いま「ノート」というと、ノートパソコンを指すことが増えているように思う。
紙のノートはあまり使われなくなってきて、ノートパソコンは使う人が増えている。
でも紙のノートのことを、わざわざ「紙のノート」と言ったり書いたりするのはわずらわしい。
そういえば、「メール」といえば最近はもうすっかり電子メールのことだ。そこで、ハガキや封筒を使ういわゆる「郵便」を「物理メール」と呼ぶ人がいた。言葉はものものしいけれど、意味はよく伝わる。
じゃあ同じように、紙のノートを「物理ノート」と呼ぶのはどうか。いやいや、ノートパソコンも物理的な実体を持っているから区別できない。
それなら「帳面」とかいかがでしょうか。美しい日本語で。
「マフラー」を「襟巻き」、「スーツ」を「背広」、「ハンガー」を「えもん掛け」、「ワイン」を「ぶどう酒」…と呼んでいた時代みたいですが。三丁目の夕日みたいな。いやもうちょっと最近かな。
追記
あとから出てきた概念と区別するため、それまでの言葉に説明が追加されたのを「レトロニム」というそうだ。
『回らない寿司』とか『固定電話』みたいな、後から出てきた概念の影響で元となる概念を区別する必要が出ちゃって生まれた言葉を『レトロニム』って言うんですが一覧をググって見ると楽しいです アナログ時計、無声映画、蒸気機関車、つけペン、手打ちそば…
— ゴリチカ (@grck_des) October 21, 2019
- 「回らない寿司」や「固定電話」のような、後から出てきた概念の影響でそれと区別する必要が出てきた言葉を「レトロニム」という→身近な言葉にたくさんありました - Togetter(https://togetter.com/li/1419979)