Amazonの電子書籍サービス、「Kindleストア」の日本でのサービスがようやく明日始まると発表があった。
- Amazon.co.jp: Kindleストア(
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/?docId=3077679326http://www.amazon.co.jp/kindle-store/b/?_encoding=UTF8&camp=1207&creative=8415&linkCode=shr&tag=manpukuya-22&node=2250738051) - Amazon「Kindle」を日本でも11月発売、「Kindleストア」は10月25日オープン -INTERNET Watch(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121024_568193.html)
覚えている限り、Kindleの日本ストアがオープンする時期についての最初の言及は下の記事で紹介したリンク先にあった。
- Kindle日本語ストアは11月オープン予定? - 今日の電子書籍記事リンク(d:id:Imamura+epub:20100903:p1)
電子書籍で出版する原稿を募集する告知で「第一期で審査に合格した作品は、11月にオープンする予定のKindle日本語ストアで順次販売されます」と書かれていた。
11月オープンだったのが10月オープンに早まったのなら「ようやく」でもないじゃない、と思うかもしれない。しかしよーく見てください。これは2010年の話なのだった。
2010年はKindleを日本から正規ルートで買えるようになった年でもある。「いよいよ日本でも電子書籍市場が立ち上がるのでは」ということで、何度目かの「電子書籍元年」と言われていた。このダイアリーとは別に「今日の電子書籍記事リンク」(d:id:Imamura+epub)を始めたりした。
しかしこの年、結局Kindleの日本ストアは始まらなかった。「今日の電子書籍記事リンク」は記事が増えすぎてまとめるのが大変になったのと、Kindleの日本ストアが始まらなかった落胆で、2010年の年末で更新を停止した。
2010年はiPadのほか、ソニーの「Reader」やシャープの「GALAPAGOS」が発売されたり、Jコミや「ビューン」がサービスインしたりしている。日経新聞の有料電子版が始まったのも2010年だ。
そのほか2010年の電子書籍業界の動きは以下にまとめられている。
- 【関連記事INDEX】 “電子書籍元年”の2010年を振り返る -INTERNET Watch(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/index/20101227_416904.html)
Kindleの日本ストアはその後、「いよいよ」「ようやく」「ついに」と何度か推測記事が出ても音沙汰はなく、なかなか始まらないまま2年が過ぎた。そしてKindleがアメリカで発売されてから5年。いよいよ、ようやく、ついに今日、日本でもAmazonが電子書籍サービスを始めると発表があったのだった。いやー、待ちました。長かった。
端末としての「Kindle」は4種類。
「Kindle Paperwhite」は電子ペーパーのモデル。
Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)
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「Kindle Fire」はカラー液晶のAndroidタブレット。
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Amazonからはこれらの専用端末のほか、iPhone版のKindleアプリや、パソコン用のKindleアプリなども出ていてアプリは無料で使える。いずれかのKindleやKindleアプリで途中まで電子書籍を読み、別の端末のKindleアプリで同じ電子書籍を開くと、先ほど読んだところから再開する。これがとても便利そうですばらしい。
でもKindleの電子ペーパー端末はしばらく買わない。楽天のKoboを買ったからではなくて、Kindleはフォントがちょっと好みではないから。
- Kindleの画面
- (「【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】Amazon「Kindle Paperwhite」(セットアップ編)〜日本語に完全対応したE Ink搭載Kindleの最新モデルから)
- Koboの画面(※行末の禁則処理や行間はスタイルシート次第なのでそこは参考として見てください)
Kindleのフォントはちょっとがちゃがちゃしていて読みづらいと感じる。Koboのモリサワ(リュウミン)フォントは商業印刷にも使われている高品質なフォントで、レンダリングがきれいなこともあってなかなかいい感じ(※個人の感想です)。
ところで、Kindle PaperwhiteもKoboも画面サイズは6インチ。これは文庫本の文字がある領域(版面:はんづらといいます)と同じ程度の広さだ。
KindleもKoboもまだこれから
さて、待ちに待ったKindle日本ストアのサービスインだが、今はまだ本格上陸とはいえない。KindleもKoboも、欧米では誰でも電子書籍を出版できるサービスが行われているからだ。Kindleのは「Kindle Direct Publishing」、Koboのは「Kobo Writing Life」という。
- Kindle Direct Publishing: Self-publish to Amazon's Kindle Store(https://kdp.amazon.com/)
- Kobo Writing Life – Self-publish eBooks with Kobo(http://www.kobobooks.com/kobowritinglife)
これが日本でも始まって初めて、本当に電子書籍の時代がやってきたといえるのではないだろうか。
アップルもそのうちに、iBookstoreを日本展開すると思うのだけど、これはどうなるのかな。
- アップル - アプリケーション - iBooksで電子書籍をダウンロードしてiOSデバイスで楽しもう。(http://www.apple.com/jp/apps/ibooks/)