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新日曜美術館「アウトサイダー・アート」

今日の新日曜美術館は、「アウトサイダー・アートアール・ブリュット)」の特集。特に日本の作家に焦点を当てていて、初めて見る作品がたくさんあって眼福、いやいやアウトサイダー・アートの作品には「眼福」で片づけられない力強さというか、見るものの心をざわつかせる何かがあってすばらしい。

電車の正面図を、紙1枚に1000くらい整然と並べて描いた作品は、「ああー、やっぱりこういう人いるんだ」と思った。

鉄道は超巨大なシステムで、しかも細部まで偶然が入る余地なく、すべて人の手で作り上げられている。その大きさと緻密さ、そして秩序が鉄道の魅力として、鉄道ファンを惹きつける重要な要素なんじゃないかと常々考えている。

人は「秩序」にキモチヨサを感じる。マスゲームや軍隊の行進、規則正しく並んだもの。テトリス。自分もなにかが整然と並んだ様子は大好きで、よく写真に撮っている。

たとえばこんな写真
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こういうのを見て萌え萌えするたび、自分の中の自閉症的傾向が出ているなあと感じる。電車をたくさん並べた絵を描いている人が自閉症なのかどうかはわからないけれど、秩序をもって整然と並ぶ状態を気持ちよく感じたり、自分なりの秩序を維持しようとする性向は自閉症に特有である。誰もが抱く秩序へのキモチヨサは、誰もが持っている自閉症的傾向であって、それは鉄道に対しても発揮されやすいと思うから、アウトサイダー・アートの人の中に鉄道をモチーフにしている人がいることを「やはり」と感じたのだった。

番組は今日の20時から、教育テレビで再放送される。緻密な作品が多いのでなるべく地デジのハイビジョンでぜひ。

なお、いま滋賀で開催されているアウトサイダー・アートの展覧会は、5月末から汐留の美術館へも巡回する由。

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追記

アウトサイダー・アートアール・ブリュット)については、このあとも番組を紹介したり展覧会に行ったりしている。