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親指シフトエミュレータを変更する

はてなからのキーワードレポートでキーワード「親指シフト」が変更されたとあったので見に行った。今Windows用の親指シフトエミュレータは「やまぶき」と「DvorakJ」が主流なのね、と思ってそのあたりを検索していたら、自分が使っている「親指ひゅんQ」は配布終了していることがわかった。

[2010/05/13]

「親指ひゅんQ」をソフトウェアライブラリから削除しました。

NICOLA 日本語入力コンソーシアム
親指ひゅんQ
作者の意向によりダウンロード対象から削除しました。今後の対応は未定とのことです。
NICOLA

もちろん「親指ひゅんQ」を自分のマシンで使い続けることはできる。でも親指ひゅんQは自分の環境だと、半角英数を入力しようとしたときしばしば半角カナが入力されてしまう。そうなる条件や対処法はわかっているので困ったりはしないけれど、ほかの親指シフトエミュレータでこの症状が出ないならそれに越したことはない。ということで「やまぶき」と「DvorakJ」について調べてみることにした。

やまぶき

「やまぶき」には無印「やまぶき」と「やまぶきR」がある。

やまぶきRはやまぶきの派生バージョンです。

やまぶきのキーイベントをフックしたり送ったりする部分を全面的に書き換えて、IEなどでの取りこぼしの軽減や文字の出の高速化を目指しました。

副作用でかな入力用の配列が使えなくなってしまいましたが、「ローマ字入力に対してやまぶきが使えれば問題ない」という人はこちらの方が快適に使えると思います。

やまぶきR Ver. 1.0.0リリース: やまぶき作ってます

自分の場合、かな入力をフックさせているので無印「やまぶき」を使うことにした。でもこれは「親指ひゅんQ」がかな入力設定でのみ使えるソフトだったからというだけなので、「R」でもいいのかもしれない。

(後日追記:その後ローマ字入力をフックする「やまぶきR」に乗り換えた)

「やまぶき」はちょっとだけ重い感じがするけれど、特に問題なく使える。親指ひゅんQのような半角カナ問題も出ない。自分の場合、タイミングの設定を変える必要も今のところ感じない。

親指ひゅんQは「[」キーを押したとき「:」が入力されて便利だったのだが、「やまぶき」付属の配列設定「NICOLA.yab」ではなにも入力されない。もったいないので設定ファイルを書き換えた。

親指ひゅんQでのタイミング設定
あとで参照したくなるかもしれないので記録として。
f:id:Imamura:20101102191838p:plain

ひとまずこんな感じで。思えば「親指ひゅんQ」は1998年ごろその存在に気づいて以来ずっと使ってきたから10年以上のつき合いだ。ワープロOASYSで覚えた親指シフトを一時期離れていたのから戻るきっかけを作ってくれた。おかげで、1文字1打鍵で入力する快適な日本語環境を得ることができた。長いことありがとう。そして「やまぶき」、よろしくどうぞ。

「やまぶき」使用時にコマンドプロンプトで文字を入力するには「Word・Outlook対策を無効にする」をオンにする

「やまぶき」はWordやOutlookで入力できるよう、デフォルトだと対策がオンになっている。その代わりコマンドプロンプトで文字入力ができなくなる。どちらを取るか。もちろんコマンドプロンプトです。

DvorakJ

とりあえず試してみた「やまぶき」でなにも問題が出なかったので「DvorakJ」は試用していない。けど一応リンクをいろいろと。

「やまぶき」とDvorakJの比較

「DvorakJの同時打鍵の判定はキーを押し下げた時点からの経過時間だけを見ている。キーを離したかどうかは見ていない」「一方、やまぶきの同時打鍵判定はキーを離したかどうかを見ているし、経過時間の計測も単純に時間を計るのではない独特の方法」。

共通のいいところ、それぞれのいいところを列挙。