太陽観測衛星「ひので」のプロマネ、小杉先生が急逝

【元記事:太陽観測衛星「ひので」のプロマネ、小杉先生が急逝:d:id:manpukuya:20061127:kosugi

この9月、M-Vロケット7号機で打ち上げられた太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」のプロジェクトマネージャーである、小杉健郎先生が亡くなった。脳梗塞で倒れた2日後、昨日のことだったそうだ。

今年9月の打ち上げ成功後の記者会見で、小杉先生の表情はこれ以上はないほどに 晴れ晴れとしていた。「これからが本番だ」という喜びに満ちていた。明らかに先生は、全身全霊を SOLAR-B計画にかけておられた。

松浦晋也のL/D: 小杉健郎先生逝去

[写真:M-V 7号機/SOLAR-B打ち上げ成功記者会見にて]本当にその通りで、あの表情を内之浦で実際に見ることができたのは取材の大きな成果だった。

写真は、M-V 7号機/SOLAR-B打ち上げ成功記者会見にて。中央が小杉先生。なお会見の内容は「宇宙作家クラブ ニュース掲示板」の投稿番号1089、「記者会見第二部」(投稿日 2006年9月23日(土)10時32分 投稿者 松浦晋也)に。

このあと、わずか2カ月後にこんなことになるとは。先生の無念さを想像したり、それでも「ひので」を上げられたのだから、と考えたりする。

折しも今日、国立天文台が「ひので」の観測の成果をまた発表した。

「ひので」可視光望遠鏡は、これまで宇宙に打ち上げられた太陽観測望遠鏡としては最も分解能が高く、いわば、太陽を調べるための「顕微鏡」とも言える観測装置です。黒点よりもさらに小さな構造を詳しく調べることで、太陽表面で起こるダイナミックな現象の理解が可能となります。

記者発表: 「ひので」搭載可視光・磁場望遠鏡の初期成果

「顕微鏡」の性能はこのくらい。(以下、画像は国立天文台提供。クリックすると大きくなります)

ほかに、「黒点周囲のダイナミックな噴出現象」の動画は特に必見(→SOT_ca_061120_0715.mpg)。

こんな感じの画像がもりもり動いている。

太陽の表面から画像の上端までは2万キロとある。地球の直径は約1万2千キロ。地球の直径をほんの数分で移動するほどの超高速で、黒点から物質が吹き出ている。

太陽すごい。それを観測できる「ひので」もすごい。

小杉先生、これからは天から太陽と私たちを観測してください。