ロケットまつり60「星に触れる男3」ありがとうございました

今回も大盛況でありがとうございました。

川口先生をお招きしたロケットまつりの第1回は昔の話が中心で、とうとうはやぶさが打ち上がらなかった(しかしそこがよかった)。

第2回は打ち上げ(2003年5月)から小惑星イトカワへの到着(2005年9月)まで進んだ。

今回は最初の短い通信途絶(2005年11月)から1か月間の行方不明と発見(2006年1月)、帰還を3年遅らせて復旧運用に入り地球へ向けて飛んでいくところまで(2008年)。

今回の話で個人的にツボだったところ:(聞き違いがあるかもしれません)

  • はやぶさが長期間の通信途絶に陥る前日(2005年12月7日)に、サンプル採取のプロジェクタイル(弾丸)が発射されていなかったことがわかった。判明があと1日遅れていれば、通信途絶の間の気持ちがずいぶん違っていただろう。
  • 火星探査機「のぞみ」の復旧運用時に初めて使われ、はやぶさでは機能として組み込まれたのが「1ビット通信」。通常の通信ができないときに使われ、非常に長い時間をかけてわずかな情報しか得られない。それでも質問のしかたなどを工夫することで、1回の通信で得られる情報が増えた。「高度な1ビット通信が可能になった」。
  • 1ビット通信や太陽光圧による姿勢制御など、トラブル時にやむなく用いられた技術はノウハウとなり、その後の宇宙機に反映されている。
  • イオンエンジンの中和器からキセノンガスを直接噴き出して姿勢制御する際、キセノンガスはまっすぐ出るのではなく渦を巻いて出てくる、そのため機体に回転する力が発生してなかなか難儀だった。
  • LGA(低利得アンテナ)での通信は8bps(!!)でありデータがなかなか落ちてこない。通信時に誤り訂正も行うため通信の実効速度はさらに落ちる。そこで誤り符号の訂正はさせず、生のデータを人が見て判断した。
  • はやぶさ2JAXA内では「はやツー」と呼ばれている。

次回は2つのイオンエンジンを組み合わせて1つにする、クロス運転のアイデアで窮地を脱する話からとなる。次回で地球帰還までたどり着くかもしれない。

追記:今回のロケットまつりについてアンケートを行っています。皆さんのご意見をぜひお聞かせください。

関連リンク

ひと通り読んでおくと、ロケットまつりをより楽しめると思います。