ニンテンドー3DSにはすれ違い通信というのがあって、ふたを閉じて外出するとほかの人の3DSと通信する。「ピースあつめの旅」では、すれ違うとお互いのMii(アバター)が相手の3DSに出てきて、絵になるパネルのピースを交換しあうことができる。
自分が持っていなくて相手が持っているピースのどれをもらうかは、自分で選ぶことができる。最初は適当なパネルの適当なピースを選んでいたが、すぐに思いついた。もらうピースを選べるのだから、ピースを集める過程で模様のようなものを作れるのではないか。
そう考えて進めると、作業的になりがちだったピース集めが急にクリエイティブなものになってくる。これは楽しい。
こういうルールでピースを集めていると、ピースをランダムに集めている人とはいくつかの点で難しくなるところがある。
まず、ピースをコイン(たくさん歩くと増えていく)で受け取ることもできるが、どの絵のどのピースがもらえるかはランダムである。もらうピースで模様を作るなら、コインでピースを受け取るわけにはいかない。
もうひとつ、自分が持っていないピースを相手がたくさん持っているなら自分に都合がよいピースを選べるが、ときどきあまりピースを集めていない人とすれ違うことがある。そうなると自分が受け取れるどのピースをもらっても、模様を作るのに具合が悪くなることがある。これは完全に運である。「もうちょっとまじめにピースを集めてよ」と思わないわけではないが相手に悪気はないだろうし、こちらが勝手に決めたルールに合わないからといって愚痴をこぼすのはさすがに身勝手である。
幸い、自分が3DSでピースを集め始めたのは3DSが発売されて3年くらい後であったため、たいていの人は自分より多くのピースを持っている。わりといい感じで模様を作りながらピースを集めていくことができていた。
一方、ほかの人のピースをもらうときには、相手が今どんなピースを持っているかがわかる。しかし自分のようにある種の意思をもってピースを集めている人はなかなか見つからなかった。
そして今日、初めてピースを模様になるように集めている人とすれ違うことができた。これはうれしい。お互い頑張りましょう。
それまでにすれ違った人は1000人くらい。相手からもらうピースがなかった場合、その相手が今までどんなふうにピースを集めてきているかは見られないから、同じような人とそう気づかないまますれ違っている可能性もある。模様を作りながらピースを集めている人が案外少ないのは意外だったが、1000人に一人よりはもうちょっと多くいるかもしれない。
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(3月2日記)