ドイツ航空宇宙センター日本事務所開設記者会見

登壇者

  • ドイツ航空宇宙センター 理事長 ヨハン=ディートリッヒ・ヴェルナー
  • JAXA理事長 立川敬二
  • 司会:ドイツ航空宇宙センター 広報部 報道担当 アンドレアス・シュッツ

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会見の内容

ヴェルナー:日本語で話したいですが今日はドイツ語で話さなければなりません。心から歓迎申し上げます
××理事とエランカを紹介させてください
2つの機関は科学技術が高くさまざまなプロジェクトを進めてきた
ドイツはさまざまな分野で活動している。JAXAはもっとも重要なパートナーである
横断的な分野で安全保障などがあるがその分野でもさまざまな大学や機関と協力している
そして本日わたしたちは新しい代表事務所を開設する
すでにNASA、ワシントンの近く。ヨーロッパ、ESAの近く、パリ、ブリュッセルに事務所を開設している。日本は重視しておりますので新しい事務所を開設できたことはわたしたちやJAXAにとって重要なパートナーと確信しているから
JAXAとさまざまな協力関係を持っている。ISSでの共同実験、放射線測定、シャトルのレーダー研究実験などなど。成功のみを生んだ協力関係は大事だが成功していないものも大事だ
もちろん将来失敗したいわけではない、しかしEXPRESS再突入カプセルの失敗などがあった。パラボリックフライトでも協力、東北大学との連携で災害監視。JAXAとは宇宙航空で協同させてもらっている。新潟大学などとも連携している
そして将来展望については今後ははやぶさ2(「ハヤブーサツヴァイ」)に参加できて嬉しく思う。MASCOTという小さいローバーでフランスとともに参加。そのほか地球観測、レーダー分野でも協力を強化していきたい。そのほかベビ・コロンボも予定。水星へのプロジェクト。ESAとして参加する。JAXAも参加。
それだけではなくふり返ってみると私は30年前、日本に1年間滞在した。原発の安全性について研究した。たいへんすばらしい体験だった。日本の文化にもふれたし日本語も勉強した。今日DLRの東京での代表事務所を開設できて心から嬉しい。

立川:ドイツ語は昔習ったが忘れたので日本語で(笑い)。
このたびDLRが東京事務所を開設するとのことでお祝いを申し上げたい。日本とドイツの関係は前から続いていた。ドイツは宇宙、航空、エネルギーということで統一された。JAXAも2003年に統合。現在JAXAとDLRでは25のテーマの共同研究が行われている。主なものを先ほど紹介いただいた。特に昨年ははやぶさ2の協同契約を結んだ。明日はLバンド衛星の共同研究をする契約を結ぶ。
ひとえに
ヴェルナーさんの力。
DLRの事務所が開設されるにあたって
ヴェルナーさんはたいへん戦略家でJAXAで5年前にいらしていた。
特に宇宙関係でいえば、両者の協力で可能性が広がっていくものと期待している。
先ほど出たISSでの共同研究はもちろん宇宙医学でも協力を大いに期待している。
日本でも課題になっている次期基幹ロケットでも協力関係を築きたい。
ポストISSとしての有人探査でもドイツと日本は結託していい方向に進んでいきたい。
協力するところがたくさんあるので期待している。よろしくお願いします。

シュッツ:ありがとうございました。

質疑応答

読売新聞ちの:次期基幹ロケットでの協力について。具体的には

立川:具体内容はこれから。ドイツは第2段エンジンを開発している。ヨーロッパはアリアン5の改良を作るがその次があるだろう。輸送系も含めて共同研究していく。

ちの:ヴェルナー理事長に次期基幹ロケットではどういう協力ができると考えているか

ヴェルナー:わたしたちDLRの中でも■に特化した分科会、作業部会がある。JAXAと協議する形でどういうふうに共同研究できるか話し合う中で出てくるだろう。アリアンの新エンジンのテストも行っている。最新技術を使い複雑すぎない安価なものが求められていると考えている。

航空新聞社いとう:東京事務所の規模、人員は。東京事務所の開設でどういう関係が促進されるのか。研究者も配属されるのか。航空分野で考えていることは

ヴェルナー:事務所はまずは自分一人。ドイツ商工会議所の中。そこのインフラを使えるメリットがある。研究者を置く予定はない。日本のパートナー、研究機関とさまざまな形で協力して人的交流を促進したい。
今までの経験から良好な関係があってこそ事務所の開設で関係強化ができる。宇宙航空だけでなくエネルギー、交通などの分野でも日本とさまさまなパートナーシップを結びたいと考えている。
航空についてはすでにJAXAとは長い協力関係がある。特にヘリコプターについて。これからさらに拡大するポテンシャルがある。さまざまな大学などとの連携で新しいこともあるだろう。
いくつかのテーマがあり配布物にもあるがCFTなどにおいて、アフタータービュランスなどの分野も。飛行中の測定テーマにも取り組んでいる。

立川:JAXAから補足。日本ではNALが交流してきた。最近の航空分野では安全航行分野、これを共同でやりたい。これは世界共通でなければならない。
また航空のエコ化、エコ対策に取り組んでいる。これもドイツとやりたい。
さらに将来のこととして極超音速、これは国際共同で開発しなければならない。これもドイツと行えれば。

ヴェルナー:いまJAXAの話にもあったように我々は科学技術に特化しているが環境、社会のことも頭に入れて取り組んでいる。それは世界では

NHKつや:安全保障について。日本との協力では具体的には。またそのカウンターパートは防衛省、防衛産業を考えているのか

ヴェルナー:安全保障ではsafetyとsecurityがある。安全保障としてsecurityを考えている。航空宇宙はJAXAを考えているがそのほかはいろいろ考えられるだろう。
さまざまな組織のかけはしになるような目的で事務所を開設した。具体名は今後挙げられるようになるだろう。

日経BPコンサルティングにしもと:新潟大学東工大とのエネルギー関連のほかにどちらとパートナーシップを結んでいるか。

ヴェルナー:このスライドをご覧ください。

産経新聞くさか:東アジアというくくりの中で具体的なビジョンがあれば

ヴェルナー:理事会の■の中でもさまざまな議論があった。強いコミットメントとしてほかでもない東京に事務所を開設した。もっとも大事なパートナーということ。

NHKこぐれ:ポストISSについていい方向にというのは具体的には。

立川:ISSのヨーロッパの参加ではドイツが。2020年以降はこれからの課題。新しいことを考えることになると期待している。その中で有人探査をどう進めるかが課題。これはむしろ白紙で考えるべきで現在はなにも決まっていない。関心の強い国と結託していろいろ考えるのがよいだろう。ドイツと組んでいろいろ考えたい。

ヴェルナー:ドイツも同じようなポジションをとっている。2020年以降もISSを使いたい。費用がかかっているため。
無重力状態でのさまざまな実験は生物学、物理学、地球観測でも重要なテーマになるだろう。このISSはとてもすばらしい取り組み。国境を越えてビザなしでさまざまな国の人が集まって活動している。
そういってもISSはいつまでもあるわけではない。早い段階で次を考えなければならない。ドイツと日本はなにができるかを考えたい。ドイツはESAの中だが費用を半分負担している。その中でいろいろ考えたい。

日刊工業新聞あまの:宇宙医学について具体的には

立川:宇宙医学はISSの大きな研究テーマ。日本では向井千秋さんを研究統括としていろいろ実験していく。
国際的な実験をするということで、ヨーロッパやアメリカにも声をかけてテーマを模索している。DLRもその対象。重要なのは宇宙医学についての研究センターがボンにできたこと。DLRの中にある。宇宙医学にドイツは関心が強いと聞いているので成果を出すべく関係を促進していきたい。
また日本もドイツも高齢化社会に向かっている。高齢者に早く利益がもたらされるとよい。

ヴェルナー:先ほど立川理事長から話があったようにヨーロッパの宇宙飛行士のセンターはDLRの中にある。3か月以内に開設される研究施設ではさまざまな環境を再現できる。気圧を下げたりなど。医療分野は航空でも重要。長いフライトや空港周囲の環境についてなど。ISSでそういった研究がされるのは不思議かもしれないがISSでなければできないことがある。無重力状態での実験。重力は血圧、免疫系にも大きな影響を与えているためAIDSなどの研究にも役立つ。JAXAには我々のラボを使っていただきたい。

シュッツ:長い間ありがとうございました。関心を持っていただき感謝しています。我々は土曜にドイツに戻るがランケが残る。いつでもランケに連絡をください。
最後にドイツ大使館にお礼を申し上げたい。レセプションも19時から。ぜひお越しください。

(以上)