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12年ぶりに「AKIRA」を観る

AKIRA 4Kリマスターセット (4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc) (特装限定版)

これに行ってきた。

AKIRA」は終始テンションが高くて実によい。作画、演出、音楽がどれもすばらしい。人の演技がやや大げさなのは、先に録音された台詞に合わせて作画するプレスコ方式だからだろうか。観終わると自分の所作が似たような感じになる気がする。そのくらいどっぷりと作品の世界に没入させられる。

そしてこれが公開された1988年から時代はずいぶん変わってしまったとも思った。第三次世界大戦は起きなかったが2001年の911テロで超高層ビルが実際に崩れ落ちた。超能力で街が破壊されることはなかったが2011年の東日本大震災津波が街を呑み込む様子がたくさんの動画に撮影された。おまけに劇中の時代設定である2019年が現実にやってきたら、同じ2020年に東京オリンピックが開催されることになってしまった。ついでにあの結末ではオリンピックはやっぱり延期か中止だろう。現実のオリンピックは延期の理由が疫病なので、そこは大きく違う。でもオリンピックのメインスタジアムが重要な舞台になっているのは、今年観るととても象徴的に思えた。

ところで12年前の2008年にも「AKIRA」を観ている。

このときは緩急のバランスが崩れているだとか偉そうに書いているが今回はそういう印象はなく、よく2時間にまとめたものだと感じた。やっぱりとにかく面白かった。

それから映画冒頭でバイクのテールランプが流れる描写は1コマごとにエアブラシでマスクを描き換えていたそうだ。ものすごい手間がかかっている。