イプシロンロケットはJAXAが現在開発中の固体ロケットでこの夏に初打ち上げが予定されている。そのイプシロンロケットの本が毎日新聞社から出ていたのでAmazonで買ってみた。A5判フルカラー80ページ、税込み1000円。

- 作者: 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2013/03/29
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ところがこれ、内容はほぼ全部JAXAの機関誌「JAXA's」からの採録で、それ以外は2つの章がJAXAのWebに載ってるインタビュー。新規の内容はどうやら最後の2ページだけのようだった。中身を店頭で確認できていればまず買わなかった。
本の内容は以下の通り。
- 新型ロケットで実現する世界初のモバイル管制
- →JAXA|森田泰弘 新型ロケットで実現する世界初のモバイル管制(http://www.jaxa.jp/article/interview/vol58/
)
- 宇宙新時代を拓く新型固体ロケット
- JAXA's第18号(2008年2月1日)→PDFで読む
- 新しい日本の「良いロケット」
- JAXA's第11号(2006年12月1日)→PDFで読む
- 宇宙への窓を開いた半世紀
- JAXA's第46号(2012年9月1日)→PDFで読む
- ロケット開発の黎明期の熱き思いを未来へ
- →JAXA|秋葉鐐二郎 ロケット開発の黎明期の熱き思いを未来へ(http://www.jaxa.jp/article/interview/2013/vol77/
)
- 日本初の人工衛星「おおすみ」打ち上げから40周年
- JAXA's第35号(2010年12月1日)→PDFで読む
- ロケット打ち上げを支える「見えない仕事」
- JAXA's第45号(2012年7月1日)→PDFで読む※イプシロンロケットの本なのにH-IIA/Bロケットの話
- いざ!固体ロケットの聖地、内之浦へ
- 書き下ろしのもよう
ということで、この本だけの内容は最後の内之浦宇宙空間観測所の紹介しかないようだ。これで1000円か、いやそもそもこれに値段をつけて商品として売るのか、という気分。
もちろんイプシロンについての記事をまとめて読めるように抜粋している、その編集が大事なんだヨ、という意見はあるだろう。自分も編集者だから編集の大切さはよくわかっているつもりだ。
しかしそれならば堂々と、「『JAXA's』からの採録を中心に構成」と書誌情報にうたってほしい。それでわかる人(自分とか)は買わずにすみ、だまし討ちをされたようないやな気持ちにならずにすむだろう。
関連記事
- 今日のはてなブログ:イプシロンロケットに係る記者説明会(d:id:Imamura:20121029:epsilon
)