「この世界の片隅に」と長い長いリンク集

これはすごいものを観た。自分の好きなマンガ家の作品が傑作の映画になったのがうれしい。

空襲シーンの恐ろしさを冷徹なリアリズムで表現するなど、マンガとはけっこう違うところがある(このあたり、宮崎駿より高畑勲っぽい)。セリフや表現もあちこち変えられていることに気付く。でも『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が「ブレードランナー」になっちゃうようなことはなく、観終わったときに出てくる感情はマンガを読んだときと変わらない。

片渕須直監督は「ブラック・ラグーン」のアニメ化でもマンガを単に映像に変換してはいなかった。カーチェイスのシーンなど、マンガはこう表現されたかったのだろうというところをすくい上げて強化してくるよさがあった。原作を深く理解し、映像として表現しようとしている。リスペクトが感じられる。『この世界の片隅に』はマンガもたいへんすばらしいが、これをこの人がアニメにしてくれたからますますすばらしい、奇跡のような傑作が生まれた。

こうの史代は『夕凪の街 桜の国』からのファンで、このダイアリーでも折々書いてきていた。「この世界の片隅に」はこうの史代のいろいろな作風がうまくミックスされている。

広島の原爆について読みたいなら『夕凪の街 桜の国』を。

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

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実験的なマンガ表現が好きな方には『長い道』を。

長い道 (双葉文庫 こ 18-4 名作シリーズ)

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細やかな生活表現に興味がある方には『さんさん録』を。

これらが混ざり合って『この世界の片隅に』になったと感じる。

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

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この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

こうの史代の単行本について書いた記事は以下。

この中でちょっとすごいのは2008年2月8日、『この世界の片隅に』上巻を買った日のダイアリーである(d:id:Imamura:20080208)。同じ日に書いたのが「『BLACK LAGOON』、マンガから見るか、アニメから見るか?」なのだった。これを書いたときはもちろん、『ブラック・ラグーン』のアニメを監督した人が『この世界の片隅に』も映画にするとは思ってもいない。すごい偶然。こういうことがあるからWeb日記は面白い。

ところで、呉と広島はどのくらい離れているのだろう。google mapで調べてみた。

広島市役所と呉市役所の距離を測ってみたら18.38キロと出た。

f:id:Imamura:20170923140245p:plain

皇居を中心に18.3キロの円を描くとこんな感じ。

f:id:Imamura:20170923140247p:plain

大阪は土地勘がなく、とりあえず大阪市役所を中心に18.4キロの円を描いた。ふーん。(よくわからない)

f:id:Imamura:20170923140246p:plain

広島で被災して呉まで歩くというのは、けっこう大変だが無理ではないと感じる。

それにしても今年はアニメ・特撮の当たり年だ。「シン・ゴジラ」「君の名は。」が同じ年に公開されるだけでもすごいのに「この世界の片隅に」が加わった。10年後に「2016年はすごかったんだヨ」と言えますよみなさん。

以下は、ネットで読んだいろいろな記事のリンク集。「シン・ゴジラ」のとき(d:id:Imamura:20160801:shin_godzilla)と同じように集めていたらものすごく多くなってしまった。

見落としはあるだろうし、自分が紹介したいと思った記事だけなので「なんでこの記事が紹介されていないのか」と思ったら皆さんぜひ自分で紹介してください。

2010年8月6日

2012年11月5日

  • 戦時の呉 歩いてイメージ 「この世界の片隅に」 アニメ監督ら取材 | ヒロシマ平和メディアセンターhttp://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=7986
    • 《片渕監督は「作品の世界を皮膚感覚で伝えたいと、船の上で肌に当たる風の感覚も確かめた。本当にあった物語だと観客に感じてもらえる映画にしたい」と意気込みを語った。これまで10回程度呉市を訪れ、今回が制作に入る前の最後の訪問になるという。映画は2014年の公開を目指している》

2013年9月11日

2013年12月24日

2014年7月21日

(単行本上巻第1話の1コマ目を示して)スクリーンはこのコマよりも横に広いから、このコマの左右の切れてる部分を描いてやらないといけない。

普通の人ならなんとなくオリジナルでそれっぽい絵をつけるところですが、このチームは違った。

実際に広島までロケハンに行って、このコマの場所を特定し、当時の写真や資料をかき集め、すずさんが実際に立っていた場所から見える建物や景色を完全に再構築してしまった。

「実際に現地に行って分かったんですが、この左下に見えている港の縁石は本当は存在しないんです。だから作画からは消しました。」

これがどれだけ怖いセリフかお分かりいただけただろうか。

この1コマを描く為だけに、おっそろしい時間と労力を割いてるんです。

「右上に描かれている松の木ですが、この家を最近建て替えした時に木を残したのに、基礎工事か何かで根を痛めたのか枯れてしまって、今ではパラソルが立っています。」

「このコマの左から先の風景で、ロケハンでは倉庫が建ってるんですが、それがいつ作られたかが分からない。空き家だったので軒下を覗かせて貰ったら基礎がコンクリートだったので、すずさんの時代のものではない訳です。と同時に当時の古い航空写真を拡大して見てみるとですね…」

あっこれ1巻の1コマ目だけで一時間くらい説明かかってまう。アカンやつや…

この1コマの説明だけでもどえらい量の写真と資料と背景の線画が出てくる。ここでまずイベントのペース配分の心配と、何よりこの調子で単行本3巻分の背景やら時代考証やら文化の調査してたら映画作り始めるまでどれだけかかるんだ…という心配でココロが痛くなってきたw

時計じかけの俺んち 「ここまで調べた『この世界の片隅に』〜大阪出張版」@ロフトプラスワンウエスト

この記事へのブックマークコメント(http://b.hatena.ne.jp/entry/miyahan.blog14.fc2.com/blog-entry-759.html)に「映画の資金はクラウドファンディングにすれば申し込む人多そう」とあって今読むとドキッとする。この方はもちろん出資したそうです(http://b.hatena.ne.jp/entry/243888820/comment/kowyoshi

2015年3月9日

まず最初にある部分だけでも作る。それをお客さんに観てもらう。もっと観たいという声が高まったとき、映画はその先を作れるようになり、やがて完成した映画が、限られた映画館でだけ上映されるようになる。そこで徐々にでも映画に触れる人が増えてくれれば、その先のことは決まっていってくれるだろう。『この世界の片隅に』はそんなふうに作ろうと僕とプロデューサーの丸山さんの間でイメージしていたのだが、そう思っていたら、「ひょっとしたらもっと普通の道をたどっても形にすることは可能なのだろう」という声も聞こえてきた。

普通であってよい、といわれるのは、なかなか逆らいがたいことだ。

けれど、そうした声に身をゆだねていると、「やっぱりこの映画は特別なのかもね」といわれることになってしまい、元へ戻ってゆく。そうしたことが何度か繰り返されるうち、いつしか時間も経ってしまった。

(…)

この春から『この世界の片隅に』の制作班は、これまでの小スタッフで地味に進める体制から、全力体制に切り替えることにした。製作資金が全額確保されるのを待っておられず、先へ進まなければならない。

そうしたこともあって、クラウドファウンディングを行うことにした。

1300日の記録[片渕須直]第114回 転換点 | WEBアニメスタイル

2015年5月4日

  • このコマに描かれているのは昭和19年4月17日 -『この世界の片隅に片渕須直監督と原作者・こうの史代の真剣勝負 | マイナビニュース(http://news.mynavi.jp/articles/2015/05/04/konosekai/
    • 片渕須直監督のトークイベント(「マチ★アソビvol.14」内)のレポート
    • 《劇中で、主人公・すずが、ヨーヨーで遊んでいる子供を横目で見る(だけの)コマがある。片渕監督が調べると、すずのこども時代・昭和8年〜9年には空前のヨーヨーブームが起こっていたことがわかる》
    • 《すずが「20銭で何を買えるか」を考える場面で、監督は"当時のこのキャラメルは10銭だから、3箱は買えないのでは?"と検証する。すると原作者のこうの氏は、そのキャラメルには箱が正方形の10粒入りのタイプがあり、そちらは5銭だったと返す。原作者に聞けば一瞬で済む疑問点に、作者と同等以上の労力と情熱を傾けるところに片渕監督らしさを感じる。これは監督と原作者の真剣勝負でもあるのだろう。監督は「それを同じ魂で作る」と表現した》
    • 《漫画の一コマ、映像の一カットに込められた圧倒的なこだわりと情報量が、作品から世界の空気となって立ち上るように感じられた。監督が映像に込めたものをどれだけ感じ取れるか、見る側の我々も勝負を挑まれているのかもしれない》

2015年5月10日

  • たった8日で2000万円を集めたアニメ映画「この世界の片隅に」は一体何がすごいのか? - GIGAZINEhttp://gigazine.net/news/20150510-konosekai-machiasobi14/
    • 上と同じイベントのレポート
    • 《片渕監督はこういった調査を原作のこうのさんと顔合わせする前の段階でほとんど済ませており、初めて映画の打ち合わせを行った際には、調査を重ねてもどうしてもどの場所なのか分からなかった部分のみを聞いたそうです。「夜行バスで広島まで0泊の強行日程で出向くなど、地道な調査を行った結果、ようやくただの四角いコマからアニメ用の背景を再現できるようになったんです」と片渕監督は誇らしげに語ります》

片渕監督は原作漫画では出てこない部分までアニメに出したいと考え、広島市にどんな建物があったのか文字で書かれた復元地図のようなものから「外観の分からない建物を再現する」という荒技にも挑戦しています。現在では跡形もなくなってしまった建物たちを復元するため、さまざまな資料を調査してすずが実際に広島市を訪れた年代の風景に落とし込んでいきます。

当時広島市で暮らしていた子どもたちの中には、広島市以外の場所に学童疎開していた人もたくさんおり、そのおかげで原爆を逃れられた人も複数いました。そこで、周囲の風景の中で分からない部分についてはまずは調べられる範囲で描き、わからない細部は考えつく限りいろいろな形を総当たり式に描き……

当時の街の風景を知る人たちにヒアリングしつつその絵を見てもらって、近い形のものを選んでもらうことで当時の風景をできる限り再現して画面化。このような膨大な調査に基づき、「実際に自分が見たことがない風景でもこのレベルにまで再現できたのです」と片渕監督。

たった8日で2000万円を集めたアニメ映画「この世界の片隅に」は一体何がすごいのか? - GIGAZINE

2015年5月20日

2015年5月24日

2015年5月29日

2015年6月12日

2015年8月6日

2015年9月2日

2016年8月23日

10月19日

10月25日

  • 映画「この世界の片隅に」先行上映会へ。原作ファンも文句なしの傑作 - ただのにっき(2016-10-25)(http://sho.tdiary.net/20161025.html#p01
    • 《観終えてから反芻しつつ「あれれ?」と思った。いやそんな……まさかね……。いやそのまさかだ。ケチをつけるところがないではないか。えー、なにそれ。これって奇跡じゃね!?》《個人的には原作冒頭の2、3話分が大好きなんだけど、「ひとさらい」の造形が雰囲気出ててニヤニヤしてしまうし、「波のうさぎ」がちゃんとぴょんぴょん飛ぶんだよ》《映画の尺に収めるために削られたエピソードはたくさんあるし、あとで振り返ってみれば「あれがなかった、これもなかった」と残念に思うのだけど、でも入れるべきエピソードは本当に全部入っているのだ。魔法みたいなシナリオだ》

11月1日

11月4日

  • のん主演『この世界の片隅に』の立役者 コトリンゴインタビュー : CINRA.NET(https://www.cinra.net/interview/201611-kotringo
    • 小見出しは以下
      • 「これまで見てきた戦争を背景にした話は、別世界のように感じたけど、この作品は今の話のように見ることができました。」
      • 「監督が、『最後は救われるものであってほしい』ということを何度もおっしゃっていた。」
      • 「すずさんの絵をやりたいという思いは、たんぽぽの綿毛に乗って飛んでいく。」
      • 「映画が終わったあとも、きっとすずさんにはいろんなことがあって、いろんな道を歩んでいくことになると思う。」
      • 「6年かけて作ってきた作品なので、スタッフの情熱がすごいんですよね。報われてほしいなと思います。」

11月7日

エースコンバット04 シャッタードスカイ

エースコンバット04 シャッタードスカイ

11月9日

11月11日

  • この世界の片隅に」は、こうして作られた。「みんなで作る映画」を目指した、片渕須直監督の情熱 | シネマズ by 松竹(https://cinema.ne.jp/recommend/konosekai2016111117/
    • 公開までのいきさつを時系列でまとめた記事
  • いよいよ11月12日公開!『この世界の片隅に片渕須直監督1万字超えインタビュー!!|おたぽる(http://otapol.jp/2016/11/post-8674_entry.html
    • 小見出しは以下
      • 「“戦争の時代”というのがわからなくなってきたんです」
      • 「調べるほどにすずさんが浮かび上がってくるような感覚に」
      • 「ストーリーの柱は周作ではなくすずさんと径子に」
      • 「“自然”に聴こえるのんの演技は、努力の賜物だった!?」
  • 「『世界』を描かないと『片隅』が見えてこない」、映画「この世界の片隅に片渕須直監督インタビュー - GIGAZINEhttp://gigazine.net/news/20161111-sunao-katabuchi-interview/
    • マンガをアニメにするときのこだわり、考証へのこだわりについてが中心。片渕「原作の中にこういうことがあるのだ、ということを汲み取って、その上でそれを再構成するのが自分の仕事としてであったりとか、仕事の能力の発揮しどころだと思っているので、その『汲み取る』という作業が大事なんじゃないかなと思います」

11月12日

11月13日

  • 映画「この世界の片隅に」をより深く楽しむ6つのポイント - エキレビ!(1/5)(http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20161113/E1479000787050.html
    • ネタバレなし。小見出しは以下
      • 「のん=すずさんがとにかくハマっていて可愛い!」
      • 「こだわり抜いたキャラクターの芝居が凄い」
      • 「徹底的な調査によるディテールが凄い」
      • 「草の根で作られた“『みんなが本当に観たかった映画』」
      • 「戦争映画というより“日常”映画」
      • 「エンディングクレジットが凄い」
  • 松江哲明の『この世界の片隅に』評:いま生きている現実と地続きで戦争をイメージできる傑作|Real Sound|リアルサウンド 映画部(http://realsound.jp/movie/2016/11/post-3209.html
    • 《僕は正直、戦争映画は体験した世代が作ったものを観た方が良いと考えていました。(…)『野火』や『この世界の片隅に』のようなアプローチは戦争を体験していない僕らが、皮膚感覚として「もしかしたら、いま生きている世界が明日なくなってしまうかもしれない」と感じることができるし、それはとても意義深いと思います。(…)綿密な時代考証を重ねることで、体験していない世代でもこういう風に戦争を描くことができるのだと、感銘を受けました》
    • 《片渕監督の描くキャラクターって、ちゃんと生きている感じがする》

11月14日

11月14日ごろ

  • 対談インタビュー 劇場用映画「この世界の片隅に」×セーラー万年筆タイアップ特別企画(http://www.sailor.co.jp/konosekai/
    • なぜ片渕須直監督と万年筆かという説明は本文に。監督のお父様の話、劇中に登場する万年筆の話、アニメーションの色の話、そしてもちろん「この世界の片隅に」の話。劇中の対空砲火の音は実際に自衛隊で録音してきたもので、映像に音を入れてみると「ちょっと怖すぎる」となった話や、片渕「本当は原作のマンガがとてもおもしろいんです。お話ごとに『何年何月』ってタイトルがついていて、平成とも昭和とも書いてないんですが、実はこれ平成19年10月の雑誌に、昭和19年10月の話が載っていたんです。 つまり、これを当時雑誌で読まれた方は、本当にこのとおりの時間が過ぎて行ったんです」といった話など

11月15日

11月16日

  • この世界の片隅に」監督・片渕須直インタビュー 調べるだけではだめだ、体験しないと! - マンバ通信(https://magazine.manba.co.jp/2016/11/16/special-konosekai/
    • 片渕「戦争中を描いた映画を観に行かないっていうのは、自分にとって関係がない、縁遠いと思うからでしょ? それは違うんだよ、って言いたい。あなたの住んでるところと同じ世界のことなんだよって」「すずさんが炊いている毎晩のご飯は、ずっとやっていくと今晩のご飯になる。ということなんじゃないかなと思いますね」
  • 悲しみの中でつかまえていく人生の実り 『この世界の片隅に片渕須直監督の情熱 | 【es】エンタメステーション(https://entertainmentstation.jp/56242
    • 片渕「僕がアニメーションの世界に入った頃は、まだ子ども向けの作品が多かった(…)。その頃、大事にしていたことは、やはり子どもに向けて語るのなら、『あなたにはきちんと未来があって、実現されるのですよ』ということ。それが子どもに向けて何かを語る意味だと思っていました。だけど、だんだんアニメーション自体に興味を持つ人が増えてきて、子どもというより若い人から大人が観るものになってきた。でも、そうなったときに自己実現を約束してあげられないんですよ。だって、観客の中には既に挫折した人もいるわけですから」
    • 片渕「『この世界の片隅に』では、『浦野すず』という人間が、ある日突然『北條すず』と名乗れ、と言われる。そんな彼女が、浦野すずに戻るんじゃなくて、北條すずとして自分を見出して生きていく話だと原作を読んだときに理解したんですね」
    • ゲド戦記アルプスの少女ハイジの話題なども

11月17日

11月18日

  • この世界の片隅に」は大変な傑作だ: 松浦晋也のL/D(http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2016/11/post-0d2d.html
    • 《「この世界の片隅で」と似た感触の作品を探すと、自分は欧州戦線最悪の空襲だったドレスデン爆撃を扱った映画「スローターハウス5」(1972年、監督:ジョージ・ロイ・ヒル、原作:カート・ヴォネガット・ジュニア)、そして小説だが筒井康隆「馬の首風雲録」(1969)に思い当たる。どちらも、戦争だからといきり立ち、怒りをぶつけるのではなく笑いと不条理と、淡々とした描写で、生きるということそのものを描いていく》
    • 《おまけ:この映画、宮崎駿監督の「風立ちぬ」とも並列に語ることができると思う。色々な意味で対照的なので》
    • 《なんでも、スタジオジブリで宮崎監督の軍事知識に対抗できたのは片渕監督だけだったそうで》
  • 山本弘のSF秘密基地BLOG:『この世界の片隅に』(http://hirorin.otaden.jp/e438398.html
    • 《「反戦作品は『戦争反対!』と大声で叫ぶべきじゃない」というのが僕の持論である。なぜなら、戦争体験をリアルに描くだけで、十分に「反戦」になるはずだからだ。それ以上のメッセージは蛇足だ》
    • 《僕のもうひとつの持論は、「どんなに栄養のある料理でも、不味ければ誰も食べない」というものだ。娯楽性とテーマ性(この場合は「戦争」)は、相反するものではない。それどころか、多くの人に知ってほしいシリアスなテーマが秘められている作品こそ、面白いものでなくてはならないと思う》

11月20日

  • この世界の片隅に』弾薬雑考その1(高角砲着色弾) - Togetterまとめ(http://togetter.com/li/1050708
    • 劇中、高角砲の爆煙に色がついていたのはすずさんのイメージではなく実際そうなっていたそうで、着色弾開発の話が中心
  • 【ネタバレ】『この世界の片隅に』を観て泣きながらとった感想メモ - tarareba722’s blog(http://tarareba722.hatenablog.com/entry/2016/11/20/200003
    • 《定期的に差し挟まれる「笑い」の描写は、原作が雑誌連載作品だったからなのかなとも思うし、それが劇場版において構成の緩急と密度を作り出しているのが興味深かったです》

11月21日

  • 【レポート】『この世界の片隅に』公開記念!ネタバレ爆発とことんトーク!@新宿ロフトプラスワン(2016/11/20) - 忘れられた庭の静かな片隅(http://los-endos.hatenablog.com/entry/20161121/1479734449
    • 《片渕:全体像が見えないと「片隅」が描けない。だから正確なディティールの積み上げにこだわった》
    • 《こうの:オリジナルの3冊版(上中下巻)の後で出版された2冊版の方は、テレビの実写版ドラマの放映(2011年)に合わせたものだったが、大量に刷りすぎて長く在庫になっていた。重版がかかったということはそれもはけたということでホッとしている》
    • 長らく動きがなかった在庫がなくなるというのは自分にも経験があって本当にホッとする。(参考:「増刷一喜一憂、再び」…d:id:Imamura:20041126:book

11月23日

11月24日

  • この世界の片隅に』弾薬雑考その2(機銃掃射の弾薬) - Togetterまとめ(http://togetter.com/li/1052271
    • 劇中の機銃掃射の描写から、弾薬の威力やどう見えるか、それをいかにきちんと再現しているかの話

11月26日

−−玉音放送を聞いてすずが号泣する前に旗がパッと立つのが気になった

「あれは朝鮮の独立旗で、今の韓国じゃないんですよ」

−−あのカットはぜひ入れたかったのでしょうか

「原作にそもそもあったんです」

−−追加したセリフについては?

「すずさんは当時食べていたお米の何%が朝鮮米か台湾米かを知っていた。あるいは、お米がなくなった代用食として入ってきた大豆は満州産だった。だから、自分は海の外から来たお米でできていると言った方が、すずさんらしさがより出るかな、と。彼女は朝鮮米を食べていたっていうことなんです」

−−映画にはそれまで政治的イデオロギーな描写がなかったので、配慮したのでしょうか

「すずは、本当に朝鮮のお米を食べていたということ。これはリアリティーだと思ったんですよね」

−−ただ太極旗が立ったので「あれ?」と思いました

「原作にもあるし、あの旗を削ると、むしろ政治的な意味になると思う。今までご飯を作ることで彼女が存在意義を持っていたんだとしたら、彼女はそのことを認識すべきだということで、このセリフになっているんです」

【スクリーン雑記帖】「この世界の片隅に」をめぐる“国旗”論争 政治的意味合いを回避したあるセリフとは(1/4ページ) - 産経ニュース

11月27日

11月28日

11月29日

  • 【映画評書き起こし】宇多丸、『この世界の片隅に』を語る!(2016.11.26放送)|TBSラジオAM954+FM90.5〜聞けば、見えてくる〜(http://www.tbsradio.jp/95715
    • 《間違いなく今年を代表する1本であり、おそらく日本映画史に残る大傑作ということになっていくんじゃないでしょうか。万人におすすめいたします。5千億点!》

11月30日

12月1日

12月2日

  • フジテレビ「ユアタイム」で片渕須直監督インタビュー放送(聞き手:市川紗椰
    • 片渕「戦争を題材にはしているがテーマにはせず、戦争という時代が背景にあったところで生活している人を描きたい」
    • 市川「感情を観る側に任せてくれている、これを考えてほしいとかこういうメッセージだよというのが直接的にないからこそ深く刺さった」
    • 駅前を歩く女学生の話も。片渕「一人一人人生があって、そこを生きていた方々ということですよね」
    • ナレーション「喪失と混乱の中にあっても日々を生きる人々。その姿から観る人それぞれが何かを見つける作品です」
  • 映画「この世界の片隅に」に勝算はあった?:日経ビジネスオンラインhttp://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/284031/120100018/
    • 真木太郎プロデューサーへのインタビュー記事。「真木:あ、やっぱり日経さんだから、まずお金の話なんですね(笑)」。「僕、集まりが悪かったら個人的に100万円突っ込もうと用意していた」。「結局、勝算はあったのか?」への回答はインタビューの後半に
  • イタリアから「この世界の片隅に」(https://twitter.com/i/moments/804693269070290945
    • イタリアの「il manifesto」に掲載された「この世界の片隅に」レビュー(http://ilmanifesto.it/nel-mondo-di-suzu-lorrore-arriva-in-silenzio/)を翻訳。タイトルは「すずさんの世界に恐怖は静寂とともにやってくる」
    • 《一瞬の光で示される最後の『広島の爆弾』まで延々と続く爆撃の中、日に日に悪化する生活でも、シンプルで延々と続く人生、それは決して簡単に涙をながさせるために作られたものではありません》《逆にこの表現により、戦争と死はさらに恐ろしくて衝撃的なものとなります。その死と悲劇のシーンにおける荒々しく急激な光の使い方には息が止まる思いです》

12月4日

  • この世界の片隅に」女子アナ・戦艦大和… 片渕監督が貫いたリアル - withnews(ウィズニュース)(https://withnews.jp/article/f0161204001qq000000000000000W05l10501qq000014383A
    • 町山智浩とのトークショー後のやり取り。トークショー本編は12月9日付のhttps://www.facebook.com/konosekai.movie/posts/1264496720279810
    • 小見出しは以下
      • 「原爆が落ちた後も続く日常」
      • 「後知恵を徹底排除、タイムマシン的体験」
      • 「『この世界の片隅に』という題名が象徴」
      • 「興行の危機、クラウドファンディングが打破」
      • 「想定を超える拡散、世代を超えた会話」
    • 「呉の6月22日空襲で大勢の勤労動員の女学生が犠牲になった。何とかして映画の中で語ってくれ」と頼まれた片渕監督、「すずさんの視点から離れて、『勤労学生がこんな被害に遭った』という、後世の視点からの描写をするのは本意ではなかった。だから、彼女たちが被害に遭う前の姿をできるだけ印象的に描こうと思ったんです」「劇中で歌いながら行進していた女学生たちは海辺にある海軍工廠の造兵部の防空壕に入り、そこに爆弾が落ちて壕が決壊して溺れ死んじゃうんです」
    • 記事の終わりに片渕監督「『絵で描く』アニメーションは、偶然が入り込まないと言われているんです。ところが、歴史的な事実が背景にあると自分たちの意図しないものがどんどん画面に入り込むんです。偶然性を映画の中に取り入れると、ある種のドキュメンタリーになる。それが作品にとって力になっている。私が大学で教えている学生に感想を聞くと、『映画を見てきたという気がしない。当時の人の横に立って家族の一員として時間を過ごしてきた気がします』と言うんです。そう思って頂けるのは、この映画が絵空事で済んでいないからだという気がしています」
  • クリスチャン・ラデフさんによる『この世界の片隅に』レビュー全訳|きしるなお|note(https://note.mu/xylnao/n/ne65b68e679b0

12月5日

12月6日

12月8日

12月9日

12月10日

12月11日

  1. マンガ『この世界の片隅に』は前半が戦前・戦時の日常の描写、後半が主人公の心象であり「記憶」と「想像力」をめぐる物語である。他方、アニメ「この世界の片隅に」は、戦前・戦時の日常をそのまま再現・保存することにしぼられた作品であり、原作のもつ後半部分は後景に退いている。両者は別々の作品(別個の価値をもつ作品)である。
  2. 戦争小説・戦争をめぐる創作(マンガ・アニメ・映画・ドラマ・演劇…)は手法と題材を選ぶことで、何かを強調し、何かを切り捨てるので、どんな作品であっても批判は呼び起こされる。多様な書き手が多様に描くことでしかこのジレンマは解決されないのではないか。
『この世界の片隅に』の原作とアニメの距離――もしくは戦争についての創作はどう描くのが「成功」なのか - 紙屋研究所

12月14日

12月17日

12月18日

12月21日

12月22日

12月24日

  • 『戦争中の暮しの記録』の《一冊》を、『この世界の片隅に』の《一本》に置きかえれば | 【es】エンタメステーション(https://entertainmentstation.jp/60122
    • 暮しの手帖」編集長による寄稿
    • 《さっきまでファミリー映画、コメディ映画のようなタッチだったのに、あんなに劇場みんなで笑っていたのに、物語の進行とともにサスペンス映画、ときにホラー映画の様相さえ見せてくる怖い作品》《人を泣かせること、人を怖がらせる作品、そのしかけの基本は、登場人物たちの幸せを見せ続けること……そんなドラマ作りの定理が見事にここにある》
    • 『戦争中の暮しの記録』のリード文:「君がなんとおもおうと、これが戦争なのだ。それを君に知ってもらいたくて、この貧しい一冊を、のこしてゆく。できることなら、君もまた、君の後に生まれる者のために、そのまた後に生まれる者のために、この一冊を、たとえどんなにぼろぼろになっても、のこしておいてほしい。」

戦争中の暮しの記録―保存版

戦争中の暮しの記録―保存版

12月26日

  • 監督が儲からない、日本の映画業界への不安 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)(https://dot.asahi.com/aera/2016122600166.html
    • 是枝裕和片渕須直のコメントあり
    • 「作り手と受け手の感性のずれが進んで経営が成り立たなくなった。また、技術的に映画が簡単に撮れるようになって日本映画の本数自体が急増し、逆にいい映画を見つけづらくなったことも大手偏重の傾向を進めた」(シネカノン社長)。《こうして日本の映画は数百万〜数千万円で作るインディーズと、東宝をはじめとする大手配給会社が制作のみならず宣伝にも資金を大量に投下して200〜300館規模で公開する大作に二極化した》
    • 《「この世界の片隅に」のスマッシュヒットが、日本映画の未来にとって一筋の光明となるのかもしれない》

12月27日

2017年1月3日

1月5日

  • タイロンのブログ この世界の片隅にhttp://tairon737.blog.fc2.com/blog-entry-192.html
    • 《作品の舞台が私の実家の極近所といった設定》《私が親の世代から聞いてきた体験というのは、戦争の恐ろしさとか、恨み節とかではなく、どうやって生き抜く努力をしたとか、楽しみを見出したかという話がほとんどなのです》
    • 《「わしは この中におったんじゃ!」何度もそう繰り返し、どんな感動作でも涙を見せたことのない父親が泣いてました》
  • この世界の片隅に』大ブレークのなぜ(前編) - 日経トレンディネット(http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1008498/122800565/
    • 真木太郎プロデューサーへのインタビュー。「(クラウドファンディングでは)法律に抵触しなくても、支援者に詐欺だと思われたら、詐欺なんです」「クラウドファンディングで集めた応援団には、ほぼ週1回メールマガジンを送って、『ここまでできた』という経過報告を行ったこともポイントです。(…)支援者はそれを見て、自分もスタッフの一員としてこの映画を一緒に作っているような感覚を味わえたと思います」
  • この世界の片隅に』大ブレークのなぜ(後編) - 日経トレンディネット(http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1008498/122800567/
    • 真木「クラウドファンディングでの盛り上がりに真っ先に反応して、問い合わせてきたのが全国各地の映画館でした。(…)日々映画を見る人と直接対峙している。その映画館をやっている人たちが、『この映画は当たるぞ』『この映画をかけたい』と思ったということは“ビンゴ”なんですよ」「パイロットフィルムの出来がとても良かった。映画の内容を凝縮したわずか5分の映像でしたが、見た人の多くが泣いたんですよね」「独立系映画でテレビのスポットCMもなしで、もし20億円の大台に乗ったら、超画期的でしょうね」「片渕監督や新海監督のように、ファンや観客とコミュニケーションを図ることを大切にしていて、それが映画作りの重要な要素と認識しているクリエイターであれば、クラウドファンディングをうまく使いこなせるのではないでしょうか」

1月5日

1月6日

  • 映画『この世界の片隅に片渕須直監督に聞く - 叶精二|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト(http://webronza.asahi.com/culture/articles/2017010500001.html
    • ネタバレありの一万字インタビュー。後半は有料で月額250円から
    • 片渕「驚いたのは、自分たちが予想していたよりも観客の方々の反応のスピードが速かったことです。反応から行動までに半日かからないんですね。『こんなに(お客さんが)入っているのなら、自分たちも観てみよう』と、初日の午前中の反応が午後には現れていました。プロジェクト全体としての見込みでなく、あくまで個人的な意見ですが『3週間から1カ月くらいしないと口コミは広がらない』と思っていたので、びっくりしました」

1月10日

1月12日

  • NHKラジオ第一「すっぴん!」に片渕須直監督が出演(聞き手:川島明
  • この世界の片隅に”時代を超える平和への祈り - NHK クローズアップ現代+http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3916/1.html
    • こうの史代「昔の人は愚かだったから戦争をしてしまった、そしてこんな生活にっていう感じで片づけられる気がするんですけど、本当は、われわれの見たことのある祖父母は、決してバカな人ではありませんでしたよね。彼らが彼らなりに工夫して、幸せに生きようとしたということを、この作品で追いかけて、つかみたいと思ったんです」
    • 片渕「たまたま人生の一時期が戦争中だったというだけの、われわれと全く変わらない人たちであるはずなんですね。そこから、そういう時代を見つめ直す新しい感触みたいなものがつかめていくのでは」

1月16日

昭和経済史 (岩波現代文庫)

昭和経済史 (岩波現代文庫)

1月18日

  • 日テレ系列「スッキリ!」で「この世界の片隅に」が紹介(15分以上)。「動員数100万人突破興行収入13億円超え」。片渕須直監督や、広島の中島本町にあった理髪店の子供だった方へのインタビューも。加藤浩次「のんちゃんの広島弁がよい」
  • フジテレビ系列「とくダネ!」で「この世界の片隅に」が紹介。「観客動員数100万人突破」。笠井信輔「ヒロインのすずさんを演じたのんさんの演技がすばらしい」。小倉智昭は映画をまだ観ておらず、興奮気味のスタジオ出演者に対して「フーン」という感じだった
    • 片渕監督「映画製作が終わったら暇になるはずだったが、こんなに忙しくなるとは思わなかった」

1月20日

  • コミックス累計100万部突破

1月21日

1月23日

1月27日

2月2日

  • 観客130万人を超えて

(初めて文字数でお尻が切れた…続きはd:id:Imamura:20161116:inthiscorneroftheworld2)

劇場アニメ「この世界の片隅に」オリジナルサウンドトラック

劇場アニメ「この世界の片隅に」オリジナルサウンドトラック

「この世界の片隅に」公式アートブック

「この世界の片隅に」公式アートブック

(2017年9月24日記)