記者会見後、内之浦から高山やぶさめ館に戻り、疲れを取りました。
写真は午前8時半すぎ、内之浦から高山へ移動する途中の山並みです。雲と霧が、ダイナミックにむくむくと動いていました。
昼すぎから外はすっかり快晴で、天候の回復が6時間早ければ当初の予定通りに打ち上げられたでしょう。NOGOの連絡はありませんでしたので、今のところ明日の6時28分に打ち上げる予定で進行していることになります。
さて、夕方のいくつかのニュースで、M-Vの打ち上げ延期についてふれられていました。
ある民放のニュースでは、見出しが「M5号打ち上げ延期」。ニュースの主旨は「今朝予定されていたM-V 8号機の打ち上げは悪天候のため明日に延期されました」といったもの。キャスター2人のコメントは「H-IIAの連続打ち上げに続いて、これもうまく打ち上げられるといいですね」といった内容でした。
気になったのは、打ち上げる衛星についてまったくふれられていないことでした。
今回の打ち上げは、ロケットをただ発射してワーイヤッター、というものではありません。ロケットを打ち上げるのは赤外線衛星ASTRO-Fを上げるためであるという事実が、このニュースではすっぽり抜け落ちていました。
一方で、キャスターが言うあたりさわりのないコメントが「うまくいくといいですね」だったのはいい傾向だと感じました。「こういう税金の無駄遣いは…」といったコメントになったり、そもそも報道されないよりはずっとましです。
打ち上げの延期は、NHKのニュースでも採り上げられました。
こちらは見出しが「赤外線天文衛星の打ち上げ延期」とあり、M-Vの存在は一歩後ろに下げた扱いです。これはこれで、打ち上げ全体のなかでなにを重視するかを考えた報道でしょう。なかなかいいと思います。
明日朝の内之浦周辺の天気は晴れ。昼ごろから天気が崩れ、夜には雨になるということでした。朝に晴れていれば十分ですので、明日こそ打ち上げてほしいものです。