上げ機数は全体の1/3とのことだったが24Lは

有田:24Lだと1/3強くらいの打ち上げ。

岡田:24Lはかなり売れ筋だと思っている。

はなふさ:H3の開発には何社くらい関わるのか。H-IIA/Bに比べてどうか

岡田:1年半後にお答えできるだろう。三菱重工が選定中。相当広い視野で探している。

共同通信ひろえ:18ページのカスタマ・インターフェースについて。8ページでは将来運用予定のロケットとしてバルカンやアンガラがあるが、それと比較してもH3は世界最高水準の包絡域、環境条件といえるのか

岡田:新しいロケットの情報がまだないのでなんともいえない。それらが極端によくなるということはないだろう。新しいロケットのユーザーマニュアルが出てきたら評価する。現状は世界最高水準ということ。

NVSかねこ:34Lという構成があってもよさそうだが可能性はあるのか

岡田:34Lは24Lと能力的に変わらないという計算結果。エンジン1基分もったいないのでバリエーションからは外した。

かねこ:1段エンジンの設計に専念するため2段目は改良にとどめたとあったが今後2段目を開発するのか

岡田:H3は20年かそれ以上使うロケット。発展性という考え方をとっている。こういうふうにするともっと能力が上がるとかバリエーションなど使いやすくなるというのが出てくるかもしれない。ただロケットの開発は大変なので空想の世界。

産経新聞くさか:12ページ。高信頼性開発手法について詳しく

岡田:話すと長くなるがロケットエンジンは開発リスクが大きい。これまでは燃焼試験をして初めていろいろなことがわかるという設計手法をとらざるを得なかった。技術ハードルが高いところへ挑戦してきたからというのもある。大きな手戻りの要素がある開発のしかた。
LE-9はそれを極力抑えるため、ロケットエンジンの動作を想像してどういうトラブルのモードがあるか徹底的に抽出する。燃焼室が割れるとか振動が大きいとか。それを全部洗い出して設計でつぶしていく。設計でわからないことは細かい要素試験をたくさん行いトラブルの芽を事前につぶしておいて、燃焼試験までに大きなリスクがないように仕上げる。
燃焼試験までにエンジンの信頼性がわかるようにする。これまでも小さな試験を積み上げてきた。システムでないとわからないことは燃焼試験で確認するということ。事前に細部の問題をつぶしていく。

日経サイエンスなかじま:この1年間で淡々と開発・設計が進んだのか、それとも大変なところがあったがなんとかオンスケジュールという状況なのか。どこが大変だったとかありますか

岡田:基本設計は大きな試験をしない。試験をしてこれはいけないという進み方ではない。重要な構成要素を決めていく1年間。開発コストや打ち上げ費の削減目標が高い制約の中で、本当にこの答えを選んでいいのかという悩みは数多くあった。
関係者が議論しながら作り上げてきた。期限内に仕上げられたのは事実ですが淡々とはしておらず苦労した。

(以上)

ダイアリーに書いてます

最近取材に出られていないので、読者の方向けにお知らせを。

はてなブログはサブとして使っていて、ふだんははてなダイアリーに書いています。

最近の記事は:

年末のダイアリーを今日アップしたりして遅れがひどいですが、ぼちぼち書いていって現在に追いつきたいと思っています。

さて、最近いろいろな人がはてなダイアリーからはてなブログへ引っ越していますね。でも自分は今のところ、はてなブログに引っ越すつもりはありません。ダイアリーは1つのテキストファイルから「はてダラ」と「はてダラスプリッタ」を使って更新しているからです。この方法だと過去のダイアリーを検索するのはテキストエディタの検索機能でできますし、すべての日記の一括置換も可能です。

はてなブログが同様のしくみで更新できるようになったら、こちらへの引っ越しを考えようと思っています。

あっあと、改行1つでp要素に囲んでくれる(br要素にしない)編集モードと、長年日記の閲覧機能も実装されないといけないな。どちらもだいぶ前にフィードバック済みですが、こうなると引っ越しはだいぶ先になりそうです。

基幹ロケット高度化に関する記者説明会

日時

  • 2015年10月30日14:30~

登壇者

(image credit:JAXA

  • JAXA 第一宇宙技術部門 基幹ロケット高度化プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 川上道生(かわかみ・みちお/写真右側)
  • 事業推進部 計画マネージャ 森有司(もり・ゆうじ/写真左側)

配付資料PDF

中継録画

※01:00くらいに始まります

本年11月24日に行いますH-IIAロケット29号機によるTelesat社の通信放送衛星Telestar12VANTAGEの打ち上げは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構JAXA)が行う基幹ロケット高度化プロジェクトで開発した技術のうち、静止衛星打ち上げ性能の向上に関する開発成果を用いて行われます。
打ち上げに先立ち、基幹ロケット高度化について、その目指す姿やシステム概要に関する説明を行います

基幹ロケット高度化に関する記者説明会 | ファン!ファン!JAXA!

解説動画

H-IIAロケット(高度化仕様)イメージCG

高度化仕様のロケットは、宇宙空間を長時間飛行(ロングコースト)し、エンジンに再々­着火できるように改良しています。このCGでは次の点などをご覧いただけます。

  • 太陽光によるロケット燃料の蒸発を少なくするため、液体水素タンク表面を白く塗る
  • 電子機器が太陽光により高温になるのを防ぐため、ロングコースト中、太陽光に対しロ­ケット機体の姿勢を垂直に保ち、機体をゆっくりと回転(バーベキューロール)させる
H-IIAロケット(高度化仕様)イメージCG - YouTube

H-IIAロケット(高度化仕様)軌道CG

このCGでは、静止軌道へ衛星を打ち上げるとき、それぞれの場合でロケットと人工衛星­がとる軌道を解説しています。

  • ロケットを赤道上から打ち上げ
  • 現行のH-IIA種子島から打ち上げ
  • 高度化仕様のH-IIA種子島から打ち上げ
H-IIAロケット(高度化仕様)軌道CG - YouTube

基幹ロケット高度化について(川上)

基幹ロケット高度化/H-IIAロケットのステップアップ

なにかのゴールを目指すのではなくひとつの理想型をということ

ロゴマークもある

目次


背景、目的

背景


世界最高水準の信頼性


H-IIAロケットの課題


課題とプロジェクトの取り組み


プロジェクトの開発項目


大型ロケット技術のステップアップ


高度化開発の3本柱(1)静止衛星打ち上げ性能の向上


静止衛星の打ち上げ


世界の打ち上げロケット


商業衛星の打ち上げ実績


静止衛星打ち上げ性能の向上(1)


静止衛星打ち上げ性能の向上(2)


静止衛星打ち上げ性能の向上(3)

動画で解説:H-IIAロケット(高度化仕様)軌道CG

このCGでは、静止軌道へ衛星を打ち上げるとき、それぞれの場合でロケットと人工衛星­がとる軌道を解説しています。

  • ロケットを赤道上から打ち上げ
  • 現行のH-IIA種子島から打ち上げ
  • 高度化仕様のH-IIA種子島から打ち上げ
H-IIAロケット(高度化仕様)軌道CG - YouTube
主要開発内容


長時間飛行技術の獲得


(1)機体システム熱制御


(2)液体水素タンク遮熱コーティング


(3)エンジン冷却機能の改良


(4)推進薬液面保持機能の改良


(5)搭載機器改良


2段エンジン再々着火技術


商業衛星打ち上げ実績とカバレッジの拡大


高度化開発の3本柱(2)衛星搭載環境の緩和


衛星搭載環境の緩和(1)

火工品で締め付けているバンドを切るのが従来方式。確実だが4000Gと大きな衝撃がかかる。世界的には2000G程度が現在の標準。

衛星搭載環境の緩和(2)


高度化開発の3本柱(3)地上レーダ不要化に向けた航法センサ開発


地上レーダ不要化に向けた航法センサ開発


H-IIAロケット29号機、30号機での計画


H-IIAロケット29号機、30号機での計画


H-IIAロケット29号機での計画(1)


H-IIAロケット29号機での計画(2)


H-IIAロケット29号機 2段機体VOSの様子


H-IIAロケット30号機の計画


おわりに


(参考)Telstar


(参考)静止軌道


質疑応答

日刊工業新聞とみい:「静止化増速量」とは

川上:ロケットから分離された衛星が静止軌道に入るために必要な増測量のこと。
分離時の速度と最終的な速度の差と思っていただければ。
速度の差が1,800m/sとあるのを減らした方が衛星に必要な燃料が少なくすむ。

とみい:今回の高度化で衛星の燃料はどのくらい減らせるのか

川上:概算ですが1,500/1,800くらい。制御用の燃料もあるが軌道投入用の燃料としては。

とみい:全体でも必要な燃料は減るのか

川上:その通り。

読売新聞とみやま:スライドの12ページでいうと1,830m/sを1,500m/sに減らした結果として衛星の寿命を数年増やせるのか

川上:その通り。

とみやま:衛星に搭載する燃料をどのくらい減らせるかは計算できるのでは

川上:衛星そのものの質量なども関係するので一概には。

とみやま:では1,500/1,830はなんの数字か

川上:推力と秒時。それにおいて推進薬を減らせる。

とみやま:今回はどのくらい減っているのか

川上:1,800を1,500にすると推進薬を減らせる。現在の衛星は1,500で大丈夫な設計になっているので、1,800必要なときどのくらいの推進薬が必要かは仮定の話になって答えづらい。

森:デルタVとして1,500m/sの推進薬を持つ衛星が最近出てきている静止衛星の標準。これは今までのH-IIAでは打ち上げられなかった。
デルタV1,500m/sを持つ衛星、現在の静止衛星の半分に対応できるようになるということ。

とみやま:エネルギーでいうと1,500/1,800という割合でいいのか

川上:加速度かける時間ということでよいかと。

とみやま:静止軌道に遷移するための燃料を減らせたということか

川上:その通り。

産経新聞くさか:高度化の開発期間と費用は。また高度化によって衛星を打ち上げたい側にとって打ち上げコストはどのくらい変化するのか

川上:本格的な開発が始まったのは平成23年から。開発費は92億円。打ち上げ価格は打ち上げ事業者さんに聞いてほしいというのが回答になる。

くさか:高度化で費用は増えるのか

川上:大きくは変わらない。増える部分もあるがコストダウンもしている。
ほぼ同水準といってよい。

くさか:打ち上げのGの低減について。今まで瞬時に大きな力を出せるからこそ火工品を使っていたとのことだが新方式にしたときなにが変化するのか

川上:火薬は便利なもので分離機構をコンパクトにできる。衝撃軽減でしくみが多少複雑になる。シンプルですむところは相変わらず火工品を使用。

くさか:今まで使われてきたのは大きな力を瞬時に与えられるからではない?

川上:結果的にそうなっていたということ。

時事通信かんだ:高度化によってカバレッジが増えたとのことだがそれによってアリアン念頭で作られていた衛星を打ち上げられるということか

川上:直接的には三菱重工さんがなさっているので聞いていただければ。これまでH-IIAで打ち上げることをハナから考えられなかった衛星を上げられるようになる。

かんだ:高度化の技術要素のうち、まったく初めてというものはあるか

川上:18ページからいくと、熱制御はいろいろやってきた。白色塗装もはやぶさ2(26号機)で実績がある。

エンジン冷却機能の改良は24号機、26号機で。液面保持の改良は初めて。大容量電池はH-IIAでは初めてだが電池自体の使用には実績がある。アンテナもH-IIBでの利用実績がある。スロットリングは実験的には実績がある。しずくのとき? H-IIAの2号機。
航法センサは新開発。

読売新聞ちの:H-IIAで初めて商業衛星を上げることになるが初の商業打ち上げで高度化するにあたって打ち上げ費用をディスカウントしているのか

川上:ロケットの打ち上げは実績が重視されるのが普通なのできちんとご説明してご理解いただいている。費用についてはJAXAは承知していない。

ちの:なにかあったら責任はJAXAが?

川上:打ち上げサービスはMHIが。高度化開発はJAXAで。

朝日新聞すどう:現行の衛星分離の近日点はどのくらいの高度か

川上:29号機では(32、33ページ)高度200キロあたりかと思う。

すどう:制御下にあるロケットとしては最も遠くへ行くことになるのか

川上:衛星と長時間、これほど長く一緒に飛ぶのは初めて。

すどう:従来打ち上げから30分ほどで成功会見だったがこれからは4~5時間あとになる?

川上:そうなるかと思う。

共同通信ひろえ:世界の静止衛星の半分程度を打ち上げられるようになるとのことだが具体的な数字を知りたい。どういう衛星が1,800m/sで今後どういう衛星が1,500m/sになるのか

川上:年間20機ほどの静止衛星が打ち上げられている。ファルコンは1,800m/sの打ち上げを実施している。
1,800m/sと1,500m/sで衛星の目的が違ったりはしない。寿命が異なるだけ。

ひろえ:地上施設の老朽化について

川上:(資料29ページ)ロケットの周囲や、追尾設備(種子島だけでなく小笠原などにもある)に更新費として億単位の費用がかかる。

森:長期的な費用も見ると建て替えという規模になり数十億円規模がかかるようになる。
種子島の射場設備はロケット固有。H-IIAH-IIBそれぞれに専用の設備が必要。一方、追尾設備はロケットの種類が変わっても仕様は大きく変わっていない。ものによってはH-Iの時代から使っているものもある。そのぶん老朽化更新が待ったなしになっている面もある。

ひろえ:ロケットの温度がどのくらい上がるようになるのか

川上:温度が上がらないような方策をとっている。なにもしないとどうなるかというのは答えにくい。

ひろえ:温度が上がって恐いのは

川上:温度の高さというより入熱が長時間あるので衛星に近いセンスでの制御が必要になってくる。

NVSさいとう:高度化が完成し2段目に適用するかはMHIの判断になると思う。高度化しない機体もオプションとして分かれるのか

川上:その通り。

さいとう:JAXAや日本で打ち上げる静止軌道や準天頂軌道への衛星は1,500m/sに合わせて作られるようになるのか。今後の衛星とのつながりは

川上:具体的なところは承知しないが従来1,800m/s相当の燃料を用意していたところ減らせるので幅が広がることを期待している。

森:(資料24ページ)1,800m/sで今後打ち上げるメリットとして202を使うとなると約4トン。

(…)約3トンに目減りする。1,500m/sですむとなれば搭載機器を増やせる。
選択肢の幅が広がることになる。

毎日新聞さいとう:高度化に一番貢献しているのはどの技術か

川上:どれもですというのが答えになる。ひとつとして不要な変化はない。

さいとう:一番難しかったのはどれか

川上:苦労したのはエンジンの開発になるかと思う。(資料23ページ)第2段エンジンの開発試験を参照。
これは実験的にH-IIの2号機で行ったことはあった。

さいとう:H-IIの2号機のあと何年間も開発を続けていたのか

川上:高度化開発にあたって集中的に開発した。

さいとう:資料24ページの図について。H-IIAで打ち上げている衛星の種類について
このページのタイトルは正しくは「商業衛星」ではなく「静止衛星」となるのか

川上:その通り。

(?):衛生環境を世界水準以上に緩和というが1000Gになるのか

川上:その通り。

(?):衝撃試験について

川上:(資料26ページ)衛星分離時のみならずフェアリング分離時などいろいろな衝撃があり、衛星分離の衝撃が大きいのでこのようになっている

(?):将来有人ロケットを作るにあたって、たとえばソユーズより快適といったことになるのか

森:将来どういう形で輸送系を発展させていくかはいろいろ議論があるが要素的な技術は発展させていきたい。

産経新聞くさか:24ページの図について確認。H-IIAの打ち上げ衛星も含まれているということは(今までH-IIAは商業衛星を打ち上げていないことから)「静止衛星」ということでよいのか

川上:その通り。

くさか:H-IIIで対応衛星のカバレッジの拡大については

森:H-IIIではデルタVが1,500m/sを基準に。全体の半分よりさらに大きなカバレッジを持つロケットを開発していきたい。

時事通信かんだ:航法安全について。信頼性が大事と思うが工夫は

川上:信頼性を確保するだけでなく複数の飛行機会で確認し確信を持てた段階で移行。
内部的に冗長系を持たせたり複合航法を利用したりして万全なシステムにする。

(以上)

小惑星探査機「はやぶさ2」地球スイングバイに関する記者説明会

開催日時

  • 2015年10月14日(水)14:00~

登壇者

中継録画

※01:10くらいに始まります

関連リンク

記者説明会

おかげさまで打ち上げから現在まで10か月強、順調に経過

スイングバイはひとつのマイルストーン

スイングバイの概要


(1)地球スイングバイの目的

2018年6~7月にリュウグウに到着

そのための軌道変更

(2)スイングバイ軌道

地球の公転速度は秒速30キロ

地上からはやぶさ2を見ると秒速10.3キロで移動して見える


(3)地球スイングバイに関する運用

緑の点で軌道修正(TCM)を行う

地球に対して奥行き方向の計測が従来

Delta-DOR観測は実運用では初実施

緑の楕円が従来手法のみ、赤い楕円がDelta-DOR観測も併用した観測による軌道決定

運用中唯一の日陰運用

スイングバイに関する予定

(1)概要


(2)地上望遠鏡による観測キャンペーン

地球最接近が午後7時7分ごろ、太平洋上空

明るさの予測は難しいがかなり暗く肉眼では無理、大きい望遠鏡でないと見られないだろう

探査機の面がどちらを向いているかによって明るさが変わる(SPE角を参考に)

「のぞみ」の明るさは15~16等、はやぶさ2も同程度かもしれない

(3)スイングバイの結果の公表と説明会について


参考:スイングバイの原理


スイングバイの様子を示す動画

質疑応答

NHKつちや:最接近とスイングバイは同じ時刻か

津田:スイングバイはポイントのことを言うわけではなく、軌道を曲げる運用そのもの。

つちや:日陰は最接近を中心に前後10分か

津田:その通り。はやぶさ2に光が当たらないので地上からは見えないだろう。

つちや:最大光度の予測は

吉川:予測は難しい。小惑星の計算式をあてはめると10等くらいと出るがあまり信憑性はない

つちや:はやぶさ2と地球の運動の関係について

津田:太陽側から太陽の反対側へ飛んでいく。なので日陰がある。はやぶさ2が地球に追いつく感じ。

産経新聞くさか:運用中の唯一の日陰について。日陰を経験するのが唯一なのか、バッテリーのみによる運用は初/唯一なのか

竹内:太陽電池パネルに光が当たらないことを指している。バッテリーのみの運用は初/唯一ではない。

くさか:Delta-DORはやぶさ2が初なのか

竹内:ボイジャーなどがすでに使っていた。このところの技術革新で精度が向上した。デジタル機器の一般化、GPS衛星が飛ぶようになったことなど。
「新手法である」というのはJAXAでということ。IKAROSで実験的に運用したことはある。

毎日新聞さいとう:軌道計算の上で日本の夜に観測できるようにしたのか

津田:そういう期待はあったが実際は違う。リュウグウに到着する最適な軌道を選んだ結果。

さいとう:スイングバイは月や惑星を使うとのことだが地球以外の星でということは考えなかったのか

津田:一般的には他天体を使うことはよくあるがリュウグウは近地球天体であり地球を使うのが都合がよい。

NVSさいとう:はやぶさのときと同様カメラのテスト撮影は

津田:計画としては入れたい。しかしあくまでスイングバイを成功させることが主目的なのでカメラが都合よく地球を向けられればの話。

共同通信ひろえ:はやぶさ2の面というのは太陽電池パドルということか

吉川:探査機の姿勢はわかっているが微妙な変化で明るさは大きく変わるため正確な予測は難しい。

ひろえ:「およそ10等」とは

吉川:探査機の形状を断面積と同じ大きさの小惑星(球)と仮定したときの明るさ。

ひろえ:スイングバイのときの運用はあるのか

津田:最接近時刻そのものの運用はない。その時刻にアンテナでトラッキングする予定はない。前後数時間に運用がある。スイングバイ前と後の探査機の状態がわかる。

ひろえ:マイルストーンとのことだが意気込みを

津田:マイルストーンとしては打ち上げ、イオンエンジン稼働に続く関門。はやぶさ2としては新しいチャレンジ(軌道運用)。
リュウグウに着くまでにはたくさんすることがある。はやぶさ2としては着実にすませることで道が開けていく。着実に進めたい。

NHK水野:軌道制御は12月何日何時に行うか。化学エンジンはいくつあるかと今までの稼働実績は

津田:TCMは3回、11月3日、11月26日、12月1日を予定。このとき12基ある化学エンジンを使う。軌道修正に使う方向の化学エンジンを使う。
軌道上での12基の噴射試験はすんでいる。
軌道修正の時刻は運用時間のまん中あたり。のちほどお答えしたい。

水野:TCMの時刻が確定するのはいつか。教えてもらえるのか

津田:まず精密な軌道計測、決定するのは前日または前々日。そのときこのくらい噴こうと決まる。事前にお知らせはする予定。
噴いている時間は数秒から長くて10秒程度。すでに正確なスイングバイ軌道に入っているのでそのくらいですむ。

水野:じゃあそんなに難しいものではない?

津田:難しくなくできましたということ。

赤旗新聞なかむら:スイングバイのこれまでの成功率

津田:回数はとても多くて正確に答えるのが難しい。日本はスイングバイの経験が豊富。月探査機「ひてん」、GEOTAILでは月と地球でたくさんスイングバイしている。世界で一位かどうかはわからないが何度も行っている。
「のぞみ」がパワードスイングバイスイングバイ時にスラスターを噴射する手法)に失敗したことはある。このときは噴き足りなかったので軌道の問題ではなくエンジン側の問題だった。

なかむら:スイングバイでの増速量をイオンエンジンで獲得しようとしたらどのくらいの噴射時間や燃料量が必要か

津田:イオンエンジン3基を全速で使うフルパワー運用で1年噴き続けないと獲得できない速度。必要な燃料が6割増しなどになり、探査機が重くなって打ち上げられなくなる。

なかむら:今回のスイングバイでの特徴は

津田:Delta-DORによる精密誘導。
また位置関係が特殊で、北から相当南へ抜ける。北半球から見えなくなるため南半球からの観測が重要。国際協力が重要になる。

なかむら:はやぶさ2は地球と同じ軌道面にあるのか

津田:このスイングバイをしてやっと太陽に対して軌道面は1度くらい変化するといった程度。
リュウグウの軌道系射角は5度程度、それに合わせて打ち上げているからスイングバイで5度変化するわけではない。

なかむら:地球とはやぶさ2の相対速度と距離は

津田:距離は2000万キロ、対地速度は秒速5.2キロで近づいてきている。

朝日新聞おくむら:スイングバイの意味合いについて。全体では2歩め3歩め、リュウグウへ行くイベントとしてはどうか

津田:はやぶさ2リュウグウを観測するだけが目的ではなく宇宙航行技術を磨くという目的もある。深宇宙航行の最先端技術を駆使しないと達成できない。そのひとつであるスイングバイを成功させることが必達事項。
航行技術を進化させるために重要なイベント。

おくむら:リュウグウへ行くために一番大きいイベントといえるか

津田:わたしのような軌道屋としては一番大きいがイオンエンジンも大事。今まで噴いた時間の10倍必要。

おくむら:IKAROSで実験的にDelta-DORを行ったとのことだが具体的には

竹内:Delta-DORのための機器はIKAROSにもあったが独立な系として実装、実験した。
これでうまくいくと確認できたため、はやぶさ2では本格的に運用することになった。

おくむら:IKAROSではDelta-DOR機器がなくてもよかったということか

竹内:新しい機器をいきなりこのような大型計画に載せるわけにはいかないためIKAROSで試験したということ。

おくむら:10等級の明るさの目安は。また大きな望遠鏡とは具体的にどのくらいなのか。市販の望遠鏡で可能か

吉川:10等級をわかりやすく説明するのは難しい。肉眼で見えるぎりぎりが6等級。みんなが知っている天体でというと…見えない天体は知られていないので難しい。
「のぞみ」を観測した望遠鏡は口径60センチ~80センチ。さらに長時間露光でやっとわかるというところ。
60センチはアマチュアの中でもプロ級でなければ無理。ご家庭で買うのは難しい価格。
またはやぶさ2は動きが速い。それに合わせて望遠鏡を動かすのもまた難しい。

読売新聞ふゆき:Delta-DORで使うアンテナは具体的には

竹内:ESAとは行わずNASAと協調。
資料の9ページ、キャンベラ、マドリッド、臼田などを組み合わせる。
天球面上の2点での関係が重要。天球上で南北と東西、なるべく直行する2点から観測することが望ましい。

ふゆき:地上観測の場合体感速度は

吉川:最接近時でも流れ星のようにさっと過ぎることはなく、1秒間に1度か2度程度。近づく手前は1秒間に数分程度だったりも。ただ望遠鏡で見ているとどんどん過ぎていく。

ニッポン放送はたなか:日本を通過する幅は具体的には

吉川:国内の場所によって異なる。
臼田は日本の中心と仮定すると資料13ページ、日没のあと19時まえまで観測できる。首都圏も臼田とそう変わらないだろう。
北海道の名寄石垣島についても図を作った。北海道が観測しやすい。

はたなか:いまのところ10か月のフライトは順調とのことだが感想を

津田:打ち上げ以来チェックアウト、イオンエンジン稼働ときてスイングバイにこぎつけた。これをうまくやらないといけないというイベントばかりだが今回もうまくやりたい。次はイオンエンジンの本格稼働、リュウグウへの接近と続く。
まずはスイングバイを着実に。

宇宙作家クラブ上坂:観測キャンペーンについて。どんな情報が提供されるか

吉川:テキストファイルで方位角、高度、赤経赤緯などの情報を提供したい。

日経サイエンスなかじま:南半球局での運用はもう始まっているのか

津田:まだ。スイングバイ直後から始まる。

なかじま:最接近が3100キロというのは理想の軌道なのか

津田:スイングバイ高度3100キロ前後というのは予定通り。実際は精密な軌道決定ごとにどうすればリュウグウに着けるかを再計算している。短い時は週1回、長くても月1回。
これから先も高度は若干変わると思うがその範囲も予想内。

なかじま:予定から若干変わるというのはなぜ

津田:たとえば、探査機に含まれている水分が打ち上げ後抜けていくとガスになり軌道を乱す。
探査機が光を受けてどう軌道が変わるかは、最初のうちはわからずに誤差が出やすい。飛んでいるうち姿勢ごとの変化がわかってくる。
そういう原因で変化する。

なかじま:運用の結果だんだん枯れていき精度が増すということ?

津田:最終的な観測精度の問題はあるがそこまでは精度は上がっていく

竹内:太陽光圧による軌道への影響はあるが太陽フレアによる太陽風は軌道への影響はない。

フリーランス喜多:あかつきとの運用の干渉をどう克服してきたか。またDelta-DOR観測はどのくらい膨大なデータを扱うか

津田:あかつきとアンテナの取り合いをしているが幸い運用時間が重なることはなく時間をずらしてシェアしている。これははやぶさ2の地球スイングバイまで続く。
スイングバイ後の12月7日にあかつきは金星周回軌道に投入され科学観測に入るが、このころはやぶさ2は南半球局しか使えない時期が5か月続くので運用が重なることはない。

竹内:Delta-DORで扱うデータは1観測1時間で数十GBから100GB程度。2局で行うからその倍。HDDが安くなっているので大変ではないが従来手法のデータ容量はキロバイト単位なので相当大きい。
海外局から数十Mbpsで一日かけて送ってもらったりする。

喜多:はやぶさの場合直径1キロ内を通過したと発表されたと思うが今回は180メートルの輪くぐりをするのか

竹内:噴射の精度もあるのでそのままスイングバイ精度にはつながらない。観測精度が上がったので以前より狭いところを通せるといえる。

喜多:180メートルの楕円というと陸上トラックくらいの範囲。そこを飛ぶといえるか

津田:今どこを飛んでいるかの計測精度はそのくらいだがスイングバイに必要な精度はそこまでではない。

NHKおかだ:Delta-DORによる精度向上は単純に倍数で考えてよいか(2キロが180メートルというのを10分の1などといえるか)

竹内:基本的にはその通り。

竹内:通常運用時の軌道推定は週1回。TCMのようなイベント時は観測回数を増やす。一番多い時は毎日くらいでTCM2とTCM3の間あたり。

毎日新聞さいとう:国際協力について。南半球局での運用が始まったりするとのことだがデータをもらうという形なのか、人が行ったりするのか

津田:今回は海外局ではやぶさ2の電波をトラッキングしてもらうということ。相模原の管制室と海外局をつないでダイレクトにデータをやり取りする。
管制室からはやぶさ2と通信する。

さいとう:リュウグウに到達するのを富士山でたとえたり竜宮城への道のりの中でのスイングバイの位置づけは

津田:ほかのメンバーは感じ方が違うかもしれないが、自分のイメージは打ち上げまでの行いがよかったので亀に認められて打ち上げることができた。スイングバイで海に入れた。海中ではエンジンをふかしてリュウグウへ行く。

NHKすずき:スイングバイアウトリーチ活動について

吉川:スイングバイ時の軌道を公開するのは決まっていてこれは準備ができしだい。
提供するデータははやぶさ2の位置情報が時系列で並んでいるだけで、軌道のことを知らないと扱えないかもしれないがそこは勉強していただいて、速度の変化など計算できる。
動画にしたりアプリにしていただくなど、天球のどの位置にはやぶさ2がいるかわかるといったものなどを想定している。
すでにいくつかアプリ化の要望をいただいていて活用してほしい。

宇宙作家クラブ松浦:スイングバイ時の情報公開について、できるだけ地球を撮影して早く公開してほしい。
初めて通過するターゲットとして観測したことがあったらなるべく当日に出してほしい。研究者からはレーザーレンジファインダで地球との距離を測りたいなどの声があった。

広報:できるだけ対応したい。

(以上)

小惑星探査機「はやぶさ2」の目指す小惑星1999JU3の名称決定に関する記者説明会

開催日時

  • 2015年10月5日16時~

登壇者


(image credit:JAXA

中継録画

※01:00くらいに始まります

関連リンク

配付資料PDF

発表


(image credit:JAXA

高柳:とりまとめ役の委員長です。はやぶさ2が目指す小惑星1999JU3の名称は「Ryugu」に決定しました。国際的に認められました。
選考結果はこの通りで、選考理由はプレスリリースにある通り。世代を超えて浦島太郎を思い出すだろうし最終的に残るのは玉手箱。開けると白い煙が出てくる。劇的な終わり方。はやぶさ2小惑星のサンプルを持ち帰る。きれいに持ち帰るのが大事。サンプルは太陽系が生まれつつあるころの資料が化石状態。いまの科学技術でサンプルを持ち帰ることが大事なミッション。そういう意味からも太陽系、生命の起源を探るのにぴったりであろうということ。
水を含むC型小惑星であること。Ryuguも水に関係がある。海と生命を探る意味でぴったり。
また大事なことは既存の小惑星の名前に類似していないこと。神話由来のいろいろな名前、「アマテラス」などもいろいろあったが今回は「Ryugu」が選ばれた。商標の面でも問題なし。
応募状況。選考委員として感じたのは館でも子供たちにいろいろ聞いた。委員長のような大役をおおせつかるとは思わなかった。締め切りギリギリでたくさん応募があった。いい名前を最後まで考えたのだろう。類似した名前も含む件数はプレスリリースを参照。
選考委員会のメンバーであるが、わたしは科学館勤め、渡部潤一先生は天文台。月尾さんは冒険家。

質疑応答

(聞き取れず):玉手箱は開けたあとにお爺さんになってしまう。これについて話はあったか

高柳:おじいさんにならない科学技術を今の日本は持っている。これがはやぶさ2の成功に関わるキーポイント。

津田:浦島太郎は自分はハッピーな話と思っている。玉手箱を開けることで生命の歴史に関する知見が発展、時計を進める前向きなイメージであろう。

吉川:玉手箱はキモである。はやぶさ2もコンテナというサンプル室がある。密閉度を強化してガスが漏れないようにしている。サンプルだけでなくサンプルから出たガスも採取する。
玉手箱で煙が広がるとお爺さんになるが今回はその煙からも生命の歴史を探る。

ニッポン放送はたなか:Ryuguの決定について感想など

津田:たいへんいい名前を選んでいただいた。はやぶさ2のプロジェクトチームとしては小惑星に我々自身がやっていて「行きたい」と思えるモチベーションにつながる名前を求めていた。期待以上の名前をつけていただいた。
イメージが多面的に広がるのがよい。水のイメージ、玉手箱。玉手箱はいい行いをしないともらえない。その意味でもミッションにプラスのイメージだろうか。ありがたい名前と感謝している。

吉川:つけ加えるとすると心配していたのは「イトカワ」のときは糸川英夫という伝説的な名前だった。今回は神話的な名前でないとIAUに通らないと思っていた。
昔話から選んでいただいてほっとした。IAUとのやりとりでは「一般的な名前では厳しい」という話だったのでよかった。

日経新聞やの:表記の関連。「Ryugu」は国内的にどう書くか。「リュウグウ」か「りゅうぐう」か。なぜ「Ryugu」なのか。

吉川:小惑星の名前は正式にはアルファベットで書くとIAUで決まっている。日本語表記はかなで問題ない。小惑星はカタカナで書くのが慣例。「リュウグウ」がよいだろう。

(聞き取れず):ほかにどんな名前が提案されたのか、どんな名前が最後まで残ったのか

高柳:「やまと」が多かった。日本の文化にとってはロマンがあるが国際的な名前としては「やまと」は戦艦に使われていたこともあり委員会で議論したが今回は「Ryugu」を採り上げた。

津田:7000件の応募の中で45件は少ないがこれで上位。みなさんいろいろな名前をつけていただいた。委員会では悩んだ。

(同):応募リストの公開は

津田:リスト自体を公開することは控えたい。

NVSさいとう:探査機の名前が「はやぶさ2」ということで鳥のハヤブサにかけた提案はあったかと思う。海にまつわる小惑星になったということでほかに「ウラシマ」などといった名前が挙がってくることはあるか

津田:はやぶさ2という名前は変えるつもりはない。「はやぶさ2」はRyuguとは結びつかないが小惑星名とミッション名ということで。

毎日新聞さいとう:名前の決定のされかたについて。マイナープラネットセンターはIAUとどういう関係にあるのか

吉川:名前はIAUの中にある名前を決める委員会で。MITの観測チームから「Ryugu」で提案してもらった。マイナープラネットセンターはIAUの下部組織。そこのサーキュラーに出た段階で正式決定となる。
IAUサーキュラーに本来なら9月末に出るようだが技術的なトラブルで今のところ出ていない。マイナープラネットセンターの別のページにはもう「Ryugu」と出ている。

さいとう:正式手続きを経て委員会で了承されていると言うことか

吉川:その通り。

さいとう:通常、審査に3か月かかるとのことだが今回早かったのは

吉川:審査に立ち入ることはできないので詳しいことはわからないが、審査に対してふさわしいか議論になるのだと思う。「Ryugu」には異論がなかったのでは。
はやぶさ2のミッションターゲットということは先方もよく知っている。だから早かったのかもしれない。これほど早いのは異例。

さいとう:応募では「やまと」が一番多かったのか

高柳:「アマテラス」が多かったがすでにある。「やまと」も比較的多かった。

日経やの:「はやぶさ」も戦闘機の名前だがどうなのか

高柳:いろいろな解釈がある。国際的な名称を選ぶときになぜ「Ryugu」を選んだかがMITのリニアに送られている。名前の理由を認めてもらう必要がある。
はやぶさは日本が打ち上げる探査機。国際的なOKが不要だった。
これからスイングバイが話題になるだろう。そのとき目的地に名前があるのはとてもよい。はやぶさ2にとってはさい先がよいスタートになった。

科学新聞社くわはた:8月31日までに募集があり委員会で話し合われ、今はもうIAUのリストに載っている。先方の審査は相当早かったのか

吉川:リニアチームに提案をお願いしたのは9月の半ばころ。おそらくすぐIAUに提案していただいたのではないか。IAUではそこですぐに審査が始まるが審査委員だけが見られるWebページで議論するらしい。委員皆さんすぐに見ていただいて決まったようだ。

くわはた:具体的な決定日は

吉川:IAUサーキュラーが発行されると日付が入る。それが正式な命名日となる。それが出ないと我々も正式な命名日はわからない。

NVSさいとう:現在地球スイングバイに向けてコースニングしていると思うが状況を知りたい。スイングバイ前に名称決定したことへの感想を

津田:はやぶさ2の地球スイングバイは12月。イオンエンジンの噴射は完了して計画通りの軌道に乗っている。現時点の距離は2000万キロ。秒速5キロ強で進行中。地球に近づくと位置や速度の測定精度が上がっていく。それによって軌道を微調整するのを11月に予定。今は測定と軌道計画の最中。
地球スイングバイが近づけばいろいろご報告できるだろう。そのとき「1999JU3」ではなく「リュウグウ」と言えるのは我々としては言いやすいし名前を知っていただく意味でもよいタイミングであった。
3か月かかると思っていたので締め切りからすぐにMITのリニアチームに提案したら予想以上に早く進んで感謝している。

毎日新聞永山:MITチームに提案したときの選考理由にプレスリリースから追加することはあるか

吉川:基本的にはリリースと同じ。IAUに提案してもらう文章、4行くらいをリニアチームのOKをもらった。

永山:その内容は

吉川:「Ryugu」という名前の由来、日本の昔話で海底にある場所へ行って帰ってきた。これがはやぶさ2のサンプルリターンと同じであるというような内容。

永山:一般の方は浦島太郎はめでたしめでたしではないという理解だと思う。津田さんがいい話と考える解釈とは

津田:年を取るのは悪いことではないと思っていて、時間を前に進めるということ。惑星科学や生命の歴史をひもとく歴史を前に進める。それがはやぶさ2の目的。
我々の知識が年を取るというふうに考えられたらと思う。

ニッポン放送はたなか:「Ryugu」は海外で「リュウグウ」と読めるのか、そのあたりでスペルを調整などしたか

吉川:我々としてはこの「Ryugu」がいいと思って提案した。リニアチームからは異論はなくこれでよいのだと思う。

毎日新聞さいとう:資料内、4~5ページに命名規則があるがこれはIAU内のものか

吉川:その通り。

さいとう:戦争に関係するものは100年経過後とあるが

高柳:選考委員ではこの規則をそれなりに考慮した。「やまと」ならその理由を説明しなければならずそこが難しいのではないかという議論があった。命名規則だけから「やまと」をリジェクトしたわけではない。

さいとう:浦島太郎の伝説はは国際的に有名なのか

津田:ちょっとわかりませんが、浦島太郎伝説は日本の神話にもとづいていてそれが民話に転じたものと認識している。日本の代表的な神話に由来しているといえるのでは。
世界中の人が知っていることが条件ではない。

高柳:日本の神話と説明しているのでそう理解されていると思う。

(聞き取れず):今後の成功に向けての抱負を

津田:チームにとってはたいへんやる気が出る、行きたくなる名前をつけていただいたので目の前の地球スイングバイを成功させ、無事リュウグウ方向へ向けていく。小惑星に行くまではイオンエンジンの噴射や光学探査などたくさんのハードルがある。ひとつひとつ進めていきたい。

吉川:今回のミッションはとても長い。リュウグウ到着は2018年夏。まずは到着しなければ。気を抜かず。壇上にあるおだんご、このくらいしかリュウグウのことはわかっていない。ぜひとも探査機が到着してもっと精密な形になることを期待している。


(image credit:JAXA

ライター喜多充成:リュウグウのマッピングについて。イトカワのときは由野台などつけていた。今回はどうなるか

津田:イメージしやすくなったといえばそうかもしれないがすべて竜宮城関係でつけるとは考えていない。

NVSさいとう:リュウグウに着いてから探査を1年半続けるが、これは適切か。イトカワのときは3か月しかなかったが

津田:はやぶさに比べたら今回は格段に長くなっている。今回は科学を重視するミッション。はやぶさは工学的ミッションだったのでとにかく行って帰ってくることが重要だった。科学者に言わせればもっと長くと思うかもしれないが1年半は適切と思う。
リュウグウに滞在できる期間は軌道力学的に決まってくる。少し長くとか少し短くといったことはできない。これより長い往復タイミング、短いタイミングを考慮して1年半が適切と考えた。

吉川:サイエンス的には1年半でも短いと言われてしまう。1年半をどう使って最大限の成果を得るかが悩ましいところ。

さいとう:着いてしまえばあっという間か

吉川:やりたいことがたくさんある。データの伝送に時間がかかる。リュウグウに長く残りたいがカプセルを手にするのが遅くならないようにしたい。その点でも1年半は適切と思う。

(以上)