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『オテサーネク』(シュヴァンクマイエル映画祭)

【元記事:『オテサーネク』(シュヴァンクマイエル映画祭):d:id:manpukuya:20040720:svank

先週の日曜日(7月18日)に、イメージフォーラムで鑑賞。

自分でも意外なことに、イメージフォーラムへ行くのは初めてだ。上映作品の傾向が似ている(と思っている)ユーロスペースにはむしろよく行っている。

イメージフォーラムでは、チケットを買うと番号入りの整理券を渡される。この番号順に、5人ずつ入場するしくみ。ただその5人での順番は厳密ではないようで、「1番から5番の方」と呼ばれたときに4番の人が1番の人の前に入ることもありそうな感じだった(この手順、ミニシアターではだいたい共通だが、微妙に違うところもあるので詳しくメモ)。

そしてようやく地下の館内へ降りていき、席についてしばらくすると映画が始まった。劇場内は6分程度の入り。

どうしても子供が欲しい若い夫婦が、木の切り株を赤ん坊に見立てて養い始めると…という話。「オテサーネク」は、木の切り株が人のように動き始めるおとぎ話の主人公の名前。

映画のポスターで目玉焼きを舐めている女の子は、夫婦と同じアパートに住んでいて後半大活躍する。

シュワンクマイエルはいろいろな意味で「濃い」絵を作る人だ。登場人物の心境の描き込みがもう一つなせいか、「その人がそこでなぜそうするのか」がちょっと腑に落ちないところも感じた。でも食事の盛りつけやテレビのCMなど、ちょっとしたカットで雰囲気を作る(というかシュワンクマイエルらしい生理的嫌悪感を演出する)のはさすが。シュワンクマイエルの脳に2時間つき合わされるのは、慣れていないと気分が悪くなるかもしれない。でもそこがいい。