- 映画『ドリーム』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント(http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/)
NASAのマーキュリー計画を陰で支えた黒人女性たちの話。宇宙開発以外でも同じような目に遭っていた黒人女性はたくさんいたのだろう。そしてここまで明らかに有能な人で、ようやく差別を打ち破ることができるのだなとも感じた。
「マイノリティ」は一般的に「少数派」と訳される。しかし数に関係なく、「かえりみられない人々」のニュアンスもあるとどこかで読んだ。主人公たちはその意味でまさにマイノリティである。そのことが遠いトイレに象徴されていた。原題の「Hidden Figures」(隠された人々)というのも、数の問題ではなく気を配られることがない人々であることを表している。
原題といえば邦題で、この「ドリーム」という邦題はちょっとすごい。加えて当初は「私たちのアポロ計画」という、この映画はアポロ計画以前の話なのに謎の副題がついていたりもした。「Gravity」→「ゼロ・グラビティ」、「The Martian」→「オデッセイ」、「Arrival」→「メッセージ」に続く、ちょっとアレな邦題ラインアップにこの「ドリーム」も加えてあげてください。
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関連リンク
- 「ドリーム」四コマ映画 あの映画を四コマで紹介(http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1774)
- 映画『ドリーム』は、ついにNASAの「隠れたヒーロー」を描き出すことに成功した|WIRED.jp(https://wired.jp/2017/09/28/nasa-history-hidden-figures/)
- 【映画評書き起こし】宇多丸、『ドリーム』を語る!(2017.10.14放送)(https://www.tbsradio.jp/192136)《(「私たちのアポロ計画」問題について)そういう「あんたらの知的水準に合わせてこうしてやったんですよ」みたいな、その発想こそが、この作品の精神に著しく反している、っていう感じがする》
↑宇多丸の映画評は長いけれど、この映画のよさをしっかり語ってくれています
(2018年7月1日更新)