オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ

SNSでなくなるGREEと、実名SNSになれなかった「この指とまれ」

mixiみたいなソーシャルネットサービス「GREE」が、twitterみたいなマイクロブログサービスになるそうだ。見たところリニューアルというよりサービス変更レベルのようで、はてなダイアリーを使っているつもりだったが気づいたらはてなハイクを使っていた…みたいな印象だ。これが催眠術とか超スピードではないのだから、世の中なにが起きるかわからない。

PC版「GREE」がTwitter風にリニューアル 「日記+足あとはもう古い」と田中社長 - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/26/news036.html

GREEは出てきたころはmixiとユーザ数を争っていて、GREEやや優勢という時期もあった。だから自分も、mixiGREEの両方のIDを持っている。しかし今のGREEには、SNSとしてのプレゼンスはない。

そのGREEマイクロブログサービスとして再出発する。でも自分がそれを使うかというと厳しい…いやはっきりいって、自分から使おうとは思わない。

だって今まではmixiがあったし、今後はtwitterがあるもの。わざわざGREEを使う理由が今はない。

mixiとは違うSNSができそうだったころ

ところでmixiGREEが出てくるちょっと前くらいに、「この指とまれ」というサービスが出てきていた。学校の同窓会をベースにしたコミュニティサイトで、コンピュータやネットにあまり詳しくない友人もけっこう登録していた。

それでも「指とま」は、同窓生と連絡をとりやすくなりますよ、という以上のサービスにはならなかった。せっかく集まった同窓生データを、サービス提供側がうまく活用できなかったふうである。そして数年間低迷したあと、今年の初めごろだったか、なにか内部でごたごたしたのか突然サービスをたたんでしまった。

今になってみるとこれ、同窓会ベースのSNSとしてサービスを整えていけばよかったんじゃないかと思える。

同窓生のつながりって、独特の強さを持っている。知らない人どうしでも、同じ学校を出たというだけで仲間意識が出てくる。これをネットはうまくサポートできるはず。もしうまくいっていたら、今の日本のインターネットは実名を使う人がもっと多くなっていたのではないだろうか。

名もない個人でも、同窓会のネットワークの中では自分の名前をそのまま出す。同窓会のネットワークがインターネットでも存在感を得ていたら、たまたま初めてネットへ出るとき実名を使い、そのメリットを得て実名を使い続ける人もいただろう。

この指とまれ」によって、ハンドルネームによるコミュニケーションとはまた別の網がネット上に作られていたかもしれない。そう思うと惜しいサービスだった。